カルマ値とシステム外スキル
「一瞬でしたね・・・。」
「だね。」
「・・・・やっぱり慣れてないから遅いわね。」
「!?遅い!!!アレで?」
私とエドウィードさんの呟きを拾うのは義兄であり恩人であるリョーさんがデスゲームに巻き込まれた時にコンビを組んでいたとされるチェルンさん。
兄さん曰くテンスの神子らしい。この話は聖巫女継承者である愛子から聞いた話にも出て来ていたから確かではあるけど。
にしても・・・遅いって
「リョーはあの程度の魔法は多重発動で弾幕の様に撃ち落とせるわよ。速度も今よりコンマ10のマイナス1000乗位で。」
「ねぇ、チェルンさん流石にそれは誇張では?」
エドウィードさんが強張りながら聞く。けど
「身贔屓でも誇張でも何でもないわ。それ相応の装備は必要だけど彼はとんでもない特異体質だから簡単にどんなユニークでもトレースしてくるわ。」
確かに時空剣に流星剣さらに混沌魔法に全魔融合に嵐薙巫女に魔術。
今確認しただけでも全員の能力をコピーしている。
「遅いな。」
「お疲れ様です。にしても・・・・遅いとは?」
俺のふとした呟きを近くに居たアイが労いと共に聞いてきた。
PVPしかも1対多でその上負けた場合はPKKされた時使用になると言うモード死合。
あの時展開した戦術級の魔法は理外の存在より発動されるのだがそれでもコンマ5秒掛かったのはあまりにも遅すぎる。
魔王決戦時の禁忌魔法ブレイクは物質を元素にいたるまで劣化させ朽分解させるモノは光りレベルで展開出来るが・・・。
と言っても意識内演算処理を酷使するのであまり使わないがそれでもシャイニングくらいは無限撃ちが可能であろう。
「いや~精剣士としてバッサン、バッサン敵とか犯罪者や生産職を馬鹿にする連中を斬っていた頃に比べると制限が強いから全く動けないんだよね」
「・・・・・アレ、リョーさんその時何で町に入れたんですか?」
アイが何言ってんだコイツみたいな表情で見つめて来る。
「カルマ値が高い奴を根絶やしにしてセーフティーエリア内の問題を大量に解決したらむしろNPCが優しくなった。」
カルマ値・・・意味合い的には前世の業だが現在のMMORPGでは罪深さなどを表しており大抵は高ければ高いほど罪深く低ければ善人である設定が多い。
また一定の値を超えていると特定の施設を利用できるようになる。また特殊な地位になるのにも必要だったりかなり重要な項目だったりもする。
更に犯罪プレイヤーを斬る事でもそれは良い評価になったりする。まぁそんなものだ。
「なんというか・・・・無茶苦茶ですね。というよりもギルドに行きましょうか?」
「?そう言えばギルドが如何の斯うの言ってたけ?」
何と言うべきか分からんが初心者用の魔力剣が馬鹿みたいに軽いので割と何でも持てそうな気がしてならんのだが。
「レベルが上がらないのと次の町に行けなくなるんですよね。」
「どっちもシステム的に意味不明だな。」
だってこちらとて初日でボスは2体以上は倒しているぞ。レベルはともかく次の町くらいは・・まて神授の迷宮が地下にあるのならブツを壊すか札を手に入れる必要があるのでは?
というかそうじゃないと神授の迷宮内に町が出来るなんてあり得んしな。
そんな事は横に置くとして
「インベントリが凄い事になっている」
まずは金亥核に朱卯核。
これはそれぞれ2つずつあり1つは魔力剣が吸収するらしくそれにて成長した。残りは・・・使い道が無いのでそのままで。
それ以外にはボスは皮や肉などが数点。
金亥の皮鎧に朱卯の皮靴どちらもユニーク装備であるらしく効果はかなり強かった。それにしても派手だから装備する気は無いが。
続きましては決闘の勝利品。
コレは特に書くこと無し。
しいて言えば既に持っていた初心者用シリーズが全部揃ったのとβリングというβテスター全員が持っている腕輪ぐらいである。
効果はβのレベルまで上がりやすくすると言う程度。正直いらん。勇者スキルの経験値10倍のほうが強い。
あとは生産道具がもともと入っていたらしい。
それ以外には魔物大行進時の大量の魔物遺品がある。
う~む。何とも言えんな。
あと謎のクリスタルがギンラギンに輝いている。
それも超大量に。
それからスキルオーブも沢山。
銃に銃弾製作。
突進。超再生。兆弾。跳躍。
獣にでもなれと?
体術に柔術の心得。それに何故か指弾。
これは格闘家系かな。銃弾製作に組み合わせると面白そう。
ん?コレは・・・気づいていなかったが・・・・。
まあ使う事なんてないと思うから無視するか。
仕方ないでしょ。
いまさら魔力操作なんてあってもシステム外で出来るんだから。
ちょっと定期考査の方が・・・・留年しそうで怖いんで更新がしばし無いかも知れません。
その後は危険物乙4が・・・。
そんな感じ何でまあとにかく頑張ります。
授業中に別の小説を書きつつ。




