バレンタインSS 万物の食糧改革
皆さんお久しぶりです
いや別にエタっているわけでもなく
純粋に時間がない
学年末考査中に考えたので可笑しいかも
お菓子だけに
「亮哉ソレなに?」
夜分、遅くに何故か俺に与えられた部屋に居たミミアがリビングから調理室にあるソレを指差す。黒くてとても大きいソレを。
「チョコレートって言うんだけど」
そもそもカカオを探すのに凄い時間が掛かった上で時間が色々と押しているのだ。
「ああ、あの」
アレ、俺チョコレート関係でなんか誰かになんか言ったか?テンサイは探索中に見つけたので今いるというか召喚された国に栽培方法を提供したんだがコッチは趣味の領域のはず。
「ソレ食うなよ。かなり苦いから」
「苦い!!」
忠告する前に食べやがったあのお転婆聖女。
ちなみにカカオそのもののみで作ったのでもの凄く苦い。ここ最近ではコーヒーの代わりに口に含めている。
「アイツらが話していたヤツは砂糖と牛乳を入れているから甘いがそれはカカオ100%だから甘くないって言う前に食べるから」
インベントリから甘くした紅茶を出す。
「ほらよ」
「助かるわ」
にしても異世界でチョコレートを作る羽目になるとは思ってもなかったな。
それにしても。
「絶望的過ぎる」
「ナニが?言えばミルクやお砂糖くらい手に入るはずだけど?」
「いやソレは大丈夫なんだ」
いや問題か。ある意味。でもなあ。
「百味糖も駄目、サリスも駄目となるとなあ」
「どっちも超高級で甘いヤツじゃない!ソレが如何かしたの?」
百味糖やサリスはもの凄く甘い実なのだが。とある壁に当たった。
「カカオ豆が凄すぎてミルクにしろ砂糖にしろ負けている」
百味糖の方は森を探せばわりと見つかりやすく既に栽培もされているのだがサリスは超がつくほどの高級品で味わいも良く貴族で好まれているのでサンプル不足なのだが食材としての格が違いすぎるのか大量に入れないと受けはしないし高くなる。テンサイによる砂糖の価格下落は一般市民にも砂糖が出回るようにしたがソレさえも元に戻しかねないのが現状だ。
ちなみに既に70%級は完成しており仲間内で食べたがもう少し甘くないと女性陣が駄目と言ったので現状俺のみで消費している。
「でもコレって一般用の牛乳なのでしょう?スチールカウやミノトロスなら少し高いけど嗜好品としての値段にはなるんじゃあない?」
スチールカウとは文字通りスチールのような硬さを持つ皮がある牛でミノトロスはオルトロスを牛にした感じでどちらの牛乳も旨い。ただコレらもまけれいる。
「牛乳の値段も馬鹿にならないしな。仕方ない諦めるか」
「諦める?如何言う事ですか?」
「いやソレらでも負ける。つうかコレ品種改良もされていないし別に禁忌指定でも受けたわけでもないくせに最上品質過ぎる」
天然物でこんな物が存在するとは思いもしなかったが。
「はあ、、諦めるか」
「?」
あと1週間で完成するのか疑問でしかないな。
あの日あの時の事を回想しながら。
そう言えば今日、クラスのヤツがホールケーキの箱に入れたものを貰って色々と驚いたけどソレ送った人学年末考査中なのに凄いなと純粋に感動しました
日本人って流れに弱いなとも思いました
まだ続くよ
予定では3部構成