インタビューそして解説
『勝負あり。勝者・・・・リョー。』
『優勝おめでとうございます。リョーさん』
「ありがとうございます。」
『この優勝誰に届けたいですか?』
いきなり答えづらい所来るな。でも
「解説席にいる恋歌の魔道騎士とチェルンにですかね。」
事実彼女らが居なければ俺は確実にグルカルトで死んでいるか平凡な農家生活を謳歌していただろう。それに全員に無理を言った頼みもしたしな。
『・・・ところで恋歌の魔道騎士のミィーナさんとはどのようなご関係で?』
「兄妹ですかね・・・義理のですけど。」
『へぇ~。にしても杖の使い方がとても似てましたよね?』
そんなか。俺のスタイルは短剣と杖による変則二刀流を念頭に置いたもの。今回は銃があったしパリングに多用したし何より神杖 デニュニルは近接戦闘用の神器だ。ミィーナは完全にマジシャン型と言うのが世の認識。
「そうでしょうか?俺の杖術はミィーナや他の魔法職とは違い近接戦闘に念を置いていますから。普通にミィーナの護衛用の杖術・・・そう言えばそうか。」
忘れていた。俺は護衛術を美波と愛子に雫の3名に教えていた。そこには杖と格闘に刀に細剣と比較的隠しやすいモノを教えていた。
「そう言えば護身術程度で杖は教えていたか。その時の所為か?」
『所為か何ですか・・・。でも理由としては大丈夫なんですか?』
「大丈夫だろ。中学生の頃だし。」
丁度あの頃は変な連中に着き纏われていたしな。3人娘。俺一人と桜井家SPだけでは対処でき無さそうなこともあったな。全て燃やしたし。
『へぇ~。にしても途轍もない量のオリジナルがありましたけどアレは何処で?』
「虚空戦争時ですね。必要になったら生み出していましたし。」
実際はそれよりも劣悪環境の異世界グルカルト。あの世界の魔法や魔術は何故か電脳世界で通用する。しかし規格外のステータスは魔力以外持ちこめずマナは常時消費し続ける。それがここにきてわりと規格外を創り上げた様だ。
と質問が続くが大したボロを出さずに全てを答え終える。
そして一時間後。
『ではマジカルソードメイダーパーティー部門の決勝トーナメントをソロ部門に引き続き私小春が実況で』
『マジカルソードメイダー ソロ部門優勝 リョーの解説にて』
『開催いたしま~す』
そう俺は嵌められていた。
このPTvsPTで俺は不本意ながらも解説をプロゲーマーとして担当する羽目になった。
『第一試合から大物。恋歌の魔道騎士の登場ですね』
『そうだな。対するPTは・・・。何だこれ?』
書いている字は読めるが・・・・。マジで何だコレ?
『あぁSHPS 超変態的なプレイヤースキルですね。ここ本当に頭可笑しいですよ?』
『・・・。ネーミングセンスから感じ取れる。にしても動きは良い。しかもフルパーティーか。普通に考えると恋歌の魔道騎士の方が不利だが。』
『割とズバッと言うんですねそんな事。確かに1対2が3つ分ですからな。』
確かに一般的にはな。
『アイは恋歌の魔道騎士の盾。回避特化は言え何度も危機を耐え延びて来たからな。結局は魔法職の火力と支援能力だな。』
冷静に手元にある資料を見ながらそう話す。にしても本当に勝てるのか?
『一方SHPSの方ですが・・・如何見ますか?』
『個人的にはバランスが取れていると思いますよ。回避盾と普通の盾がそれぞれ1。更に近接攻撃・遠距離攻撃もそれぞれ1。そして魔法使いが回復と攻撃。遠距離攻撃の跳弾の扱い方やヒーラーのPSは普通に称賛に値しますよ。』
と言うか何だよ、この1PTレイド攻略。俺のソロレイドよりも安全マージン取って無い。だが実力は一目で見て取れるな。俺の眼では捉えきれないがコレ回避盾が全て剣で流して勢いを殺している。普通に考えても難しい。俺でも難しいだろう。だがこのプレイヤーはそれを難なくこなしている。
『それでは両者の準備が整ったそうです。では行きましょう』
『5』
『4』
『3』
『2』
『1 バトルスタート』




