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5話

2020/3/10加筆

「トオルの家族は少年兵として連れていかれたに違いない、そのため食料にされたり、性処理に使われてはいないだろう。まだ助けられるどうする?」

くっついたまま話し続ける

「助けに行く、一択だ」

「ふ、まぁーまず武器だ。武器がなければ何もできない」

「徘徊している兵士を不意打ちして武器を奪うか」

「交信が途絶えたら不審に思われ侵入が難しくなる。今回は墜落した宇宙船に侵入し武器を奪う」

「なるほど、ついでに船を奪えないか?」

「面白い、試してみる価値はあるな」


そうこう言っているうちに筋肉の修復が完了した

起き上がろうとしてトオルと頭をぶつける

「いて」

「おっと、すまん」

共にクスッと笑う

気が付いたら笑いあえるほどの仲になったようだ



2人とも体を制御できるため休まず走ることができた

「ここら辺だな」

「あぁここら辺を兵が徘徊していた」


草を踏む音が聞こえる

走っていたためかなりの音を出していたことに今更気が付く

「愚策だった」

トオルの口を押え半壊した家の後ろに隠れる

「ンッンッンンンン」

トオルがもがく

「少し黙れ敵兵だ」

静かになる

やはり敵兵に気が付いていなかったようだ


足音が近づいてくる、だがまだ遠い

足音に違和感を覚える…これは


トオルを押し倒し、自分もその上に倒れる

通過するビーム


壁を貫通して飛んでくる

掠る背中

服が破れ血が吹きあがる


「対象を消去」

ビーム兵器は一部分の粒子が周囲に散布し案外太い。そのため命中時血が消し飛ぶため僅かに血が上がっただけで殺したと勘違いすることが多い。今回はその勘違いに助かった


徐々に遠ざかる足音

上体を上げて空いた穴から顔を出してみる

幸い敵兵はいなかった

「少し不注意だったな」

「ッッッ膝が…」

「あ、ごめん」

上げる過程でトオルの股に膝が強くめり込んでいたようだ

「行くよ」


ばれないようにゆっくりとだが確実に星形要塞に近づいていく


視線を上げると宇宙船同士で打ち合いをしていた

「宇宙用ブラスターでよく殺しあうよな」

「いまさらだけどなんでこの人たちはなぜ戦争しているの?」

「おい!今更かよ!2か月ぐらい前、イカ達がこの惑星から出て行った。その過程でスペースコロニー3つにぶつかり穴をあけた。気圧を維持できないため中にいた1000万人の人は窒息死した。それだけで収まらず遠心力に耐えられず穴から罅が広がりコロニーが2つに割れた。そして破片は引力にひかれて地方都市に落下。クレーターができて500万人が死亡、行方不明者が2000万人超え。その都市には発電所と水道局がありライフラインが壊滅。2次被害による被害者は1億人以上といわれている。これの責任を墜ちてきたコロニーを作った国に押し付け賠償金を請求。それに対して責任はイカにあるというド正論で反論。だがその場合賠償金が得られないため主張を曲げなかった、その結果戦争が勃発。私たちがいるのはその言いがかりを掛けた国。ただ都市一つ壊滅している状態で戦争するなんて無謀にも程があり領地を次々に取られている状態だ。そんな中コロニーが団結して新たなる国の創設を宣言、帝国を名乗った。だが今は中立を宣言している。逃げるとしたらそこまで行けばいい」

「なるほど…ではなんでいかないの?」

「その国は宇宙にあるんだ行くためには基地を強襲して船を奪い行くしかない。ただ行くだけでは難民受付をしていないため断られる、だが軍人になるなら話は別だ。まぁーどちらにしろ宇宙に行けなくては意味がない」


小声で話しながらも隠れながら前進する

「ん?あれ見て、やばくない」

トオルが指さす方向を見ると風穴が開いた船が旋回しながら戦線離脱をしようとしていた

ゆっくりだが確かにこっちに向く機首

「なんだが嫌な予感がするんだけど。それは私だけ?」

「残念、俺もだ」

「走れ!足を止めるな!」

船から垂直の方向に逃げる。隠れている暇はない

「おい!侵入者だ!」

即座に見つかる

進行方向に1


トオルを追い抜く

「と、止まれ!」

問答無用で首に噛みつく

頸動脈を掻かれ首を抑えながらゆっくり膝をつける


エンジンに被弾、落下を始める

後ろを見る

銃を構えた一小隊が追いかけてくる


「あほな奴らめ」

トオルが追い付いてくる

「大丈夫?」

「無論大丈夫じゃないな」

「えええ、あ…」

「精神状態がね」

トオルの足を蹴り転ばせる

自分も同じように姿勢を倒す


接地、腹から着地

飛ぶ花火

巻きあがる爆風

はじかられる瓦礫


頭上を飛来する瓦礫

幸い爆発はなかった


後ろを振り返る

「ギリギリだった」

「ひどいよー転ばせるなんて」

「あーめんごめんご、でも今頃瓦礫が当たって死んでいたよ」


後ろから追っていた一小隊は僅かな血だけ残して消えていた

「危なくあーなるところだった…」

「話していないで侵入するよ」


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