罪.......?
続編です。楽しんでいってください。
友人にダメ出しされたので登場人物の会話シーンで改行してます。
前の話を振り返ってみたら……クッソ見にくい☆
学校に付き、下駄箱で上履きに愛と履き替えて居た時、声をかけられた。
「……おい」
低く怒りの籠った声。この学校で接点のある奴は居ないため、疑問に思って振り返る。そして、そこには図体のデカい男が突っ立っていた。
俺は首を傾げながら言った。
「なんか用か?」
俺のその問いに
「あぁ、そうだよ。用があるんだ」
そう返された。
「なら、早くしてくれないか?俺にだって用事が……」
その瞬間、俺は胸ぐらを掴まれた。
「お前はなんで、花純野さんと一緒に登校をしているんだ?」
その問いに俺は
「なんで……か」
そう呟いて、顎に手を当てた。
「……まぁ、普通に会ったからか?」
考えてもあまり分からなかったためそう答える。それにソイツは
「花純野さんは登校中に会えば誰でも一緒に行くような人じゃない」
そんな事を言ってくる。俺は思わず首を傾げてしまった。
「さっきから、お前は何を言いたいんだ?」
そう問えば
「お前が花純野さんを脅しているんじゃないかってことだ」
ソイツの手に力が入る。その時
「お前ら!止めろ!」
そんな声が響いた。俺の担任だ。ソイツは辺りを見回したあと
「……仁、か」
そう呟いた。
「何があった?」
教師が問えばアイツは俺の胸倉を離して直ぐに話し出した。
「コイツが花純野さん脅して彼氏面してるんですよ」
そうニヤニヤとしながらこちらを見てくる。
「いや、俺は……」
俺が声を発そうとそのした時
「ち、違います!」
愛が否定に入った。
「彼とは彼氏面とかじゃなく純粋に仲のいいだけです!」
その声に皆、首を傾げた。
「……やっぱり、これは脅されてますよ」
図体のデカい男は俺を睨んで教師に言う。その教師は
「お前の素行を見るとそう思えるものもあるんだ」
そう言い。俺に近付いてきた。教師の背後でニヤける男。
「……ッチ」
少しイラッとくるものがあるが、我慢しておこう。そんな事を思った束の間、教師の腕が俺へと伸びてきた。そしてそれは俺の腕を強く掴んだ。そうして
「特別指導室に来い!お前は退学を免除されたからって調子に乗りすぎだ!」
そんな怒号が響き渡った。
「何で俺が……」
少し犯行の意図を見せると、俺の腕に加わる力は強くなる。
……そんなに信じられてないのか。思わず笑って俯いてしまう。そして、俺は反抗する間もなく腕を無理やり引っ張られ生徒指導室へ連行される。そんな時、腕に少し負担がかかった。腕を掴まれているのとは違う負担。俺が顔を上げるとそこには愛が居た。
「止めてください……」
愛は小さく声を出す。
「花純野、もう大丈夫だ」
教師は俺に言う時と違って優しく声をかける。俺に脅される心配はもう無いと宥めるように。
「止めてください」
今度は少しハッキリと言う。
「だから、もう大丈……」
「止めてください!!!」
愛はそう怒号を発し、教師を突き飛ばした。そして
「仁くんは、そんな人じゃない!!」
そう叫ぶ。
「何も知らないくせに、人を勝手に悪人に仕立て上げないでください!!」
愛を見つめていると、目尻に涙が溢れて来ていた。その場の全員が愛を見つめていた。愛は少し狼狽えるがまだ声を出す。
「私は仁くんに助けられてます。先週はつきっきりで看病してくれて、その前も怖い男性2人に連れていかれそうになった時、撃退してくれました」
そして次に絞り出すように言った。
「仁くんは……悪い人じゃありません。とても優しくて他人のために身体を張れて……!」
「私の……私の……」
「『大切な人』なんです……!」
その言葉にほんの少しだけ涙が浮かんだ。俺はちゃんと愛のためになれていたらしい。……よかった。そう心の中で思い。俺は愛に歩み寄った。
愛の眼に浮かんだ零れ落ちそうなその涙を拭ってやり、言葉を紡ぐ。
「ありがとな」
俺は愛の頭を優しく撫でて教師とその後ろにいる男を睨みつける。
「退けよ……邪魔だ」
俺はそう冷たく言葉を放ち。愛を抱き抱えて生徒会室へと走り去った。
「ありがとうな」
生徒会室に入り、愛と部屋の隅に座り、開口一番そう言った。
「いや、ごめんね。勝手に熱くなっちゃって」
また、愛は涙を浮かべていた。それに俺もまた指で涙を拭って愛に言葉をかけた。
「全然。嬉しかったよ、本当に」
本心だ。心の底からの本音だ。愛はそれを聞いて、こくりと小さく頷いた。……愛に元気がないのは、嫌だな。そう思い、どうしても慰めたかった俺は愛と手を繋ぎその小さく柔らかい手を両手で優しく包んだ。
「……じ、仁くん?」
愛は少し困惑の声を上げる。俺は少し微笑み、言葉を並べ始めた。
「愛は俺の退学免除の為にわざわざ努力してくれるし、喧嘩した俺の手当もしてくれる。それに今日も俺を助けてくれた。……本当に愛は優しくて頼りになるな」
その言葉と共に愛を見やれば
「あ、ありがとう…で、でも今日は私、仁くんに助けられちゃった」
赤面しながらそんなことを言っていた。
「大丈夫だ、そんなこと。気にしなくていいんだよ」
頭を撫でながらそんなことを言う。しばらく沈黙が続いた。そんな中、愛が口を開いた。
「ダメだな……私。仁くんに甘えちゃう」
「だから気にするなって」
俺は直ぐに慰めるが「……でも」愛はそう続けて止めない。
「で、でも……ん?」
俺は愛の顔を俺の胸に押し付けた。
「だから、いいんだよ」
優しく頭を撫でて宥める。
時計の針が"カチッ"と音を立てる。もう、1分くらいこうしていただろうか?俺が離れようとすると
「じ、仁くん」
愛は急に俺の名を呼んだ。
「もう少しだけ……」
愛は俺に抱き着いて離れなかった。俺は微笑んで口をひらく。
「甘えたいだけ、甘えてていいんだよ」
「うん、ありがとう」
もう一限が始まる頃だ。だが、俺はやっと落ち着いた愛と話していた。
「まさか、愛の隣を歩いただけであそこまでキレられるとは思わなかったな」
俺がそう言うと
「何で、あの人がキレるんだろうね」
愛も不服な様子だった。
「でも、確かに愛が別の男と歩いてたら少し思うことがあるかも……な」
俺は思ったことを口に出してしまった。
「え……!?それってもしかして……」
「あぁ!いや、変な意味はなくて!仲のいいからさ!?そう思うというか!!」
必死に弁明した。だが
「今日は一緒に帰ろうね」そうからかわれてしまった。しばし沈黙が訪れる。
「愛はどうするんだ?もう一限目が始まってるが……」
とりあえず、そう聞いてみた。
「どうしよう……サボっちゃおうかな?」
生徒会長らしからぬ発言だ。俺は苦笑しながら言った。
「んじゃ、一緒にサボるか」
そうして、俺は床に寝そべる。
「身体痛めちゃうよ?」
愛の注意に
「中学の時からこうだからな」
そう答える。
「私も寝ちゃおうかな」
愛は壁に寄りかかって力を抜いていた。
……愛が居るというドキドキもあったがそこはかとない安心感により直ぐに眠りに落ちてしまった。
ご視聴ありがとうございました!
今後の投稿もよろしくお願いします!
こんなカノジョ欲しいなーー(´・ω・`)