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決着


『ここはリョーが一本先取。これを如何見ますか?』

『う~~~ん。私個人としては兄さんがこのまま押し切ると思うかな。』

『私はクロノが一つ取れるかな。でも多分終盤を見るにリョーの圧倒的なの見るとなぁ・・・』

『リョーさんの疲労具合次第でしょう。流石に擬似的な神格を宿すのは体に負担が掛かりますから。』

『・・・・。』

 と全員の判断が下る中ティアのみが彼を凝視する。正しくは彼の右手にある銃。

『アレは・・・・・・』

『何かありましたかティアさん。』

『ううん。何も。』

 アレは・・・。まさか・・・気が付いている?






 何とか勝てたが・・・これヤバいな。

 擬似的な神への挑戦。俺の研究テーマの一つでつい最近それを終えたというか終えたからこそこの様な娯楽に手を出せる訳だが。それにしてもこの酔い痴れるような感覚は不味い。俺の精神を全開にして抑え込めることが出来たのが救いだ。それともさっきの合致で何かが変わったのか良く分からないが・・・。これ2戦目には使えないな。消耗が酷い。


「流石は万物の勇者。神の術を扱うとは。」

「たまたまだ。流石に消耗が酷い。」

「そうでしょうか?僕にはそう見えませんでしたけど。」

 と首を傾げるクロノ。

「戦っている最中はそうでも無いがゾーンを抜けると辛すぎる。」

「それはさきほどのもの代償があるからでしょう。」

 バレテら。確かに俺の場合はそこまで代償は必要ないがその分肉体を酷使する点ではエナジードリンクと同じだ。それにこのタイミングではログアウトできないのでかなり辛い。

「何の事だか。うっ・・・・。」

 ちっ、もうこれは使えないか。そこで魔術をキャンセルし同時に光の剣も魔力に返還する。となると次は薙刀だな。まぁあの格上殺しの剣は同格であるクロノ相手には使えんしな。何よりあれはテンスの全員には通じないし。当然か。1対9で身につけた技だし。

「じゃあ行きますよ。 ―――シャドーダイブ」

 クロノお得意の潜伏射撃が始まる。




 魔力を周囲に巡らせ聖気でゴリ押す。最近聖気が無いとゲームを続けられる自信が無い。決して他が弱い訳でもないが。クロノ相手にはこれでも通じないが

「―――バックステップ」

 回避スキルのバックステップを発動。俺は20m後方まで飛び下がり元いた場所に3連射。だが当たる感触はなく今度は逆に様々な場所から弾丸が迫る。

「ライズウインド」

 俺は避ける事をせず銃弾を上方へ吹き飛ばす。

「ダヴンバースト」

 そして一気に下方へと叩きつける。そして万無の境界を発動。これにより俺の周囲1m以内が安全地帯。だがこの距離なら確殺エリアである。俺では無くクロノの。

 そして案の定銃口が出現する。だから俺は

「旋風よ 千の刃を 振りかざせ」

 周囲1m内に無数の刃が出現。それらが吹き荒れる。そして不自然なほど風の刃が届かない地帯がある。そこに俺は剣を払う。が何かを捉えた感覚は無い。でも

「紅焔蒼凍」

 その地帯を急速に熱し急速に冷やす。巨大生物破壊の心得の一つだ。相手は人型だし人サイズだけど。だがその改変されている魔法はとてつもなく強く闘技場の土がガラスが完全結晶と化す。へぇその成分があるのか。

「来い 硝剣」

 再び武器の高速錬成。見た目はクリスタルソードだが実は切れ味の鋭い硝子。何せスパっと人切れちゃうし。


「―――ストラス」

 ここで短い溜めで放たれる突きのアーツを発動する。

 当然そこにはクロノが居ないが、って!

「―――食材の心得 ―――零距離射撃 ペネレイト」

 突然後頭部に突き付けられた銃口から弾丸が発射され俺の頭を貫く。



 ここで俺のHPが尽き死亡する。

 そして第3ゲームへと移行する。



 この勝負・・・さっきの10分も無い勝負では回復し切れていない。絶対にやりたくない手があるがあれはAWO用の奥の手だし・・。

『では最終ゲーム。始め』


「サウザンドエッジ」

「大罪七閃」

 俺の放つ1000の刃とクロノの七つの剣筋が交差する。



「まさか一也の大罪剣技を隠し玉で放ってくるとは。」

「疲れていないのですか?この1000の刃を思考操作するなんて。でも―キャナーホーン」

 と短い溜めで俺の魔法を真似放ってくる。

「不可視の盾」

 俺は寸座に不可視の盾を使い離脱。

「サンダーバースト」

「トゥエンブルホーン」

 俺の雷の爆撃を共平の使用していた12支の力で相殺して来る。さらに貫通してきたその攻撃を全て斬る。これではまだ足りない。



 倒す方法はある。

 ただ・・・。


 いや待て。さくらに巧はこの電脳世界に神器を持ちこんでいる。出来はなくはないのだろう。なら



 イメージしろ。あの俺の左手にある杖を。

 それは強者の象徴。

 それは王者の象徴。

 それは属性を統べたる象徴。

5素 火 水 土 風 光の5つの属性の龍をもした彫像が一本の心中に寄り添い渦を渦くように絡み合っており触媒に当たる水晶を噛みついている杖。

 

神杖 デニュニル

 神が愛用し万物の勇者が愛用した魔法杖。魔素の集合力を高め高度な技を使う事が出来る。またまだ使用されていない力や能力がある

 またこの形状から分かるように龍系の力を秘め龍系の効果を高め龍系に対して特攻ダメージを与える杖。



「来たか!なら  玖龍剛災」

 俺の持つ最大の一撃。玖龍剛災。それが泡沫の夢の如くクロノに迫る。それらは全て東洋の龍の姿をしており一つ一つ別の属性を持つ。

「迷宮の灼熱ですか・・・懐かしいですね。カウンターメメス」

「させるか。キャナーホーン」

 次点で突破力のあるキャナーホーン。こっちは大精霊との間に結んだ9つの盟約により発動できる。それらがレーザーとなり全てを焼く。

「フルカウンター」

 がどうもそれまでの行動はブラフだったらしく彼の握る剣が振るわれ全てを跳ね返して来る。

「審判の右手」

 ここで発動する俺のオリジナル。

「セット」

 突き出していた右手ではなく左手の銃の撃鉄を引く。それは魔法を込めた弾丸が装填される。たった一発。されど一発。

「穿て 魔弾の射手」

 魔法の着弾と同時に俺は引き金を引く。すると銃はとてつもない光りを放ちクロノに向かう。

「――審判の右手」

 チェルン戦も見せた攻撃を吸収する能力。先程使わなかったのはダメージの関係だろうか。そしてクロノは悠長に左手を俺に向ける。

「―――断罪の左手」

「エクスプロージョン」

 弾丸が出現した瞬間俺はその言葉を唱える。それと同時に弾丸が爆発。とてつもない威力のそれこそ原子爆弾と大差ない通常弾は俺とクロノを奔流の内に包み込む。


「「蘇生せよ」」

 同時に唱えられた言葉。すると互いの人差し指の指輪が砕ける。考える事は同じか。

「「勇化」」

 再び同時の自己強化。

 そして俺たちは距離を取る。その距離はおよそ30m。俺らが使う銃なら当てることなど造作でも無い。

「「虚言の散弾」」

 この世界には無い魔法がいま放たれる。

 その弾丸は無数に分裂し前方の標的に襲いかかる。

「ファイヤバースト アイスブリザード 鋼糸連斬」

 そして俺はずっと嵌めていた鋼糸の手袋を伸ばしそこに魔法を纏わせ鋼糸で切り裂く。それは二つの魔法を繋げ散弾よりも散乱してクロノへと襲いかかる。ここで鋼糸を使える事は見せたくはないが勝てそうにない。止む負えないが・・・。

「―――クロスファイヤ」

「―――ファランクス」

 俺の追撃を全攻撃に対処する最強の障壁で守る。そしてその障壁そのものに銃口を当てる。

「―――零距離砲撃」

 俺との撃ち合いの際に最中には使用しなかった最高位の防壁がそれを押し出す。

 ・・・何かデジャブ感。


 あぁアレか。どこぞの、お兄様の話か。って、おいそれ以上だろ。あれは全魔耐性だけどアレはマジで何も通らない。だってお兄様の槍も対策して来るし。俺でも中性子は無効化出来ないし。



 そんな得の無い思考に頭を回しながら俺は戦場を視る。



 仕掛けは充分。



 後はこなすだけ。



『ここでリョーが始めて守りに出ましたね。』

『・・・・違う。』

『うん。』

『えっ・・・・。』

『いや守りだよ?』

 一旦リョーがひき周囲に石壁を製作する。だがどこか散発的だが全てクロノの攻撃を防ぐには十分なほどだ。更に言えば撃ち降ろし用に弓穴が開いてある石壁が彼の最後の盾の用に成っている。どこから如何見ても守りに入っているようにしかみえないほどに頑強な作り。

 ただそれは・・・あくまで一般人が見てだ。


 現に異世界で数年。デスゲームでまた数年と戦場に10年以上いたチェルンと戦巫女として墜ちし穢れを捌いてきたアイは見抜く。

『『桜井流功性 流転』』

 その伝説の作戦を。

 数千の軍で構成されるべきそれを1対1で再現しようとする勇者二人を。

 ただ彼女らは見守る。




 桜井流功性 流転。

 これは桜井家が少数で連合国軍さえも相手に取る際に利用したとされる伝説の舞。かつて舞の勇者三枝舞美が多様していた古典舞踊の一つ。それは本来では決闘に使えるものではないが超越者同士の対決ならば関係ない。しかも籠城に見えるこのタイプ実際は攻撃型。当然だな。これは殺し特化の守りだし。俺の最高位魔法の一つ死の深淵。それと俺の特殊な眼を全力で行使出来る点は大きい。

 

 そう例えば予想不可能な弾道を描くAAOの弾を予測する時とか。



「龍眼 精霊王の瞳 万物視 使者の視界」

 矢継ぎ早に唱える俺の眼のスキル。それらが全て逐次展開されて行く。俺の知覚能力が倍増する。その知覚した情報が確定して俺の頭に2進数の信号として流れる。それは地面のちょっとした歪みさえも捉える。



「捉えた・・・。」

 5

 4

 3

 2

 1

 今。

「玖精龍爆」

 刹那。


 全てが爆発する。それは俺自身の万無の境界さえも無視して全てを焼き尽す爆発。聖気による回復は見込めないが事前に放っていた治癒魔法の込められた弾丸が俺に当たる。それにより俺は継続してHPが回復して行く。爆風が全てを飲み込む。俺の来ていた装備が焼け煤に成る。



 そして最後に立っていたのは・・・








 俺だった。


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