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ソフィアが二人に駆け寄った
「体は、気分は、」
「もう何ともないよ!」
「それよりもアヤトさんに挨拶させてもらえない」
「あっそっか」
「どう?回復魔法もかけているから体は何ともないと思うけど」
「あ、ありがとうございます!」
「ありがとう」
「それは代価をもらっているからいいよ」
「代価?」
「それは俺が」
「ピーター?」
「俺とソフィアが綾人さんに一生忠誠を誓う魔法をかけてもらった」
「一生、忠誠?」
「ああ」
「私たちのためにごめん」
「いや、俺は幸せだよ!」
「ほかの新人探索者の何倍も強くなれた、今ダンジョンでそれを確認してきた」
「「ダンジョン!」」
「綾人さんを裏切ることさえしなければ、恩恵しかない」
「それならば、私も魔法をかけてください」
「二人だけにそんな重みをかけるなんて、私の命ですから私にも背負わせてください」
「わ、私も」
「そのことはあとで、まず自己紹介させてもらってもいい?」
「あっ、はい」
「僕は綾人、魔剣士だ!たぶん」
「私はエンアです、ヒーラーです」
「私はイダ、狩人です」
「自己紹介終わった?女性陣は食事の準備を手伝って」
「男2人は薪が少なくなってきたから薪割りお願い」
「よし!やるか!」
「はい!」
外に出て薪割りの準備をしていると
「薪割りは俺がやります、綾人さんは別の事をしていていいですよ」
「そうか、じゃあそこに木材と手斧置いとくよ」
どうしようか?そうだお風呂を沸かそう
風呂場のかまどまでやってきた
かまどの湯釜に水を入れて薪をくべ火をつけた
湯釜は400ℓはいるようになっている
風呂場に入り湯船の半分くらい水を入れ
湯船の横に水瓶、柄杓をおき
あとはお湯が沸くのを待つお湯が沸くと少しずつ湯釜が傾き樋にお湯が注ぐ機構になっている傑作だ
その間に何も手を入れていない広場に
豊穣の土をまいて、鍬で耕し、綿花の種を蒔いて水を撒いて
大地に魔力、いつものように綿花がすごい勢いで成長していく
「あとで誰かに収穫してもらおう」
「まだ昼食はできてないみたいだ」
ちょっと樫太郎と交信でもしてみるか
樫太郎!周辺はどんな感じ?
(ワガアルジ、ナニモモンダイナイ)
(ゴブリンヲスウヒキタイジシタ)
(アトデ、イリグチマエニ、マセキ、オイテオク)
ありがと
炊事場に戻ると料理は出来ていた
「いつもの肉を焼いたものにガレットと薬草湯」
「さてご飯も食べたし、みんなでダンジョンに行くか」
「エンア、イダにはこの装備」
ガントレット、革のグローブ、ブーツ、胸当て、トレントの杖、弓矢、ナイフ
「ありがとうございます」
「戦闘のメインは四人に行ってもらう、危険にならないようにフォローはするから」
「じゃあ行くよ」
ダンジョンに向かった




