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出発をする西門には朝早くから、随行する男爵の兵士、商人、探索者などたくさんの人で溢れかえっていた

「百人くらいはいるのですかね」

ニールが問いかけてきた

「そうだね、二百人ちょっといるね」

「そんなにいるんですか!」

「商人なんかは、男爵一行と一緒に行動したほうが、安全に旅が出来るからね」

「そうですね、最初に行く村に入りきれるんですかね?」

ララが

「入りきれないから兵士たちの大半と探索者なんかはテントを張って野営するはずですよ、商人は前もって定宿があればそこに泊まるんだと思います」

「僕らは?」

「宿などは取っておりません。綾人様が魔法で簡易の建物を建てられますよね」

「野宿はいやだよね」

「ベッドなども持っていますよね?」

「持っているよ!簡易の宿屋を開設してしまおうか!」

「先行して次の村、ラダ村だっけ?行っていいかベントナー男爵に相談してくる」

「それはよいかと思います」


男爵から先行の許可をもらい、他の集団よりも先に出発をしようとした

商人ギルドでたまに出会う、作物を扱う商人が話しかけてきた

確か名前はロドリゲスだったかな

「おはようございます、従士様はもう出発されるのですか?」

「はい、ラダ村でやることがあるので!」

「ご一緒させてもらってもよろしいでしょうか?」

「かまいませんが、すぐ出発できますか?」

「はい。いつでも出られます」

「では、出発しましょう」


商人の一行を挟むように、前方にニール、ターニャが騎乗し僕、楓、ララが馬車。後方に沙夜子など他のメンバーが随行する形で街道を進んだ


しばらく進んでいると前方で数十人の人が街道沿いの林に隠れている

数人が街道で道をふさぐようにいるのが確認できた

「ターニャさん!馬を貸してください!」

「どうされたのですか?」

「多分、前方に盗賊なので!排除してきます」

「わかりました、同行しなくてもよろしいのでしょうか?」

「大丈夫、一人の方が動きやすい!」


速足で前方の方に向かうと壊れた馬車で街道をふさぎ数人のいかにも盗賊風の男たちが待ち構えていた

いきなり矢を射かけてきた

左手のガントレットで矢を弾き

「いきなり攻撃してくるとはどうゆうことでしょうか!」

「こ、この野郎!持っている物全部置いて行け!」

リーダーらしき男以外が弓矢を構えた

「無理ですね、あなた方持ちきれないくらいの物がありますし、盗賊ごときに恵んでやれるものは、こんなものかな」

<ショック>

ほぼすべての盗賊が行動不能になった

「お、お前は!」

素早く馬から降りリーダーらしき男の首筋に脇差を当てる

「降伏するか、生きていることを後悔するか、どちらがいい!」

「殺せ!」


少しするとみんなが追い付いてきた

「ニール!こいつらと茂みにいる奴らを縛って連れてきてくれ!あとすまないがロドリゲスさん、あなたの護衛の探索者の人にも手伝ってもらって良いですか」

「かまいません、みんな!捕縛の手伝いをしてください」


その横で<無限収納>から獄車を出す

「ターニャさん、そこらへんにいる盗賊の馬を集めてきてください」

「畏まりました」


総勢三十二人の盗賊を捕え、馬を七頭捕えた

「馬は何頭か逃げてしまいました、すいません」

「謝ることはないですよ」

沙夜子が

「こいつらどうするの?」

「とりあえず、村まで連れていきます。その後、誰かにアジトの場所を聞き出します」

「でも、アジトまで行っている余裕あるの?」

「そこなんだよ、村に行ってから考える」


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