表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
緋色の竜  作者: 水瀬白露
10/14

小さな神の世界

 出されたお茶とお菓子に、ネイトは未だに口をつけられないでいた。

 案内された、床と柱と天井だけの小さな神殿。真ん中にはイスと机が置いてある。柱よりも外は、ずっと砂漠が広がっていた。

 ここは砂漠だが、今まで暮らしていた世界とは確かに違う、神々の世界だった。

 そこの食べ物を口にしてしまうことで、元の世界に帰ることができなくなる。

 それは未だにネイトが自分の決断を迷っていることの表れであり、そして未練だった。

 帰りたい。そう思いつつも帰れないという諦めもある。

 神々の世界から元の世界に帰る方法は知らないし、仮に帰れたとしてもネイトの居場所はもうどこにもないのだ。

 この世界に来てから、ネイトはレシェフのことばかり考えていた。

 不思議と、その1年のことばかりが頭に浮かんできて、その他のことは完全に忘れ去っていた。

 家族、なのだと思っていた。

 憎まれていても、私が慕っているからなんとか繋がっている家族だと。

 完全に一方通行だったその繋がりも、私が断ち切った。

 そしてふと思った。

 私にとってレシェフは家族だ。だけど、どういう風に思っていたのだったか、と。

 レシェフにとって私は憎い存在だったのだろう。だけど、本当にそれだけだったのかな、と。

 家族であっても、私の位置はどこにあったのだろう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ