No.1
短いです。あと、本当に見苦しいです。苦手な方は急いで避難を!
誤字発見、ほんと恥ずかしい・・・。
――ああ、あいつ。可愛いな。
クラスメイトの女の一人を見て、俺はそう思った。きっとそれが顔に出てしまったのだろう。その女に思い切り白い目を向けられてしまった。
や、やっちまったなあ・・・。
俺は尾田太一。ピカピカの高校の2年生だ。(昨年、耐震工事を兼ねて外観もきれいにしたらしい。)部活は、廃部寸前の読書部に所属している。
読書部がこのような有様となった原因は、部員不足だ。現在、読書部は俺を含めて3名。俺以外は1年生なので、必然的に俺が部長となる。正直、俺が卒業するまでこの部が存続するか、雲行きが怪しいところ。しかも、部員の1年の二人が付き合っているとかなんとか・・・。不安だ。
あ、ちなみに。さっき俺に白い目を向けてきたのは小舘花来。このクラスの学級代表である。ブラウンのショートヘアー、小柄な体型、ふわふわとしながら自分を通すクールな性格(いわゆるギャップ萌えというやつだ。)、思わず守りたくなる存在ということで男女問わず人気だ。俺もその一人だった。しかし、あんな態度をされたらもう顔を見られない。・・・諦めよう。
よし、気持ち切り替えていこう。と思ったら、次の時間は俺の苦手な世界史だあぁぁ・・・!!もう、やれる気がしません。
――ああ、神様よ、どこまで我を見放すのですか・・・。
世界史担当の原田知弥が教室に入ってきた瞬間から、俺は机に顔を伏せよう、と決めていた。というか、そうするつもりだった。だが、そうするにはもったいないと思える光景が目に映った。
なんと原田がポニーテールをして、パンツスーツを身にまとっている。珍しい、なんという珍しいことだ!
普段原田は、もっさりしたロングの髪の毛をそのまま放置し、これまたロングなスカート(床ギリギリくらい。)を履いている。
そんな、ファッションにも興味の無さそうな原田が一体どうしたものか。いや、理由なんかどうでもいい!原田――知弥先生、美しい!美しすぎる!これから世界史の授業をサボるのはやめよう、絶対に!
結局、俺は世界史の授業を真面目に受けることはなかった。なぜなら、知弥先生との妄想に頭を働かせていたからである。しかも、何度か独り言を呟いていたようで、隣の席の内村香莉が体調を崩して、保健室に行ってしまったそうだ。あ~あ。
放課後、一人寂しく部室に向かう。何しろ、部室は3階建て校舎の3階の端っこにある図書室。ここまで来ると人気がまったくない。きっと、立地条件(?)が悪いのも部員不足の原因につながるのであろう。
ガラガラ。
長らく図書室は使われていなかったのか、戸からの音は凄まじかった。思わず、耳を塞ぎたくなるような雑音だったが、あいにく両手がふさがっていたので、バッチリ俺の耳に入ってきた。
実際、俺も約1ヶ月利用していない。・・・え、なんでかって?聞かないでくれ、ただのサボりだ。
久しぶりに入る図書室は埃臭かった。図書室がこんな状態ということはあのリア充たちも部活に来ていなかったということだな。
どうやら今日も二人は来ていないようだ。姿が見えない。もしかして、二人だけの世界に入り込んでいるのではないだろうか・・・。ああ、羨ましい!い、いやなんでもない。
――まあ、いいか。せいぜいリア充ライフを楽しみやがれ!
そんなこと考えていると悲しくなってきた。ううっ、うっすら涙が出てきた。
俺は悲しさを紛らわすために、本棚から無造作に本を取り出し、適当に椅子に座って本を読みふけることにした。
(続く)
ああ、続けられる自信がない・・・。
ここまで読んでいただきありがとうございます。