表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したバケモノの自由な生活  作者: 角谷 樹
第二章 現代編 刑務所暮らし
35/37

何者!?

休みはやる気が無くなって遅くなります。遅くなってしまい申し訳ありません。

「あれ?鍵が……」


 今いるのはマンション刑務所。自分の部屋の前まで来たのだが、ドアの鍵が空いていた。刑務所に置いていた分身は消して、それの記憶は俺の頭に入ってきた。


 その記憶では部屋の出入りはしたがちゃんと鍵を閉めた事は覚えているので、俺の分身が鍵閉めを忘れたわけではない。


 なら、なんで鍵が開いている?看守が此処に来る事はないので、看守でもない、のか?


 俺は警戒して中に入ると、まるで無重力のように浮いた状態で寝ている龍悟がいた。


「龍悟、なんでいんの?」

「……ん〜、ん?親父、お帰り〜」


 柳田家で四番目に生まれた次男の龍悟は見ての通りのんびりした感じで、14歳くらいの少年の姿をしている。


 俺達吸血鬼に容姿という物で年齢を推測するのは正直無意味だ。理由は姿ををさまざまな年齢に、形に変えることが出来るからだ。


 だから見た目で俺達吸血鬼の年齢を判断する事はできない。


「ただいま、それで何で居んの?」

「そうだったぁ。親父に龍巳姉から伝言頼まれたんだぁ」


 龍悟がなぜ此処にいるのか話し出した。どうやら、俺が今朝渡した情報から自分もこの件に関して調べたらしい。何故急にこの失踪事件、バケモノ事件が起こり始めたかについて。


「あぁ、なんとなくわかった。それで、龍悟に伝言を頼んだんだ。何か分かったんだろ?」

「うん。どうやら、これには政府が関わってるみたいなんだぁ」







「柳君!」

「わぁぁぁぁ!?ご先祖様!?何ですか、いきなり」


 ーーブッー!ブッー!


 話を聞いた俺は俺の子孫で政府関係者のやなぎ辰三郎(辰三郎)の目の前へ転移して現れた。すると数秒して辰三郎が座っていた机の青いランプがブザーを鳴らしながらピカピカと光り出した。


 これは俺が刑務所を脱獄した時に鳴る物で他に黄色、緑、赤がある。青は転移で脱獄した時、黄色は身体能力任せの壁や物を破壊して脱獄した時、緑はなんらかの能力を使って脱獄した時、赤はそれら以外の問題が起こった時にブザーと一緒に光る。


「お前ら、俺達に隠し事してるだろ?」

「そりゃ誰だって秘密の隠し事くらい一つや二つなんて当たり前ですよ」

「ふざけるな。そんな事じゃねぇよ。もっと重要な事だ。ここ最近の失踪事件にも関係あるんだろ?」

「……どこまで知ってるんですか、全く。ハァ」


 どうやら話す気になったらしい。青ランプの前にあるボタンを押し「柳田は今目の前にいる。ブザーを切ってくれ」とおそらく看守に連絡したのだろう、連絡を送った。


「(最近の)失踪事件が起こり出す少し前に異世界の住人が日本に現れました」


 辰三郎の話を簡単にまとめるとこうだ。

 さっき言ったように失踪事件が起こり出す少し前に異世界から数十人の人がやってきた。見た目、種族はバラバラで、人間に近い見た目の者はいたが人間ではないと彼ら本人から聞いたそうだ。

 最初は数十人だったのが、百人、最終的には千人程の人が異世界からやってきた。


 そして失踪事件の原因であるバケモノは、彼ら異世界人が異世界からこちらの世界へ渡ってくる時に紛れ込んでやってきたのではないか、と言われた。


 こちらにやってきた理由は彼らの世界の国が人間によって侵略されているから。異世界の人間は今、他種族の存在を決して許さない、例えるなら第二次世界大戦のドイツのユダヤ人迫害のような思想になっている。

 とにかく絶対他種族殺すマンになっているらしい。


 そうなっている理由は、苦手な事は特になく、数が多い人間は最高の種族で、他の種族は人間の家畜になるべき、という宗教が人間の国で流行っているからだそうだ。

 そして人間ではない人、それを彼らは亜人と呼ぶらしい。


 彼らの身体能力は強弱はあるが殆どの者が地球人よりも強く、子供ですら地球人の大人よりも高い者もいたようだ。


 それに加えて俺や刑務所の囚人達のように何もないところで炎や風を起こす者もいたようだ。


「生物としての格が違うね。よくそれで侵略されてないね」

「彼らは知的で、『自分達は今侵略されているから同じような理不尽な侵略はしない』と本心から言ってました」


 なんだろう、人間が愚かに感じるのはおかしい事だろうか?元人間として恥ずかしくなってくるよ。


 しかし千人って一体何処にいるんだ?動き回るにしても千人は確実に目立つ。それに千人もの地球人より強い人達が大勢集まっていたら、俺達がすぐに感知出来るんだが、全く感知することができない。一体これはどういう事だ?


「その異世界人達は一体何処にいるんだい?全く存在を掴めないんだが」

「上手く自分達の力を隠しているのでしょう。彼らの中には隠密に特化した種族もいるそうなのでその者たちが協力して隠しているのでしょう」


 それが本当なら凄いな。俺ですら感知できないほどの隠蔽能力を個人で行えるのも驚きだが自身だけでなく他者にもその隠蔽能力を使えることは正直驚きと対抗心が湧いてくる。


 自慢ではないが俺の感知能力は世界の何処にいたとしても探し出すことができるし、家族が全力で隠密、隠蔽能力を発揮したとしても俺を中心に三千キロ以内なら感知する事は可能だ。


「その異世界人に今日会える?」

「今日は流石に無理ですよ。相手と連絡を取らないといけないし、相手の都合もあるし、何よりこれ以上時間を取られると私の仕事が定時までに終わらせる事が出来ないのですが?私はいつも定時に仕事を終わらせる事に誓いを立てているんです。定時を超えた後に帰ると嫁にチョー怒られるんすよ?俺基本残業しないし仕事残さないようにしてるのにこれ以上時間取られたら仕事残して、帰らないといけなくなるんで、仕事させてくれませんか?」

「……ごめん。お仕事、頑張って」


 俺その場から姿を消した。

 流石に話を続けていると段々と顔を青くしていくのと目から光が段々無くなっていく彼が怖くなったからってわけではない。哀れだとは思ったが。


 そういうわけで、俺は刑務所まで歩いて帰ることにした。今朝はバケモノ退治だけの休暇だったが、久しぶりに外を歩いてみるか。


 今の時間は四時頃。既に学校では授業は終わっており、部活に所属していない者は下校途中だった。


 あるいは仕事途中や仕事からの帰りで、ある程度の人が多くいた。流石都会の街、人が多いと言ったところか。


 丁度腹が空いてきたのでハンバーガー店のワクドナルドに寄ろうとしたのだが、俺財布持ってくるの忘れていた。


 流石に無銭飲食はやろうと思えば簡単に出来るし、捕まらずに逃げ切る事はできるが、流石にそこまでの悪事はしない。


 しかし、ハンバーガー食いてぇなぁ。


 偶々ワクドナルドに来たが、ハンバーガー食えなくなると急に食べたくなるな。


 そんな事を思っていると丁度良い音が路地から聞こえた。その路地へ行くと下卑た顔をした青年三人組が高一くらいの少年に、三人で蹴りを入れていた。少年は「ごめんなさい」「もうやめてください」と言っているが、青年達はそれを笑いながら蹴りを続けていた。


「オラオラ!さっさと金出せや!」

「俺ら金がねぇだよ。早く金貸してくんなぁかな?」

「顔はやめといてやるよ。目立つからな」


 とこんなゲスクソ野郎どもが一人の少年をリンチからのカツアゲ、暴行と窃盗強盗の現行犯はっけーん!


「俺もまっぜろー!」

「「「はっ?」」」「ぐへっ!?」

 ということで俺も参戦した。


 ーーえっ?助けないの?


 いや助けますよ。だからリンチ組の一人は俺に殴られて声を上げて吹っ飛んでいるんだから。


「なんだテメェは!?」


 殴った方は一撃で伸びており、残り二人が固まってそのうちの一人が、殴った反動で後ろに下がった俺に叫ぶ。


「俺か?」


 こういうのって一度やってたかったってやつだな。俺は笑みを浮かべて彼らに近づく。


「俺は通り掛かりの暴力好きなお巡りさんだ」


 あ、警察手帳忘れてきた。


「サツがこんなこと良いのかよ!?」


 こんなこととは彼らの仲間を殴った事だろう。


「本来は駄目だし、俺も流石に暴力は俺の良心が痛む」


 俺が言うと彼らを安心した顔になる。が。


「お前ら強盗に恐喝、暴行の現行犯だろ?それにお前ら今までもこんなことしてきた連続犯だ。それに加え、お前ら全員強姦経験があるな。つまり何が言いたいかと言うとお前ら悪人。悪人に良心なんていらんよなぁ?」

「っ!?おい、やるぞ!やらねぇ、俺たちがやられる!」

「ああ!」


 そうして彼らはこちらに襲いかかってくるが彼らに、俺を同行する事は出来ずに、逆に、彼らはボロ雑巾のようになった。


「あぁ、そうだ。そこの君」

「ひっ」


 とリンチに遭ってボロボロになってた少年の怪我を治す。


「さっさと帰りな。盗られたものはしっかり返してもらったら、ちゃんと帰るんだぞ。もう変な奴にはついていくなよ。ちゃんと助けを今度からは呼べよ」

「あ、ありがとうございましたぁぁぁぁあああああ!!!!」


 そう言って、リンチに遭ってた少年は逃げるようにこの場から去っていった。まぁ、逃げたとも言えるか。


「さぁてと。まだ、お前らには俺に付き合ってもらうぞ」


 そう言って倒れたリンチ三人組を一人づつ立たせて怪我を治しながら殴り蹴り、また治す。それを繰り返していると彼ら「許してください」「ごめんなさい」と言っているが、


「嫌だね!理由?楽しいから!お前らは俺が飽きるまで痛み続けろ!飽きたら怪我は治さないし、テメェらの大事なところを潰していく。俺を飽きさせるんじゃねぇぞ!」


 彼らは絶望した顔をするが、そんな顔を見せられたらもっと痛め付けたくなるじゃないか!


 それからも何度も何度も顔を殴り、腕を潰し、足を潰し、それらを治しを繰り返す。ほんと、コイツらみたいな悪人を壊すと言うのは楽しいねぇ。


 まぁ、楽しい事でも飽きる時は飽きる。


「飽きた」


 そういうと、もうこれ以上は無いというくらいに、顔を白くした彼らに、俺は希望を与えよう。


「お前ら、有り金全部出せ。そうすればもうこれ以上はしないでやる」


 彼らは震える手で、懐から、地面に落ちた財布から有り金全てを俺に差し出した。


「うん、よくやった。これは俺からのご褒美だ」


 そう言って、彼らの股間を踏み潰す。当然の如く彼らは絶叫するが、その声に誰もやって来ない。俺が結界を張って外に声が漏れないようにしているためだ。


「……なんで、金払っただろ……!」

「バァーカ!テメェらとの約束なんて守るわけねぇだろ!」


 絵面が完全に俺が悪党に見えるが、これは彼らがしてきた事と同じ、もしくはそれ以上(ほぼ似たような事)の事をしているだけだ。


 よく言うだろ?悪い事は自分に返ってくるって。因果応報だ。


 最後に彼らの首を叩いて意識を刈り取る。そして股間を中途半端に治し、もう彼らの股間は使い物にならなくなるだろう。


「あっ、そうだ。コイツらの顔と声を変えよ」


 そんな事をすればどうなるか。コイツらが家に帰っても家族には自分のことを他人だと思われ、もう家族として受け入れらる事はないだろう。


「惜しいなぁ、コイツらが家族に受け入れられない時の絶望した顔を見れないとは、本当に惜しいなぁ」


 そう言いながら三人の顔に触れようとした時、


「シュゥゥゥゥ。っ!っ!?」


 俺の後ろから俺の首を狙った攻撃がされた。それを指で受け止める。俺が受け止めたのは、なんと定規だった。


「はっ?」

「シュゥゥゥゥゥゥ」

「えっ!?おわっ!」


 俺が声をまた後ろからあのシュゥゥゥゥゥゥって音がする。すると今度は定規からいきなり炎が吹き出して、俺の指を焼き切った。


 俺は慌ててその場から飛び跳ねて距離を取り、俺がさっきまでいたところには定規を振り切った学生服を着た少年が俺を睨んだ。


 そして定規を俺に向かって突き出し構える。


「お前!この人達に何する気だった!何者だ、お前は!」


 指とはいえ俺の身体を定規で切ったお前の方が何者だ!?

面白いと感じたらブックマーク、高評価、感想をお願いします。


誤字脱字を教えていただければありがたいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ