女性陣に年齢の話は禁句です
当然パーティーメンバー全員馬鹿げた討伐記録を保持していたが
「確かそこのお嬢さん方は伝説の英雄達だろうがそこの黒坊は一体何者なんだ?マナも澄み方も伝説の英雄並いや下手したらそれ以上だろ。」
黒坊って俺の事か?確かに全身黒づくめだが・・。
「マスター多分彼は神祖ですよ。そこの年齢詐称魔女と同様の。」
ピキッ。
今俺たちはギルドマスターの部屋に居て会談しているのだがギルマスの傍らに居るメイドロボが禁句を解き放った。
ちなみに年齢詐称魔女とはチェルンの事を指している。
当たり前だ。グルカルトにはそれなりの期間滞在していたので誕生日も数度迎えている。なので年齢詐称は間違いでも無いが俺たちは地球上ではまだ18前後。魔女の表現も年齢詐称も禁句であって当然だ。
「落ち着け。別にお前の年齢は17だろ。俺が保証するから。」
「そうですよ。先輩」
アイはやっぱり付き合いがあったか・・・・先輩?
「リョーさんチェルンさんは私たちの通う高校の生徒会長。」
「・・・そーかい。」
ぼそっと隣に座るティアの呟きには驚いたが受験生ゲームしていて大丈夫か?
「大丈夫よ。古文くらいしかないから苦手な教科。」
加速演算系で数学はお遊びにしかならない。
言語習得で全言語ペラペラ。
天の知恵でありとあらゆる法則を網羅。
ワールドレコードで歴史を体感する。
皇之法で現代情勢を把握。
確かに例外は古文だな。というかそれさえ勉強すれば良いってどんなチートだよ。
「すまんな。このメイドロボ?オートマタの方が正しいかは口が少々悪くてな。大目に見てくれ。侘びと言っては何だが報酬を3割増しにあとコレを」
そう言いながらギルドマスターのゲイルさんはお盆を俺たちに差し出す。その上には人数分の七色に光る水晶が鎮座していた。
「・・・霊魂・・・・オリジナルの・・・。」
「違いないな。にしても・・・現存していたとは・・・。」
それは霊器と呼ばれる伝説のアイテムの原型やオリジナルと伝えられている己が魂の武装源、霊魂であった。
「ほう。霊魂を知っておるのかお主ら二人は。」
「あぁ昔ちょっとな。確か装備者の個人体質を武器として反映させ装備者のありとあらゆる力を最大限に発揮する霊具。それの原型が霊器及び霊魂。特異体質者はそんな事さえも軽く凌駕し聖器や闇器になりうる可能性がある。」
「確かにそんな性質だったわね。私の場合、神書 クラウンリーゼ と 神杖 ミィーティアラインがあったからね。霊棍 リヴェンター は一時期しか使わなかったし。」
「確かにその様な性質です。にしてもどこでそんな情報が・・・。」
俺がサクッと言った霊魂の情報に驚くゲイルさん。
まぁ異世界の知識ですので他に知っている人は八人です多分。
俺はそれを一つ取りインベントリに収納する。チェルンも収納していた。でプロゲーマー3人娘は
「コレ大丈夫なのよね?」
「まぁ私たちは一応攻略組ですし・・。」
「クライアントは・・・何かしらのフラグがあるかもて言ってましたし。」
「取り敢えずエドウィードさんに報告かな。」
「「頼んだわよ。ミィーナ」」
何かを話し合っていた。
「コレが今回の魔物大行進の報酬です。あと奥の部屋に転職部屋がありますのでそこで職業を選んでください。」
ずっしりと重い革袋を渡された。何には金貨にミスルリにオリハルコンの貨幣が入っていた。
・・・・マジで。
「一応言っとくが返還は受け付けん。それじゃあまた何かあったら俺を呼べ。」
そう言いながらギルドマスターの部屋を出るゲイルさん。
なので当然案内人?はオートマタになる訳で
「スタン とにかくスタン むしろスタン」
呪詛の様に麻痺魔法が唱えられた。当然オートマタは倒れる。
「よし!・・・こほん。さぁ行きましょう。転職の部屋へ。」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・今更取り繕っても遅いと思うぞチェルンよ。」
「!」
プロゲーマー3人娘が何とも言えない表情を浮かべながら黙っていたので追撃を指す。すると大丈夫かと思っていたのか途轍もなく驚いた表情を浮かべる。
今更だが本当によく生きて還れたよな異世界から。




