刑務所?
「ここが貴方の部屋です」
「……ここ、本当に刑務所?」
山田警部に手錠を繋がれて、刑務所と聞いて連れられたは良いものの、連れて来られたのは高層マンションだった。
俺が部屋の大きな窓ガラスから外の様子を見て、このマンション高けぇ、と思いながら下を見た。
「確かに刑務所ですよ。ほら、下にはちゃんと、高い壁でこのマンションの周囲を囲んでますし、壁の上には電気を流したフェンスがあります。
それに貴方の部屋は刑務所っぽくありませんし、人も居ませんが、他のところはちゃんと刑務所として作ってますし、人も貴方の特殊警察隊から看守につけてますんでし、外にはライフルを所持して監視にあっているのでセキュリティは万全ですよ」
「マンションの屋上に?屋上からの脱出、侵入はされないか?」
「其方にも人はおりますしカメラもあるので、ご心配なく」
俺がこの世界の歴史を変えたことによって改変されたのは、日本では銃刀法違反がない事。
今の日本は銃、刀や剣など刀剣類の所持が許されている。しかし、これにも色々制限が有り、銃は国に認められた店での購入、購入する場合は役場にしっかりと購入許可証をもらう事などがあり、刀剣類は刀以外の自宅外への持ち出しを禁止されている。
刀は自宅外にも持ち出す許可はされているが、抜刀は禁止されている為、自宅外へ持ち出す場合は鍔と鞘を紐で固定し、抜けないようにする事が義務付けられている。
もし紐をつけていないところを警官に見つかれば最低でも、注意、最悪即逮捕だ。
「面会って、ある?」
「ここの囚人への面会は特別な許可が必要です。貴方も例外ではありません。ただ、例外もありまして、貴方の場合は我々が見つからずに貴方に会っていた者の場合は見逃す様に言われてます」
俺に誰にも気付かれずに会いに来れるのは柳田家の者と信秀君の織田家くらいだよ。
「食事は食糧庫に食材が置かれています。また調味料、酒、あとレシピ本もあります。貴方が自身で調理した方が良いでしょ?」
普通、刑務所の食事って、刑務所側が用意すると思うんだけど。まぁ自分が作った方が美味いから別に良いんだけどね。
「ぷっ、言えてる。確かに、そっちの方が美味しいよ。一緒にどう?特別に作ってあげるよ?」
「看守が囚人から物をもらう事は禁止されています。しかし、貴方自身が作られた料理は食べてみたいですね。貴方が囚人である事が惜しいです。それでは私はこれで」
そう言って看守さんは部屋から出て行った。
「……久しぶりに飯作ってみっか」
「手伝おうか?」
俺が丁度昼飯を作ろうと思ったら、俺しか居ないはずの部屋に、四女の姫龍が現れた。
「じゃぁ、野菜の皮剥きお願い。今日はビーフシチューにしよう」
「やったー!」
姫龍は末っ子で、親兄姉が凄く可愛がれ、とても元気な娘だ。
姫龍はお市ちゃんとの娘で、お市ちゃんに似て明るい娘で、彼女は既に子供を産んでいる。子を産んだ大人の女と少し幼く見える彼女は両方の性質を併せ持った美少女に見える。
……お市ちゃんの血が濃いな。
「ご馳走様でした!パパの作ったビーフシチュー、美味しいね!」
「久しぶりに作ったけどなかなか上手く出来てたと自分でも思うよ」
姫龍と食後の会話を楽しむ。久しぶりに姫龍と二人っきりで話した気がするな。
「お母さん達、どんな反応してた?」
「銀ママと市ママは『あっ、ついにですか』って言ってた。龍巳姉と龍悟兄は『なんで捕まってんの?』だって。龍巳姉と龍悟兄は頭足りないとこあったからさ。あとは、なんでパパだけ?ってなってるよ」
「それで、なんでなんだ?調べて来たんだろ?」
「此処に収容されてる囚人達って、私達の子孫達か、彼等からなんらかの理由で身体に血が混じった子孫らしいよ」
「つまり、特殊能力者の囚人だらけってことか。ここは」
「そう見たい」
「道理で知ってる奴や、俺の血が混じってる奴が沢山此処に集められてるわけだ。大方、他で収容できないこいつらを此処に集めて、俺に監視させたいんだろ」
ついでにアイツらの能力の原点である俺を調べてアイツらに対抗できる道具を作ろうって魂胆だろう。
能力によってはここや別の刑務所を簡単に脱獄できる奴も居るからな。
「それに俺が此処を出入りするのは許されてるらしいしな。まぁ脱走しようとしても全力で止めに来るって言ってたけど」
つまり看守や警備がいくら俺を止めようとしても無駄だから、脱獄はご自由に。また俺が何回も脱獄すれば、その分、研究をする。そして俺、また此処に収容されている囚人に対抗する施設にしていくって事だ。
「簡単そうだね、脱獄」
「転移で一発だろ」
転移を使えば一瞬で脱獄アンド海外逃亡ができる。
他にも【透過】と言うスキルを使えば、壁なんてあってない様な物だし、今の俺の能力値を使えば、全てを破壊、突破して簡単に脱獄できる。
「まっ、俺は楽しく刑務所暮らしをしてるよ」
「パパを閉じ込めれる刑務所なんてないだろうけど。いつかパパを閉じ込めれる刑務所になったら脱獄、手伝いに来るよ。またね!」
そうして姫龍は転移でこの場から居なく俺一人になった。
………………
…………
……
…
「……罰なんて何にも無いと思ってたけどこれが唯一の罰、あったな。効くよ、この寂しいって精神攻撃」
此処には俺に罰を与える物、与えれる物は無いと思っていたのだが、此処に俺一人っての、寂しいと感じてしまう。いつもは嫁達と子供のだけかと居たのだが、これは俺にとってはピッタリの罰だ。
「そうだ、他の囚人のところに行ってみよう」
この刑務所の地図っぽい物を見つけ、共同スペースと書かれた場所があったのでそこに行ってみることにした。
「死ねや!」
「はっ、俺のこの硬い装甲にテメェみてぇな弱っちくて脆い刃が効くかっての!」
「なんだトォ!このトカゲ野郎が!」
「やんのか、へっぽこカッター野郎!」
「焼け死ね!」
「凍え死ね!」
「闇の化身に抱かれてあの世へ逝くが良い」
「雷の使徒である俺が、お前を神の下へと誘ってやろう」
共同スペースに来たのだが其処では戦闘が行われていた。
悪人ズラ?の男二人が互いに睨み合いながら、一方はトカゲの様な見た目をしていて全身を鱗でもう一方のカッターナイフの様な薄い刃を空中に出現させ、トカゲみたいな奴に向かって飛ばしていた。
もう一組は一方が炎を出して、もう一方のが冷気で氷を作り出し、互いにぶつけ合おうとしているのだが、氷と炎が衝突して激しく水蒸気を出しているだけだった。蒸し暑ッ!
更にはもう一組はなんか一方が腕や首にボロボロの包帯を巻き、ブカブカな囚人服を着て、袖から黒い何かを出して、もう一方のなんか全身放電している奴に攻撃を仕掛けていた。
最後の組みは完全に厨二病です。彼等は闇の化身でも、雷の使徒でもありません。
此処にいる奴は全員俺が捕まえた奴らだ。
最初の組みは両方とも強盗をしようとしていたところ、していたところを俺がたまたますれ違ったので逮捕。
二組目は、炎の方は放火と森林の火災で、放火の方はうっかり自分の能力の出力をミスしてしまい、自分の住んで居たマンションの部屋を燃やしてしまった。森林の火災は『足裏に炎を噴射したら飛べるかな?』と実験したら、こちらも出力をミスり、制御不能で飛ばされ、気がついたら燃えた森の中にいたところを逮捕。
冷気は公共の場で、地面を凍らせ、地面から間接的にタイヤを凍らせ、交通事故を引き起こした。それも夏の猛暑で、暑かったことを理由に始めは自分の周囲に、次に『地面も凍らせたら涼しくなるのでは?』と考え、地面にも冷気をやれば、とそんな感じだ。事態の深刻な状態に茫然としていたところを駆けつけた俺が逮捕。
三組目は、両方ともふざけて自分の能力を周囲に見せようとしたら怪我人が出て、それで精神が混乱して能力が暴走。多くの被害を出し、俺が急行して彼等を無力化し、逮捕。
つまり、此処にいる彼等は全員特殊な能力を持っており、俺が彼等を逮捕した。
ついに現代ファンタジーっぽくなって来ました!
誤字脱字を教えていただけるとありがたいです。
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