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エンアたちが待っている場所まで戻ってきた
「「ご無事で!」」
奴隷たちが安堵の声をあげた
ピーターとソフィアが厚く抱擁をしていた
「さすがに魔法を多用したよ」
「勝ててよかった!」
「主様達はすごいですねヒュドラを倒してしまうんですから」
ガイが
「俺たちだったらエルダートレントが出ただけで血の気が引くよ」
「綾人さんたちはほんとに規格外ですよね、うらやましいです」
「でもダンダンブの村は僕らに任せてください」
「何年かはあの村で活動しますので」
「任せたよって言うのもおかしいけど!」
「「ハハッハ!」」
みんなで笑った
「ガイ村に戻ってギルドに討伐報告しておいてくれ、これは討伐したあかしだ」
ヒュドラの皮の破片と牙を数本渡した
「牙は案内してくれたガイたちへの報酬だ、受け取ってくれ」
「いいのですか!」
「寂しくなりますが俺たち村に戻ります!気を付けて旅を続けてください」
「この先は盗賊が多いので」
しばらく街道をのんびり歩いていく街道自体は村と村をつないでいるので比較的歩きやすい
視界で確認できる範囲ではまばらに木々が点在している程度であまり変わり映えしない
今晩は野宿かな、前の世界だったら野宿なんて大変だろうけどチートがあるから危険も少ない
徒歩もいいけどやっぱり馬車に乗ってみたいな
狼かボアでも配下にして狼車?猪者?でもよかったかもしれない
「そろそろ休憩しない?小腹すいてきたころじゃない」
「それじゃあちょっと休もうか?」
「北に向かっているからか少し肌寒くなってきたね」
「そうだね、こっちの季節はどんな感じなの?」
「暦なんかはどうなっているんだろう?」
エンアに沙夜子が問いかけた
「キセツ?コヨミ?はわからないけど今は第十の月」
「一の月が三十日で十三の月で一年間ですかね」
「農村部では一の月から三の月が農閑期で寒い地域ではユキとゆうものが降るそうです」
「四の月から八の月までが育成期九の月から十一の月が収穫期で十二、十三が熟成期って言われています」
「言葉の意味はあまりわかっていないのですが昔おばあさんに聞きました」
「都市部では都市核のおかげでその都市によって変わるらしいです」
「伯都の周りでは一年中作物が作られているみたいです」
「わたしたちは早くに探索者になったのであまりその辺は詳しくないです」
「都市部に行けばトショカン?があって本がたくさんあるみたいです」
「その辺はバンロートルについてからかな?」
「それじゃあ行こうか」
「川に近いところで野営はしたいからね」
「次の村は川の側にあるらしい」




