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カーク村を出ると街道沿いに作った溝には少ないながらも水が少し流れている

少し進むとちらちらと雪が舞った

「沙夜子、雪が降ってきたな」

「何年ぶりだろうね、三月に大雪が降った時以来じゃないかな?あの時は交通網がマヒしちゃったもんね」

「そんなこともあったね、こっちじゃ雪が降ったらどうするんだろう?何もしないで家にこもっているのかな」

「雪もちらついてきたことだし急ごうよ!」


林もかなり広くなってきているので、もう森かな

ナーイアスに簡単に挨拶をして移動しながら昼食を取った

日が落ちる前にやっとオーク谷の拠点に着いた


南門の櫓に犬の獣人ガウとパウが警備をしていた

「綾人さまだ!お帰りなさい」

櫓からパウが声をかけてきた、その横でガウが遠吠えをあげた

門の前の跳ね橋が降りてきた

門を抜け、坂を上って集会所の前までやって来た

「ニール、皆を集会所で休ませていてくれ。カルロたちは一緒に来てくれ」

「了解です」「わかりました」


カルロたちを連れて高炉作成予定地までやって来た

「ここに高炉を作ろうと思っている。だからすぐそばに住むところ作る」

「はい?!」

「それじゃあ、長屋をここに作るけどカルロは高炉と同じ敷地で家を建てる?」

「長屋でいいです」

もう作りなれている、スタンダードな長屋を<無限収納>と<クリエイトアース>で作っていった

「「・・・・」」

「どうしたの?」

「・・・・」

「なんですか、その能力は!」

「土魔法と空間魔法みたいなものかな」

「わたしの腕も治してましたよね!どうゆうことですか!」

「秘密」

「そうですね、わたしのような奴隷に話せないですよね」

「そうゆうわけではないんだけどね」

「夕食は荷物を置いたら一旦集会場に集まって」

「はい」


集会場に戻ると楓とアンネがニールに指示を出し南の方にある長屋に他の奴隷たちを案内しようとしていた

「綾人さん、おかえりなさい!」

嬉しそうに楓が挨拶をしてきた

「ただいま、変わったことはない?」

「大丈夫です!みんな元気です!」

ヒューズたちはまだ集会場にいたのでそちらに向かった

「お待たせ、ヒューズとコカとスープルの住む場所用意しないとね。領主の館の横にたてようか」


領主館の横の空いている土地に駐在所のような外観の建物を<クリエイトアース>で建てた

「相変わらずすごいですね、綾人さまの魔法は」

「さっきもカルロに言われたよ!」

「驚いたんではないですか?」

「驚いていたね」


集会場に一回集合してもらって、今日は食堂で警備をしている者を除いでみんなで遅めの夕食をとった

今回やって来た者たちは柔らかいパンに感動していた

食事の量も奴隷商や以前いた村での食事との差に驚いている

「わたしたち、もしかしてすごく幸運何ですかね!あのまま奴隷商のとこや別の人に買われていったことを考えると!」

食事をしながら泣いている者もいた


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