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「昼ごはんにしようか」
「そうですね」
「楓ちゃん、布はできた?」
「まだ糸はいっぱいできているけど」
「じゃあ、楓ちゃんは機織りしてなよ、昼食は私一人で作るから」
「僕は?」
「綾人はそば粉!」
「了解!」
「じゃあ、戻ろう」
昼食ができるまでの間、ひたすら臼を回した
「ふたりとも、昼食できたよ」
「お、できたか」
「ボア肉とジャガイモの炒め物」
「朝挽いてくれたそば粉で作ったガレット」
「ガレットって何、このクレープみたいなやつ?」
「そう、これで少しはまともな食事になっていく!」
「楓ちゃんはどんな感じ?」
「沙夜子さん、おいしそうなご飯ですね」
「ありがと!」
「絹織物を一反くらいできました、スキルってすごいですね」
「自分がマリオネットにみたいに動いてる」
「そうだね、たまに自分じゃないみたいにスムーズに体動くね」
「じゃあご飯を食べてまたダンジョンだ」
昼食をすましダンジョンの地下一階のホールまでやってきた
「地図を見ると、部屋が増えている」
「6部屋に拡張している」
「各部屋に5匹くらいのゴブリンがいる」
「最初の時の部屋が一番難易度高かったんじゃない」
「さきへ進んでみないとわからないよ」
「そんなもん?」
「まぁ、進んでみないとわからないけどね」
「じゃあ、行こうか」
一つめの部屋の前までやってきた
「初めに僕がショックを使うからそしたら一匹ずつ倒して」
脇差、ショートソードを抜き放つ
<ショック>
痙攣しているゴブリンに3人で止めを刺していく
「レベル上がった」
「わたしはまだです」
「僕はさすがに当分上がらないかな」
「次の部屋に行こう、ゴブリンヒーラーがいるからそいつは僕が倒す」
「わかった」
「わかりました」
次の部屋も同じようにショックの魔法でゴブリンを動けなくして止めを止めを刺していく
「回復魔法が2になった」
「水、光、風に分かれているみたい、たぶん使える系統魔法の回復魔法が使えるようになるんだ」
「水は一気に回復していくタイプか、光は精神、抵抗など、風は徐々に微量な感じだね」
「わたしも早くちゃんと回復できるようになりたい、今はまだ触れて少し自然回復力を押し上げる程度しかできないみたい」
「もう少し待って僕がレベル上がったら何とかするよ」
最後の部屋以外をすべて回ってその中でゴブリンファイターがいた
「ゴブリンファイターが持っていた短槍は沙夜子使ってみて」
「わかった、鈍器はヒロインのマストアイテムじゃないの?」
「沙夜子、ノートの内容まで覚えているの?」
「大体は」
「向こうの世界では親たちがあのノート見てるかもしれないのか、あぁぁ」
「そんなことよりボス倒しにいくわよ」
ショック、、<ショック>
やるせない思いをゴブリンナイトにぶつけた綾人であった




