初手ピンチ!?
新シリーズです。楽しんで頂ければ嬉しいです(*^^*)
フィクションなんで髪の毛の色がおかしいのは仕方がないのです。
恋愛漫画好きなんで書こうかなって思ったんですよね。生徒会長系結構好きなんで書いてて楽しい。
俺の名は【蒼星 仁】(あおぼし じん)偏差値は60代後半のボチボチな高校へ通っている。
今は、真面目…?に授業を受けているが、中学の時は基本的にサボっていたのでまぁまぁ悪名高い男だ。
「あ!蒼星 仁!放課後、生徒会室に来なさい!」
「うぇ!?生徒会長!?」……今俺を呼び出したこの女の子は【花純 愛】(かすみ あい)この学校の生徒会長で、ずば抜けてトップの成績らしい。
「な、なんで……?」だいたい察しは着いているが、そんな言葉を零してしまった。
これから午後の授業だ。……呼び出しを忘れないようにしないとな。そう思って教室へと急いで戻った。
午後の授業は淡々と進んで行き、案外すぐに終わった。
「姿勢、礼」 『ありがとうござました』
終礼が終わって、俺は「…じゃ、行くかー」と小さくそう言葉を吐いた。
……気は乗らないが仕方ない。パパッと済ませよう。そんな甘い考えで、俺は生徒会室へと歩を進めた。
「遅いですよ。蒼星 仁。」生徒会長はただ1人、椅子へ腰をかけて俺を待っていた。俺は先程の彼女の言葉に「いや、これでも終礼が終わったら直ぐに来たんだが…」と、事実を述べる。
「まぁ、いいでしょう。…それより」彼女は一拍置いて言う。「貴方…退学になりますよ?」
「……へ?」そんな素っ頓狂な声が場に響く。
困惑している俺に彼女は淡々と告げる。
「ここに入学して早3ヶ月……」そして、と彼女は言葉を続ける。「屋上侵入と授業のサボりはもう何回ですか!!それに、」それよりも重い真実へと彼女は触れた。「深夜徘徊の目撃回数15回、暴動事件及び喧嘩の目撃・通報回数3回」場はしんとした。その静寂を打ち切り彼女は「どういう生き方してればこうなるんですか…」呆れ顔でそう言葉を紡いだ。
頭を抱える俺に彼女は「つい先日の深夜『髪の毛の白い男に急に暴力を振るわれた』との通報があったんですよ。それが決定打となり、退学という答えを教員方も出し始めました」そう告げる。
「とにかく!!暴力や喧嘩はもうしないと誓ってください!!先生に生徒会長の権限で説得してあげます!それ以降は貴方が頑張ってくださいね!?」声を張り上げて言う生徒会長。
「分かった。暴力はもうしない。俺も退学になんてなりたくないしな。……ただ、」
……先日の深夜と言えば。少し考え込んでから顔を上げる。
「……おかしいよな?」首を傾げる生徒会長に俺は言葉を続ける。「その時の喧嘩は…バイト帰りの夜道で、カツアゲして来たチンピラをボコボコにした時だよな……?」そう、明らかに情報が事実と違っていた。
「え?おかしいですね……?」困惑する彼女から目を離し、時計へと移す。
「あ…ごめん。バイトに間に合わなくなる」そう言って、駆け足で生徒会室を後にする。
「あ、ちょっ!?まだ聞きたいことが…」
……悪い、生活のためなんだ。心の中で謝りその場を去った。
駅のホームに立っていた。時は17時45分。
……急がないと、少し焦りを感じながら、次の電車が来るのを待っていた。
そしてそんな時、ボケットの中のスマホが震えた。「店長…?」その着信を見て、恐る恐る電話に出る。しばらく話して……「な!?」俺のその言葉と共に電話が切れた。……急に休みってなんだよ、ブラックなクセに。そんな愚痴を心の中に留め、ベンチに置いていた重いバッグをからい、俺は直ぐにホームを出て、帰路へと着いた。
ご視聴ありがとうござました。
今後の投稿もよろしくお願いします。