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村長の家の前までやってきた
「ごめんください、探索者の綾人です」
「お待ちしておりました」
「ついてきていただけますか」
「はい」
先ほどとは違う客間のようなところに案内された
「座ってくれ」
「詳しい話は家宰のバースと話をしてもらうが食料の件だがうちの村には余分なものを買う余裕がない。村人ともし物のやり取りをするとき一年間に税を課さない」
「それと旅商人が来た時に優先的に交渉をできるようにしよう。そのくらいしか今できることがない」
「わかりました、僕はそれで結構です」
「少しお願いがあるのですが誰か手が空いている人はいますでしょうか」
「何人かおるが?」
「明日手が空いている人に仕事を頼みたいのです」
「仕事とは」
「粉ひきと糸紡ぎをお願いしたいのです」
「わかった、明日向かわせる」
「それでは先ほど話していた家の件ですがどうしましょうか」
「その辺はバースと話をしてくれ」
「本日はお時間頂ありがとうございました」
「こちらこそ村の発展のために協力してくれ」
「しつれいします」
「それではアヤトさま私の部屋までついてきてください」
家宰バースの後についていき、六畳ぐらいの部屋にやってきた
テーブルにバースが羊皮紙を広げる
「こちらがこの村の図面です、印をつけている所に建てていただきたい」
「まずこの建物の横に村長邸、入口付近のところにギルド館その隣に集会場を建てていただきたい」
「わかりました、ではすぐに集会場を建ててしまいましょう」
「明日朝、村長邸、ギルド館を建てます」
「よろしくお願いいたします。遅くまでありがとうございます」
集会場を建てる場所までやってきた
「それじゃあやってしまいますか」
空き地の地面をならし材木で柱を立、土壁を作っていき木材と板で屋根を仕上げ
少し大きめの扉、窓を付けていった
完成!
周りには何人かの村人が興味深々で見ていた
会釈をして家に戻った
「ただいま!」
「おかえりなさ!どうだった?」
「色々便宜を図ってもらったよ」
「さめちゃってるけど、先にご飯食べて!お風呂沸かしなおしてくる」
無発酵パン、ボア肉、薬草湯を食べお風呂に入り部屋に戻ってきた
ライトの魔法を使い
「魔法は便利だな」
コンコン!
「どうぞ」
沙夜子が部屋に入ってきた
「どうした?」
「ちょっと話がしたくて」
「いいよ、どうした?」
「村に着いたけど今後どうしていくのかなと思って」
「そうか、とりあえずは数日この村で過ごして楓ちゃんの両親の情報がないか調べたい」
「あとは成り行きかな?まずはこの村の生活水準を良くしていく」
「わかった!ありがとそれと、今日一緒に寝てもいい?」
「ほんとはこっちが本題だったんだ」
「いいよ!なんだか恥ずかしい」




