シフト決め
生徒会長の机の椅子に葵が座っていた。
「全員集合したね。突然だけど…部屋移動しようか。ここ生徒会室はあくまで、本活動する前の待機所。これからは本活動していくから、第二校舎の2階の被服室の隣にある、物置だった所に移動するよ。生徒会全員で掃除しておいたから、安心して入ってね★あと、綾香ちゃんも手伝ってくれたけど、確かに仕事の速度は早いけどねぇ…」
葵が綾香に怒りを感じる不穏な笑顔を見せた。
「滑って転んで…」
(うん。ボクは常に冷静沈着な生徒会長兼風紀委員委員長…抑えるんだ…抑えるんだ…冷静になれぇ)
声は少しいかっているが、笑顔は崩さなかった。
「バケツひっくり返して…」
(ボクは仏…怒ってはダメ…ゼッタイ…)
「そして…注ぎ直したバケツも、またひっくり返して…!」
(あっ無理かも…抑えきれない…)
バァン!
生徒会室の机を叩いた。少し凹んだ。声は至って普通だが、怒りはふつふつと伝わってくる。
「そして…立てかけてあるものを倒して、また…バケツひっくり返って…そして…またバケツひっくり返して…気付けば3時間…」
(バケツひっくり返しすぎだろ…学ばないのか…)
彰人は心の中でそう思った。
「綾香の後始末がほとんどの時間をしめて…」
(冷静に…)
葵の声が少しずつ震えていった。
「そして…合計…4時間…」
(あっ…無理)
そしてついに腕を大きく振り上げた。そして机に拳を落とした。
バァァン!
とても大きな音がなった。音と同時に葵は席から立った。叩いた所が欠けた。そして叫び出した。
「もー!限界!まだ言い足りない!あぁ〜!あのク◯ドジっ子め!」
「もうなんなの!あの子!いくらなんでもドジがすぎる!」
綾香を憎悪に満ちた目で見た。
「ひぇぇ…!ごめんなさい!金でも体でもなんでも差し上げますからお許しを!」
綾香は半泣きだった。そして、ふと我に返って、こう言った
「あぁ〜ごめん。ごめん。話しが脱線しちゃったね〜つい昨日の事を思い出しちゃって…」
(そうそう。ボクは冷静沈着で成績優秀、容姿端麗、寛大な心を持つ、理想的な人格者。ちょっとやそっとの事では怒ってはならない。ボクは仏…ボクは仏)
葵は常に自分に「ボクは仏」と言い聞かせていた。
風紀委員室と言う名の元物置に来た。綺麗にされており、メンバー分の椅子が入る長い机と、メンバー分の椅子が用意されていた。そして、窓側にホワイトボードがあった。
葵がホワイトボードに「活動シフト決定会談!」と大書きして笑顔。
「ボクたちは理性ある拳を持つ風紀委員!でもシフトは理屈じゃなく運と頭脳だよ☆」
それに対して彰人がこう放った
「理性のある拳ってなんですか〜委員長〜」
それに対して葵が、真顔でこう放った
「うん。知らん。取り敢えず、闇雲に鉄拳制裁するなって事で。」
彰人はそれに対して定型文的な返答をした。
「あ~納得です」
心の中では (この人案外適当なんだな) と思っていた。
「適当はボクの座右の銘だよ〜彰人くん」
彰人は心の中で (なんで当然のように、俺の心を読んでくるんだ) と思っていた。そしてしばらくすると、葵がなんだか企んでいるような顔をした。
「なんで当然のように読んでくるって?」
葵がニヤリと笑う。
「もう結構です委員長〜!」
彰人は恥ずかしくて声を張った。
「順番決めるだけなら、じゃんけんでいいんじゃないかしら?」
茜が鏡を見て、自分の髪をいじりながら言った。
「そのとーり!コウノトーリ!だけどちょっと“特殊”なんだよね?」
綾香が、それを聞いて寒さで腕を組んだ。
「茜、ちょっと寒くない?」
そして茜が返答した
「ちょっとどころかじゃないわヤクーツクよヤクーツク」
そして、彰人が眠たそうにしていた。
「ちょっと!彰人くん、寝ちゃダメ寝ちゃダメ!」
綾香が彰人の肩を強く叩いて、慌てて言った。ただ、手遅れだった。
(あぁ〜!この人寝てる〜!)
茜は心の中で叫んだ。
「あらら…寝ちゃった寝ちゃった…茜、心臓マッサージ!」
綾香が茜に指示すると、茜がこう聞いた
「AEDは?」
綾香が、真顔で答えた
「あそこ」
綾香が位置を指差す。茜が指差す方向を向く。距離はざっと15m。向かいの第一校舎の3階である。
「遠っ!もっと近くにあるでしょ!」
それを聞いた綾香が、指をツンツンさせて、少し恥ずかしげに笑いながら言った
「私…そこしか…AEDの場所分からないの…まぁ一人くらいタヒんでもいっか!」
綾香が開き直っていた。太陽のような笑顔だった。
「一人タヒんだら大問題よ!」
茜が声を張り上げた。
しばらくすると、心臓マッサージもAEDもすることなく、彰人が目覚めた
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!タヒ者が生き返ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
綾香はそんなオーバーアクションと共に、椅子ごと倒れて、頭を打った。
「大丈夫!?」
茜がそう聞くと、鼻血を出しながら
「Don't worry, I'm very fine.」
綾香は親指を立てた。無駄に流暢な英語だった。
彰人が眠そうな顔で体を起こし、こう言った
「勝手にタヒなせなよ」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!タヒ体が喋ったぁぁぁぁぁ!」
綾香がまた椅子ごと倒れた。
「起きた時点でタヒ体じゃねぇよ」
そして、起きた彰人が葵にこう放った。
「すみません。コウノトリのくだりつまんないです。先輩…」
葵は、ただでさえ一連の流れで落ち込んでいるのに、彰人にトドメを刺されてどんよりしながら、その場に座った。
そして、弱々しい声で半泣きでこう言った。
「みんなの反応見ればわかるよ…これ以上、ボクのお豆腐を食べないで…」
彰人達は申し訳なくなって、葵に嘘でも面白いと言った
「冗談です委員長。面白いですよ」
それを聞いて、葵が彰人の顔を見た。すると途端に目を光らせ、明るい顔をした。
「え?本当!?やったぁ!」
さっきまでとは違い、いつもの葵に戻り、立ち直った
(単純で女々しいな…こいつ…そっか…見た目と声女だもんなぁ…)
「ところで、特殊の方法ってなんなんだ!委員長」
アキラがそう放った
「グーチョキパーで分かれましょ!」
茜 「平均的ね」
綾香 「平均的ですね」
彰人 「平均的だな。」
アキラ 「普通だな!」
「グッチョッパーで別れましょ!」
グー :茜・彰人ペア
パー :葵・アキラペア
チョキ :綾香、ひとり。
「えぇぇ!?なんで一人!?神様、私何かした!?」
すると、天からいきなり声が聞こえてきた。
「それは君の運が悪いだけじゃよ。それじゃ!」
それをみんなにも聞こえたため、「!?」と反応していた。そして慰めるように言った
「安心して。運の悪さも才能だよ〜」
葵がそう言った。
「運の悪さの才能とか私入りませんから!神様ぁ!私に運をください!」
そして、何かを授かったような顔で
「よし!もらったよ〜!もう一度!もう一度!」
綾香がそう言うと、それを聞いて葵が包容感がある、ママ味のある声でこう放った。
「こら〜わがままは良くありませんよ!よちよち」
それに対して、綾香が
「やぁーだやぁーだ!」
とまるでイヤイヤ期に入った子供のように、駄々をこねた。
(いやお前何歳だよ。)と彰人は心の中で突っ込んだ
「自分たちと同じ同じ15から16歳、しかもよりによって、風紀委員に,こんな幼稚園児が居るなんて…絶望でしか無いわ…」
茜は、鋭く言った。彰人は心の中で、(思っても言うなよ…)と思った。 ただ、そんな事は気にせず、綾香は駄々をこねる。葵たちは根負けして、またじゃんけんをした
「グーチョキパーで別れましょ!」
リザルトはこの通りである。
パー :茜・彰人ペア
グー :葵・アキラペア
チョキ :綾香、ひとり。
「また一人だよぉー!なんでぇ!委員長〜」
それに対して葵は、苦笑いをしてこう言った
「君の運が悪いからじゃないかな…ハハハ」
それを聞いて、綾香はこう言った。
「なんで!なんで!この超絶スーパーラッキー可愛いい、良い子の綾香ちゃんに、神様は運くれないの?私何も悪いことしてないよ!神様ぁ神様ぁ!」
それを聞いた茜は嘲笑しながらこう言った
「そう言うところじゃないかしら?そう言う、自分の事をスーパー可愛いいとか言うそういう所。」
綾香に弓矢が15本程刺さった。そしてその場で血を吐いて倒れた。どうやら、茜の一言がクリティカルヒットしたらしい。
(神様からも見捨てられた天性の運の悪さ…ちょっと可愛そうだな。あと、神様、本当にいたんだ…)
彰人は少し感心していた。そして葵が口を開いた
「一人は流石に大変だから、一週間ごとに名前順に綾香のペアになって貰うよ?なんせ全学年のF組付近を回るんだから、一人じゃ危ないし…順番はこうだね」
葵が、小さなホワイトボードにこう書いた。
➀五十嵐アキラ
②茨花茜
③高田彰人
➃ボク♡
彰人はそのホワイトボードを見て、「ボク♡」のところを指してこう放った。
「委員長、ふざけてます?なんですか?ボク♡って」
それに対して葵がこう放った
「ん?ボクは至って真面目だよ?こう言うの書くとなんか良い感じになるんだよねぇ」
(書く理由が女々しいよ…委員長!)
彰人が心の中で突っ込む。
「もう少しまともに書いてくれません?委員長さん。」
茜がそう言う。すると葵が「うん!分かった」と言って、親指を立てる。
「これはどうかなぁ?」
➀五十嵐アキラ♡
②茨花茜♡
③高田彰人♡
➃ボク♡
「おい増やすな」
彰人は思わず、敬語をつけ忘れた。
「あの…何処がまともなのでしょうか…?委員長…」
茜がそう言った。
「茜ちゃん、まともって何?これはボクなりのまともだよ〜まともなんて所詮、知らない誰かが勝手に作った基準!他人に説かれた基準になんでいちいち合わせなくちゃいけないんだい?ボクはボクなりに生きる!ただそれだけだよ〜」
それに対して茜がこう放った
「どの口が、ボクはボクなりに生きると言ってるのでしょう?ボクはボクなりに生きるって言うなら、映画で脚本と言う名のルールに従わないでください。」
それに対して、葵が痛いとこをつけられたような顔をして見苦しい言い訳をした
「それとこれとは別の…だってさ、演者は脚本通り動くのが仕事だよ?」
人差し指と人差し指をツンツンする
「委員長の言葉を借りると、『演者は脚本の通り動く』と言うのは誰が決めたんですか?赤の他人の基準ですよね…屁理屈はいいです。まともに書いてください」
「へい…」
それを見ていた彰人が冷たい視線を向けて思わずこう言った。
「うわぁこの人、完全に論破されてるよ。年下に…しかも、F組に…」
それを聞いた、葵が恥ずかしさで、半泣きで
「見るな…ボクの惨めな姿を…愚か者を見るような目でボクを見ないで…」
(だって実際愚かだろ…)彰人はそう思った。
葵は完全に論破され、縮こまった。結局こんな感じになった。
➀五十嵐アキラ
②茨花茜
③柴崎葵
④高田彰人
結局、ハートは無くなったのだ。そして、葵は次の話に入った。
「次はシフト決め。指スマか神経衰弱で行こうか…どっちが良い?ボクは神経衰弱かなぁ…みんなは?」
茜 「神経衰弱で良いと思う。」
彰人「委員長の意見に賛成。」
綾香「良いんじゃないかな…神経衰弱で…」
アキラ「良いに決まっているだろ!委員長!燃えてきたぁぁ!」
全員賛成だったようで、葵が自分のバックをあさり始めた。
ゴソゴソ…ゴソゴソ…
「ここかなぁ…うーんここ?」
「…」
「…」
「委員長、どうしたんですか?黙り込んで…」
彰人が心配して聞く。
「ない…」
葵がボソっと言う。
「?」
彰人が首を傾げる
「ない…トランプが…ない!」
とても迫真の表情だった。
「あっトランプなら、私持ってますよぉ〜よく友達と昼休みで遊ぶんですよ〜」
綾香が、バックからトランプを出す。
「私がシャッフルしたら、どういう原理かだいたいバラけて落ちますから、委員長がシャッフルしてください。」
葵がトランプを受け取り、シャッフルし始める。
「あっ…バラけた…落ちたもの回収回収」
(お前もか!)
「それでは、私がシャッフルしましょう。」
茜が受け取り、うまくシャッフルした。
「慣れた手つきですねぇ…」
綾香が関心していた。…
「だってアルバイトでやってるんですもん。」
茜が言った。
「何を?」
彰人は嫌な予感がしていた。
「賭けポ―カーのディーラーのアルバイト。」
茜が真顔で言った。
(平然と報告される犯罪行為!)
「賭けポ―カーって日本では違法じゃないのか?」
彰人がそう言うと、茜が彰人をジロリと見た。
「報告するじゃねぇぞ?…したら…分かるよなぁ?」
茜が男勝りな口調でそう言った。茜の本性である。仮面が剥がれた葵には、逆らうと何されるか分からないので、彰人は小さく「はい…」と言った。
「あ?声が小せぇよ!!もっと大きな声で!」
彰人は大きな声で、「はい!!!!!!」と言った。
「並べていくよ〜」
葵が、さっきの犯罪の報告をものともせず、トランプを並べ始めた。
(風紀委員としてどうなんだよ…注意しろ…!)
彰人は心の中で突っ込んだ。そして葵はこう放った
「だって注意したら何されるか、分かったもんじゃないもん」
(も〜突っ込まない。こいつの読心術高すぎる)
葵が彰人の耳元で小さく囁いた。
「大抵違法アルバイトしてるやつは、ヤバいヤツなんだよ…抑止力になるから入れてるだけで、本来なら今すぐにでも、風紀委員を辞めさせたいよ…」
すると、茜はその言葉を聞いていたようで、こう言った。
「あぁ?今なんつった?」
(地獄耳!)
「えーっと…ボクは君を褒めたんだ…茜ちゃん…だからその拳を下げてくれるかな?」
葵は「ちょっと待って」と言うジェスチャ―をした。
「そうなのぉ〜?ありがと〜」
笑いながら、拳を振ってきた。すると、突然茜が倒れた。綾香は手刀をしたらしい。
「制圧完了☆!」
「暴力女も眠ったし、神経衰弱しよっか?」
綾香はニコっと笑っていた。
「恐ろしく早い手刀…ボクでなきゃ見逃しちゃうね!
「見えなかったけど…」(ボソッ)
そして、綾香が白目を剥いた、茜を担ぎながら口を開いた。
「先行後攻どうする?茜ちゃん重いな…」
「ムムム!?この重さ…65kg…!」
(なんで肩に担いだだけで体重分かるんだよ!)
彰人は思った。
「綾香ちゃん、先行後攻決める前にルール説明だけ、させてくれるかな?」
葵がそう言った。綾香は地面に仰向けに茜を寝転がせていた。
「あっそうだった…すみません!」
「わぁー茜ちゃん結構腹筋硬ぁーい」
綾香がそう言って、気絶している茜を少しだけいじる。
「ルール…説明…それそろ良いかな?」
葵が綾香に聞いた。
「いつでも良いよぉ〜」
そして席に戻った。葵が話し始めた
「ゲームのルールは普通の神経衰弱に同じ。ただ違うのは一番枚数低い人は、一番最後のシフト。そして、罰ゲームとしてみんなの前で土下座して風紀委員の犬です!って言う!勝った子は、一番最初のシフト!」
葵が話し終わると彰人が突っ込んだ。
「風紀委員の犬は余計なお世話ですよ!」
それに対して葵がこう放った
「余計なお世話はボクの本質だよ?」
葵がそう言ってニコっと笑う。
「どっかの少年漫画風に変なこと言わないでください!」
彰人が突っ込む。そして綾香がこう言った
「そのボクの所、ヒーローって入りますよねぇ〜」
綾香がニコニコする。
「これ以上はやめておこう…」
彰人が言う
「それでは!神経衰弱!開始!」
葵がそう言う。彰人、綾香、葵、アキラはその場にあるトランプをじっと見ていた。
「ボクが取るよカード。アキラ君はにもしなくて良い。私がパッと勝つから!」
葵が自身有りげな表情でアキラを見た。アキラはその顔を見て、親指を立てて言った。
「信じてるぞ!」
神経衰弱が始まった。
「あっ…!順番決め忘れた〜今からじゃんけんね。テヘペロ!」
葵が舌を出してドジっ子アピールをした。
「なんか、委員長、男って思うと…気持ち悪いです!」
綾香が笑顔で葵のメンタルを壊す。
「きも…気持ち…悪い…うんそうだよね。ボクはトランスジェンダーで気持ち悪いよね。男って見た目可愛くても可愛子ぶっちゃダメなんだね?そうだよね…キモいよね…ボクっでそんなふうに思われてたんだ。委員長の座降りたほうが良い?ねぇ…ねぇ…」
(うわぁ面倒くさい女…男か)
彰人は思った
(うっわメンドー…絶対に彼氏にしたくないわ)
綾香も思った。
葵がメンタルを壊されてヒスっていたため、綾香は焦って手を振りながら、一生懸命に立ち直させていいた
「じょ…じょじょじょ…じょ…冗談ですよ委員長!委員長は気持ち悪くないです。尊敬しています。なのでどうか委員長の座降りないでぐださい!」
綾香がそう言うと、葵がニコニコっと笑い、
「全く〜冗談なら早く言ってよぉ〜」
機嫌が治った。
(もう委員長の事、男として見れなくなってきた…)
「ギャぁぁぁぁぁぁぁぁ!ゴキブリ!」
突然綾香が叫んだ。すると葵がゴキブリを掴み、窓の外へ放り投げた。
「ゴキブリ退治は男の仕事だよ!」
葵がそう言った。
「見た目は女ですけどね!」
綾香が突っ込む。
(こいつ変な所男だよな…)
彰人が心の中で思った。
「じゃぁ!じゃんけん始めるよ!」
葵が声を張り上げる。
「最初はグー!じゃんけん、ポイ!」
綾香 グー
葵、彰人 パー
「また私最後!」
綾香が半泣きで声を張った。
「こいつ運悪すぎじゃないか?」
彰人がそう言う。
「ここまで来るともう可哀想だねぇ…」
葵が言った。すると天から声が聞こえてきた。
「マジそれな〜それじゃぁ」
(ノリ軽!)
彰人と葵と綾香は同時に心の中で言った。じゃんけんが再開した。
「最初はグー!じゃんけんポイ!」
葵 チョキ
彰人 パー
じゃんけんが終わると、順番が発表された。
「ボク、彰人、綾香の順番で行くよ〜、茜ちゃんが目覚めるまでに終わらせよう。」
第一ターン 葵
「うーん…まずは適当!」
5、2
「うわぁ〜外れたぁ〜」
同じ所に戻す。
第一ターン 彰人
「うわラッキー!2だ!確か、2はここ!」
彰人がトランプを開く。
「やったぁ!俺の記憶力に感謝感謝。」
第2ターン 彰人
「次は勘だなこことここ!」
11、12
少し場所を移動させて戻す。そして場所をシャッフルする。
第一ターン 綾香
「こことここじゃないかな?」
綾香がトランプをめくる。13と13
「やったぁ!ありがと神様〜」
第2ターン 綾香
「こことここ!」
10と2
「もっと運くれても良いのに‥」
第2ターン 葵
「神経衰弱はテキトーテキトー!」
10と5
「外れちゃったぁ!」
同じ所に戻す。
第三ターン 彰人
「あっ10だ。」
「ほら予想通り…」
第四ターン 彰人
「また揃った!」
第5ターン 彰人
「外れた…」
第三ターン 綾香
「揃ったぁ〜」
葵が深刻な顔をした
「ちょっと待って…ボク…1枚も取れて無い!」
そして何回か試合をしていくうちにリザルトが出た。
1位 彰人
2位 綾香
3位 葵(アキラの手伝いあり)
「手な訳で、シフトは彰人茜、綾香、ボクとアキラだよ!」
そしてシフト表を配られると、彰人が、葵に向かって少し煽り口調でこう言った。
「委員長〜罰ゲームはどうするんですかぁ?」
綾香、茜、アキラ、彰人が全員で葵の顔を見る。
葵が焦り顔でこう言った。
「ねぇみんな、罰ゲーム無しにしようよ。」
綾香が勝ち誇った顔で、葵を煽り始めた
「言い出しっぺが何言ってるんですかぁ?罰ゲームは罰ゲームですよねぇ?」
葵が恥ずかしがっている。
「プライドが高いって、辛いですよね…委員長。」
彰人が煽る。
「ハハハッざまァねぇなあ!委員長!無様だぜぇ!」
茜が煽り始める。
「あんだけ啖呵切ったんだから、約束通りやってくれ!男だろ!」
アキラが熱苦しく言う。
「さぁ座れ!言え!私は?いや…ボクは?か…」
茜が、笑いながら行動するように煽る。
(一番参加してないやつが何いってんだ。勝ったの俺だぞ)彰人が心の中で言う。
「とっとと土下座しやがれ!しないと、あたしの中指が何処に行くか、覚悟しとけ?私は本気だぞ?」
指で、ジェスチャーをする
(これもうセ◯ハラだろいや…男だから判定されないか…)彰人が思う。
茜がさらに煽る。
「うぅ…ボクは…ボクは…」
葵が勢い良く土下座する。
「ボクは!風紀委員の犬でございます!ワンワン!」
そして茜が首掛け看板を渡す。そこには「風紀委員の犬」と書いてあった。
「これでも付けとけ…!」
そして綾香が注意する
「看板は…やり過ぎですよ…茜さん…」
「あぁ?」
ドカン!
茜が倒れる。
「もう少し、おねんねしといてくださいねぇ〜」
綾香がまた即制圧する。
生徒会室兼風紀委員長!人に戻れるのかー?
次回 初仕事
少しだけテンポ低くなっちゃったけど…頑張りました!




