4話
すみません!遊びに行っていました!
「あ、レーダーポインターくれ」
「ああ、了解」
四角い箱を投げ渡してくる
「おーthank you な。じゃーな」
手を振りながら仲間を引く連れていく
ブラさがっているロープをつかみ伸ばしていく
崖に着地を繰り返して減速しながら降りる
近づいてくる地面
可憐に着地していく
作戦通り目の前に倉庫がある
扉の前に門番が二人
銃を前に構える
照準を合わせ引き金に手を掛ける
引き金を引く前に頭が吹っ飛ぶ敵
振り返ればトオルの銃口がわずかに赤くなっていた
「クリア」
「はえーな」
サイレンが鳴っているのに敵が集まってこない。巡回しているのだろうか
足を停めず開け放られている扉から内部に侵入する
通路の半分を占め、高1m強のバリケードが交互に置かれている
「なるほど、陣地を構えていたのか」
バリケードの陰に転げ入る
上部を光線が通過する
運よく誰も当たらなかったが、今後もこう行くとは限らない
「全員伏せろ」
全員がバリケードの陰に入ったのを確認する
銃を構えて立ち上がる
照準を合わせる
即座に伏せる敵
バリケードに当たる光線
僅かに削るだけだった
「チッ」
つい舌打ちをする
攻撃の途切れを確認し引き金に手を当てる敵
「5人か…」
伏せる
上部を通過する光線
再度立ち上がる
敵が一人胸に風穴を開けて倒れる
驚き振り返る
トオルの銃口が赤くなっていた
バリケード横から発砲したようだ
私に注意しすぎた敵の頑張りすぎだな
仲間が死に動揺しているはずだ
立ち上がり銃を構える
より激しく光線が返ってくる
「チッ、仲間の仇を取ろうというのいか。まずいな、このまま消耗戦を続ければこっちの弾がなくなる」
独り言を零す
トオルが肩を叩いてくる
「ん?」
サムズアップするトオル
ようわからないが頷く
トオルが立ち上がり交戦を始める
なるほど、代わりにヘイトを集めてくれたのか
次のバリケードの陰に転げ込む
トオルのおかげで気が付かれていないようだ
さらに次のバリケードへ転げ込む
同時に一個前のバリケードへトオルが飛び込む
次のバリケードの後ろに敵を発見する
銃を背中に担ぎナイフを取り出す
電源を入れ構える
トオルが再度頭を出して攻撃する
今だ!
次のバリケードの陰に行き、乗り越える
驚きつつ即座に照準を合わせてくる敵
だがすでに遅い
既に懐に入っている
ナイフを切り上げる
胸を切り裂き、頸動脈を破る
首を抑えながら倒れる敵
「フラッグ!」
トオルが叫ぶ
足元にフラッグ弾が転がっている
爆発まで残り2秒ほどだろうか
後ろのバリケードを乗り越え、構える
トオルが居た
なんか突然挨拶したくなった
手をあげて挨拶をする
上がった手の後ろで爆発が起こる
破片が飛んでくる
上げた手に掠り血が染み出る
「何しているんだよ、緊張しているのか?落ち着け」」
トオルが諭してくる
「いや、緊張している訳ではないんだけど」
「そうか?まぁーいつも以上に気を付けてくれ」
「りょーかい」
次も同じ手が通じるとは思えない。だがとりあえず試す価値はあるだろう
次のバリケードに移ろうと足を出す
即座に飛んでくる光線
間一髪で躱す
「どうするか…」
「10秒保てるか?」
後ろを親指で指しながら問うてくる
そうか、武装した味方はトオル以外にも居たのだった。すっかり忘れていた
「ok! no problem」
右手でサムズアップしながら左手を出したり返したりする
首を傾げながら笑顔でサムズアップが返ってくる
「その手はなに?」
「ビームサーベル、貸してくれない?」
「えーと、ああ」
仕舞われていたビームサーベルの持ち手を取り出し、渡してくる
下部を押す
出てくるカプセル
そこには9割ほどエネルギーがユラユラしていた
「十分だ、センキューな」
ヒートナイフとビームサーベル以外のすべての荷物を置いていく
「よし、体も軽くなったし、準備完了!」
「オーケーオーケー、開始まで3,2,1…GO!」
ビームサーベルを生成しながら飛び出す
一斉に襲い掛かってくる数本の光線
「だが!甘い!」
充血を始める両目
光速で接近する敵弾頭を把握する
右下から左上へ切り上げる
切り裂かれる敵弾頭
不安定になり拡散する敵ビーム
左上から右横へ
軽く振り下ろす
掠るだけで崩壊する敵ビームにビーム兵器の有用性への疑問が生じる。だが今はそんな余裕はない
燕返し
右横から左横へ
襲い掛かる光線を躱しながら
次のバリケードへ近づく
その後ろで構える敵兵を確認する
途絶える弾幕
隠れると思い油断したのだろう
だが違う
思いっきり地面を蹴り上げる
空中で一回転
姿勢を安定させる
ビームサーベルを下向きに構える
動揺しつつも上に照準を合わせる敵兵
引き金に指が掛かる
だがもう遅い
放たれる光線
同時に敵の頭を貫く
血の池を作りながら倒れる
ビームサーベルを収納する
一斉に立ち上がり引き金に手を掛ける敵兵
「ふん、終わりだ」
奴ら目掛けて飛来する数十の光線
胸、腹、腕、頭
次々と撃ち抜かれていく
ゆっくり崩れ落ちる敵
ついガッツポーズを決める
トオルが荷物と銃を持ってきてくれる
「お、センキュー」
ビームサーベルを返しながら言う
「ちょっとやばかったな」
「そうだねー私が初めから銃撃戦じゃなくて近接戦をするつもりで行かなくてはだよねー」
「ああ、でも…すまんな、」
「どうした?」
「いや、一番つらいところを任せてしまっている点だよ」
「ああ、気にするな、囮のほうがきついと思うよ」
「そういってもらえると気が楽だぜ」
バリケードを避けながら進む
入り口が見えてくる
私以外13名が先に入って銃撃戦を行い、敵の注意を引き付けている間に私が突撃するという戦法だ
振り返るとトオルが目を合わせて頷いてくる
「幸運を」
「ああ、」
すれ違いざまにグータッチを交わす
銃を構えて突撃していく
発砲し牽制しながら障害物に隠れていく
「うごぉ、」
男子が一人被弾したようだ、しかも足に
「大丈夫?」
女子が心配し近づく
日常だったら微笑ましい限りだ、だが今回は違う、ここは戦場だ!
「RPG!」
つい叫んでしまう
飛来する対戦車用徹甲弾
音に気が付き振り向く二人
その顔は恐怖で染められた
爆発
巻きあがる爆風
血の匂いを含んだ風が鼻を突く
埃が舞い上がり一時的に視界を奪う
仲間の死に放心状態んとなる
だがそれではだめだ!
頭を振り冷静さを取り戻す
犠牲を無駄死になんかにしない!
突撃
類を見ない最大の強さで地を蹴る、荷物を床に置き、ヒートナイフだけの軽装で突撃する
後ろに爆風が発生する
入り口をくぐる
幾つかの扉が見える
倉庫で間違いないようだ
天井が高い、吹き抜けのようだ
つまり2階に敵影あり、そして階段があるはずだ
運よく階段は左手目の前にあった
駆け上っていく
ほぼほぼ煙は晴れていた
視界がクリアになり戦況を見渡せれる
一階には敵はなし、敵影を2階のみか
2階はほぼ通路みたいだ。コの字他の通路が続いており階段は入り口前に左右一つずつだけだ。床は薄く爆破物少々で簡単に底が抜けそうだ
一階には人一人隠れられる障害物があった。しかもご丁寧に隠れると十字砲火を食らう位置にね
まずい、このままでは全滅だ
階段を登りきる
ここで取るべき最善策は…
「ヒャッホォォォオオオ!」
雄叫びを上げ注意を集めることだ
銃口が一斉に集まる
最も近い敵に接近
首を跳ね飛ばす
吹きあがる鮮血
同時に飛来する光線
倒れてくる死体を受け止め逆に押し返す
一時的に地面と垂直に立つ死体
地面に伏せる私
数十の光線が一度に死体を貫く
元の形が分からないほどの有様になる
「ふん、」
つい鼻で笑ってしまう
味方を撃ってしまったことへの動揺、そしてビーム兵器の次弾発射の遅さ
これらが相まって私へ猶予を与える
次の獲物に近づく
左足を切断
態勢が傾く
股にナイフを当てて思いっきり切り上げる
腹を切りわき腹から出てくる、そのまま右腕も撥ねる
血を吹き上げつつ蛇行しながら吹き飛んでいく
左腕で傷口を抑えながら呻き声を上げる無様さと相まって、滑稽で滑稽で笑い声が出る
「キャッハッハッハ」
額から返り血を流しながら次の敵目掛けて飛んでいく
その目は正気だった、それが逆に恐怖心を煽る
反対側にいる兵士が叫ぶ
「あ、あれは悪魔だ!」
恐怖で震えながら銃口を向ける
見逃すトオルではない
発砲
飛ぶ光線
右肩が溶け腕が落ちる
「うぎゃああああぁぁぁああああ」
傷口を抑えながらよろよろ歩く
「あ、そんなことしたら…」
トオルが小声で言う
案の定足を踏み外し2階から落下する
頭をぶつける
炸裂
噴水のように血を吹き上げる
「情けを掛けてこれとは…いいね!」
「え、」
味方と敵が唯一分かり合った瞬間である
味方のトオルを見る目が頭のいい常識人からヤバイ奴に転落した瞬間であった
「よし、右側の階段を占領する!進め!」
そうこうしているうち笑い声は敵兵に近づく
銃身で殴ろうと振り上げる
ナイフを空中で一回転、逆手持ちに変更する
一振り
切り落とされる
「な、」
片方のナイフを仕舞う
もう片方のナイフを前へ突き出してタックル
敵鳩尾にナイフを差し込む
呻き声を上げながら倒れこんでくる
ナイフを抜く
血が一気に飛び出てくる
傷口を抑えつつ呻き声を上げながらゆっくり倒れてくる
半身ズレて倒れる兵士を回避する
バタ
足に振動が伝わる




