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第5話 ウロボロスの環

 あれから70年が経った。リガルディは、今はいない。異世界に魂が移り住んでから、現地の習慣や魔術の使用にも慣れた。リガルディのスパルタ訓練により、【メタトロン】の活用と「間合」の取り方を覚えた。


 肉体と精神の基礎≪イェソド≫。強靭な肉体には、強靭な精神が宿る。


【藤色の(シャダイ・エル・カイ)】。覚醒者。その魂を解放し、肉体を変革させる。

母親であった魔人は、蛇女。その根源は、『ウロボロス』であった。その、血が身体に影響を与える。マナの循環が、あらゆる種族の中で最も優れており、マナの超速回復が特徴である。その力が、より根源に近く覚醒した。


 マナの循環力が大幅に増加したことにより、人の限界を越えた魔術の発現が可能になった。おかげで、髪が紫がかってしまった。後は、マナを受け入れる器さえ大きくなれば、本格的に人間やめました状態になってくる。


 そして、ついに長年の研究が、完成をむかえるのだった。その研究とは、≪輪廻転生≫長い時間をかけて魔術の研究、それから身体の強化を行ってきたが、年齢的な限界を迎えて、寿命が近づいている。同年代の人間はほぼ死んでしまった。


 まだ、すべての枝を解放したわけでは無い。いや、幹さえも完ぺきではない。セフィラの全開放を行うには、人間としての生では足りなかったのだ。そこで、どのような思考にたどり着いたかというと、長命になる事か、それとも若返る事であった。


 結果として、長命になったとしても、身体的な限界は止める事ができない。それならば、いっその事、死と生を繰り返せばいいという結論に達した。そこで、研究をしていた「錬成術」の到達点の一つである≪人体錬成≫を利用して、ホムンクルスの娘を作成した。感情表現のバランスを崩してしまっているのか、無口な娘であった。しかし、ホムンクルスらしく、従順で気立てが良いので、近隣の貴族に目を付けられ、嫁いでいった。


 初めて、親の様な感覚で少し寂しく感じた。だから、貴族の子息にたいして、「お前には、娘はやらんっ!」といって、一発殴ってやった。しかし、気骨のある男であり、殴られながらも「娘さんをくださいっ!」という意気込みに心奪われ、ついてそいつに決めた。バルガス家といい、地方の小さな貴族だが、その地方ではかなり信望を集めているようだった。


 そして、計画は最終段階に入った。娘が嫁いでから、5年が経過した今日。娘には、昼の3時に、僕が研究の為に使っている洞窟に来るように伝えてある。そして、そこにいる赤子を、16歳になるまでは親代わりとして育てるように命令している。それが、最後の命令であるとも伝えてある。それが終われば、彼女は自由を手に入れる。


 僕はあらゆる魔獣の死骸を集めた。そこに、己の魂を核とした、マナの集合体を作成して、死骸に埋め込む。最後の魔術を駆使した自らの肉体は、魔術発現と共に消滅へと向かう。腐り白骨化していく様を見届けると、僕の意識は闇に飲まれていく。


6月15日のPV数による分岐

PV70以上⇒人を超えたもの:生誕の探究者ルート

PV20~69⇒成功だってあるさ人間だもの:正規ルート

PV0~19 ⇒失敗だってあるさ人間だもの:主人公死亡ルート

HP202

前回は、ついに死亡ルートに入るのかと思った。

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