10層ボス
そして10階層。
ボスの間。
「スライム?」
「スライムだな。」
「スライムですね。」
「あのフォルムの何処がスライムじゃないと?」
「いや大き過ぎだろ?」
ボスの名前はビッグスライム。そして
「取りまき多過ぎだろ。」
属性の魔法を操るスライムが各族2体ずつに剣や槍を持つスライムなど凡そ100体は見て取れたが
(反応が多過ぎて細詳の数が分からない。)
「俺の探知能力じゃあ繊細過ぎて掴み取れないが少なくとも百。1人20以上でじゃあエンチャント AGI」
全員に速度上昇のエンチャントを施す。
「皆行くよ!」
「はい!」
「五素よ 根源の果てに 無に帰せ」
火・水・木・土・金の5本のレーザーが絡み一線の光となりてスライムに穴を開ける。
【神授の迷宮 1階層10階 ボスの間 スライム王の討伐】を緊急クエストとして受諾しました。
「エンチャント STR VIT AGI INT」
「ガードコート マインドコート」
俺のエンチャントとチェルンの支援魔法がアイを包み込む。
ボスと対決を始めて早数分。俺・アイで前衛を務めていたが数多さによりチェルンが前に出て来たがアイが捌ききれていない。
「バレットカーニバル 魔弾よ 十二射 穿て」
左右に握る魔法銃から無限の如く銃弾が跳びスライムに当たり貫通する。更に追い討ちをかけるかのごとく大きめに生成した魔弾が後を追う。
「リョー借して!」
「流石にこの混戦じゃ無理だ。エンチャント STR INT MIND」
チェルンに意識内演算領域の貸し出しを求められたがあれは体の一部が繋がっている必要がある訳でこんな混戦時に手を繋ぐなんて愚行はできない。そんなことを考えながら槍斧と初心者用木剣を振る。
ちなみにこれは小手先の技術だ。インベントリの一番奥に装備Aを一番手前に装備Bを置きインベントリを開いてからずっとスクロールして一番奥まで送りそこで装備品と取り出しそれを装備して元の装備をその位置に置く。割とメジャーな使い方だ。一部ではチートと騒がれるがコレ割と誰でもできるのだ。と言ってもそう使い分けるモノでも無いが。俺のようにマルチウェポンで前中後全てこなせる化け物でもない限り防具も変えないしな。まぁ金亥の皮鎧はわりと軽めだし朱卯の皮靴は風属性だし魔闘でも使えるから問題ないけどね。




