謎の声
千秋が居なくなってから
次々と聞こえる
謎の声
この…恐怖にあなたは耐えられるか?
なんだぁ!!
右の後ろから
『女を連れ込んだなぁ』
と何者かの声がした。
まるで…俺を責める様な…野太い声だったが?
あれは…女の声にも聞こえた。
声の主を探す為…
恐る恐るとユックリと首を回して
声のした方を見た。
男の独り暮らしのアパート現実には何も居る筈も無く俺は深い溜め息をついた。
『なんだぁ…
只の空耳かあ?
そうだよな今まで千秋が居たんだ。此の部屋に何かが潜んでいれば…
気付くよな』
誰に語るともなく独り言を呟き一息つくと共に笑いが出た。
さっきの缶ビールの呑み残しに口を付け一気に喉奥まで流し込む。
ゴクリゴクリと喉を刺激して流れ込む缶ピールを飲み干した。
千秋の呑み残しの缶ビールを手に取ると
まだまだタップリと残っている。
『勿体ないな…』と独り言を言い乍ら
まてよ?…千秋と間接キスか?
満更でも無い気分で
口を付けようとした。
『やめてー!!』
今度は…ハッキリと女の金切り声だ…
今…此の家に得体の知れない何かが住んでる。
俺は電気も消す事ができず。
布団を株たまま一睡もせずに朝を迎えた。
遂に一睡も出来なかった
吉田は
これからどうするのか?