緑の人が世界を救う
それは、人なのか⁉︎
ボクの隣の部屋に引っ越してきたその方、その方の色は・・緑だった。
ある日の昼間ドアをノックする音。そっと覗き穴から見てみると、「緑の人⁉︎」だった。「こんにちは」と言う声と共に。ボクは、恐る恐る扉を開けた!「隣に越して来たものです、よろしくお願いします」と言うと軽く会釈してくれたので、ボクもつられるように、軽く会釈しながら「こちらこそ・・よろしく・・お願いします」そして、その後その方は、ボクに何かお菓子の箱の様な物を差し出して、「つまらない物ですがどうぞ」とこれまた、普通の挨拶をして、差し出して来たので、ボクは、少し戸惑いながらも、受け取った。「ありがとう・・ございます・・」の言葉も、きっとなんか、ぎこちなく聞こえたかも知れないが、その方は気にしていないようだった。
実はボクも、最近ここへ越して来たばかりで、この辺りの事や、ここの住民さえよく知らない。とりあえず色んな事が嫌になって、仕事も辞めて、少しの貯めてたお金で、安いアパートに引っ越すことにしたのは、つい、1週間前の事である。
ここの場所を選んだのは、前に電車を乗り越して1度降り立った駅であったことが、そもそものキッカケだった。慌ててホームに降りたのだか、なぜか妙に落ち着く、と言うか、なんか感じた事のない空気みたいのを感じたのだ。それは。嫌な感じでは無く、心地良い感じだった。
そして見つけた!
それも偶然なのか分からないが、前に住んでいた街の不動産屋の入り口付近にこの街の物件を。
なんか急いでその不動産屋に入り、その物件を指差し、説明を求めるボクに、「目に入りましたか!」と言ってきた店の人。まるでボクが、この物件を見つける事がわかっていたかのように・・。「この物件は、中々出ないんですよ」と店の人。でもこれは、不動産屋さんが言う、常套句みたいなもんなので、あまりレア感は、期待していなかった。
部屋の見取り図と、パソコンの写真を見た感じだと、申し分ない感じだ。「一度見てみますか?」不動産の人。「う〜んそうですね、でも大丈夫です。」とボク。その物件を見た時から、そこに住むとボクは決めていた、そして、住めるとも思っていたのだ。
今思い出したが、その時不動産の人は、少し口の口角が上がっていた感じだった、うん、ニヤッとしていた。
そして、話しはとんとん拍子に進み、ここに住み始めたのである。
そんな事を思い出しながら、緑の方から頂いたお菓子の様な包みに手を伸ばして、開け始めた。
「これは・・なんだろう・・」
それは、木箱に入っていた。これまた緑色をした、卵の様な形の物が9個、セロパッキンの上に、間隔を開けて並べられていた。可愛いのか、不気味なのか・・。
恐る恐る、緑色の物体を持ち上げてみた。うーん重さ形共に、これはやはり卵だ。緑色をした卵だ。お菓子なのか⁈
もう一度、木箱の上蓋を見てみると「ん、取り扱い説明書」なる物が付いていた。声を出して読んで見る。「使い方、シャワーや風呂の後に、水分を拭った後、体に塗る」と書いてあった。どうやら生卵の様に、殻を割り、中身を塗るようだ。そして、「割った後の殻は、土に還す」と記載されていた。そしてそこに、「2個は予備、7個を使う」と書いてあった。
食べる物では、なかったので、何故か安心⁈
そんな事を思いながら、取り上げた、緑色の卵の様なものを静かに箱の中に戻した。「後ほど使ってみよう。」
ボクは当面、仕事をしないでのんびり暮らそうと思っていた。ちょっとした菜園で、自分の食べる分位の野菜を作ったりしながら・・。
なんて、やった事のないボクには、到底無理な話しで、きっと会社を辞めた時思うこの気持ちは、セットみたいなもんで、のんびりイコール野菜、みたいな・・。まぁ、のんびり生活も、後数週間もしないうちに飽き飽きしてきて、なんとなく仕事を探そうって事になるなぁ〜と感じていた。
そして今日で、ここに越してきて3日目になる。
その夜、お風呂から出たボクは、あの謎の緑色の卵をお椀に割ってみた。中も緑色の・・乳液のような・・それを手にとり体に塗ってみた、少し冷たく感じたが、やはり乳液と変わらなかった、緑色である以外は。
今日はもう遅いので、明日に殻は土に還す事にし、ボクはその後、布団に入り眠りについた。
翌朝、何かの曲で目が覚めた。「この曲はなんだぁ〜」薄目を開け、窓から差し込む日差しにまた目を細め、頭の上にある時計を見た。「6時過ぎかぁ〜」時計の針は、10分を過ぎた所だった。
その曲は、外から聞こえてきた。目を擦りながら起き上がり、「窓、いや違う、玄関の方からだ」玄関の方へ歩き、玄関をそっと細く開け、そこから覗いてみた。「緑色の・・」
外にある広場、そこで緑色の方達がラジオ体操らしき運動をしていた。なんか、ほのぼのしているその雰囲気に、少し癒され、そっと扉を閉めた。
そして、玄関の横にある台所の窓を少し開け、その曲を聴きながら、ボクは朝ご飯を作り始めた。
朝ご飯を食べ終えたボクは、「あっそうだ、殻を土に還えさなければ・・」と、食べた食器を台所のシンクの中におき、玄関の靴箱の上にビニール袋に入れておいた殻を持って外へ出る事にした。
4日ぶりに外へ出た。久しぶりの外。
部屋からは外が見えているが、外へ出る事は殆どなく、ゆっくりと引越しの片付けをしていた。
「やっぱり外は、気持ちが良いなぁ〜」とボクは、少し声を出してみる、これも久しぶりな感じだ。
「外へ出て来ましたね」突然後ろから声を掛けられて、ボクは、びっくりして振り返った。緑色の方だった。
それから「少しお話しでもいかがですかね、この辺りの話しなんかも含めて。」と切り出した。ボクもこの辺りの事をもう少し知りたかったので、願ってもない話しに「よろしくお願いします」と言い、緑色の方が歩き出す後ろを追いかけた。
少し歩いた所、丁度アパートの裏手にあたる場所に、木で出来た四角テーブルと同じ素材の椅子があった。椅子は、長椅子になっていて、詰めれば4人程度は座れる感じで、テーブルを挟んで向かい側にも、同じ椅子があった。
その椅子に緑色の方が腰掛けたので、向き合う形で、ボクも座った。
緑色の方は「さて、お話しを始めましょう、私達は緑人です。緑の人と書いてそう読みます」と切り出した。確かにボクの心に引っかかっていた事だったが。
続けて「私達のあなた方と違う所として、まずどんな言語も理解し話せます。そして緑色以外の物は口に入れません。体は軽いので、高く飛び跳ねる事も可能なのですよ」
気が付くとボクは、自然と目を擦り始めた。夢なのか?と思ったからだった。でもそれを察したのか緑の人は「夢では無いですね、現実です」と。そして、付け加えた。「あなたも、もうここの村の住人じゃないですか」その返事に「でも、ボクはあなた達の様に・・先程言われていた、高く飛び跳ねる事とか、色々な言語も出来ませんし・・」と言うと緑の人は「みなさん最初はそうおっしゃいますよ、でもその様になっていくのです。私達の様にね」
緑の人は、ボクが引越して来た時「隣に越して来た・・」と言っていたのを思い出した。でも少なくともボクよりは先に、この村に来ていた事になる。と考えていると、ボクの目を見ていた緑の人は「あっ、そうですね、あなたの隣に越して来たのは本当です、以前はこのアパートの下に住んでたので。あなたが越していらしたので、隣に移動しました、ここに来てからは、もうだいぶ経ちますね」と質問に次々答えていく。
「今、声を出して無い出すよね?」と、ボクは驚いた顔をして緑の人を見た。「あっそれね、目を見て、気持ちやら考えも読み取る事が出来るんです、緑人は」と答えた。そして更に話しを続け「あなたが来る事は、随分前から知っていたんですよ。なので、私があなの隣に引越したのも偶然では無く、必然です」その事を聞いたボクは、怖いとか恐ろしいとか負の感情は一切湧かなかった。むしろまた、あの、そう、ドアの隙間から見た感情・・あの癒された感情が心を満たす感覚だった。ボクは、緑色の人に癒されている。
「まぁ、これから少しづつ色んな説明をしていきますよ、そう殻を土に還す為に出て来たのですよね。場所はこちらです」と言うと緑の人は、椅子から立ち上がり、ボクを誘導した。少し歩いて行くと、緑色の葉っぱが見えてきた。それは畑のようだった。その畑の一画に、ボクは、緑の人に教えられた通りに「殻」を土に還す作業をした。そして、緑色の人は、この作業を残りの6個も同じようにするようにボクに伝え、またボクを促して前に歩き出した。「あっ、9個、箱に入ってたと思いますが、2個は予備ですから」と付け加えた。
ここに来ての数日間、なんだか時間がゆっくり進んでいるようだった。そして穏やかな時間も。ボクは、段々と心の中が豊かになる感じを実感していた。この穏やかな感じは、この雰囲気を作り出している緑人だ。ボクはやっぱり、緑色の人に癒されているのだ。
そんな事を思いながら、緑の人の後についていった。
数分後、湯気が立つっているのが見えた。それは・・「温泉⁈」と言葉を発したボクの後に、少し笑いながら「そうです」と緑色の人。「ここは緑人達の為の温泉です、なので、貴方はまだ入れません」「まだ・・と言う事は、いつかは入れる・・と言う事ですか?」「そうです。貴方も、緑人になりますから」「えっ、緑人に・・なる・・とは・・どう言う事ですか?」少し笑いながら緑の人は「それは、貴方にお渡しした、9個の卵です」
ボクは、ここに来た事が、偶然では無い必然だった事に、少しづつ気付きはじめてきていた。そしてこの村は、一体どんな所なのか⁈
でもボクには、怖いとかマイナスの感情はなく、考えるだけで何故かワクワクさえしてきていた。
そしてその日の夜、ボクは2個目の卵を割った・・。
翌日いつもの様に、あの曲が聞こえてきてボクは目覚めた。そして、朝ご飯を食べ終えて、袋に入れておいた、殻をまた外へ持ち出し、昨日と同じ事を繰り返した。
そして作業を終えたボクは、辺りを少し散策する事にした。この村の事を色々知りたい気持ちが出てきたからだ。
しかしこの村は、実に静かな所だ。きっと目で会話が出来るから、よけいな音は聞こえないからなのかもしれない。
少し歩くと、小屋が見えてきた、煙突から煙り・・。「なんだろう?これは、コーヒーの様な匂い・・。カフェかな?」
赤い屋根のその小屋の小窓を恐る恐る覗いてみると、何人かの緑の人が座って何か飲んでるいる。「やはり、カフェなのか?」すると背後から「そうですよ」と聞き慣れた声。
昨日の緑の人だった。「あっ、こんにちは」とボク。続けて「ここには、入れないですよね?まだ緑人ではないですもんね」「そうですね、まだ普通の人なのでね」と緑の人は微笑んだ。そして、「もうすぐですよ、もうすぐ。それと説明しておますと、この先にスーパーもあるんです、緑人用の。必要な物はそこにあります。この村の全てにお金は要らないんですが、働きます。自分自身の為にも。働き方ですが、緑人は全ての所で交代で働きます。勿論休みも交代にあります」これは非常に興味深いとボクはその話しに聞き入った。
それから毎日同じ事を繰り返す事7日、とうとうあれから1週間がたった。ボクは、7日目の夜に最後の卵を割った。
そして、次の日の朝、目覚めたボクは、鏡を見て、村の住民になった事を自覚したのだ。そう緑に・・あの緑人になっていたのだ。
緑人になったボクは、どうやら1週間位の「研修⁈」的な事が必要らしい。と言う話しは事前に聞いていた。その研修期間を終えて、初めて真の⁈緑人になるのだ。
最後の殻を土に還す作業を終えて、振り向いた時、いつもの緑人が立っていた。「改めて我が村へようこそ」と軽く微笑んだ。ボクも微笑み返し・・あれ、今、目で会話したなぁ〜と思い。また微笑んだ。そう、言葉は発していなかったのだ。そしてこれは緑人の第一歩であった。
そして、この先輩緑人が、ボクの教育係で、この研修をサポートしてくれている。
今日は、あのカフェに先輩緑人は、誘ってくれた。
初めて中に入ったそのカフェ、と言うよりは、昔の喫茶店と言うのが相応わしいかもしれない。
ボク達は、入って左側の窓側の席に腰を下ろした。そして、カフェ店員の緑人がオーダーを取りに来た。
ボクはすかさず、目で先輩緑人に「オーダーは任せます」と送ったので、「いつものを2つ」と目で店員に言葉を送っていた。うなずいた店員は、奥のカウンターの方へ戻っていった。その後、先輩緑人は、口を使って話し始めた。「この村は、少しづつ大きくなります、ですが選ばれし者だけが住める所です。そして・・緑人は、この村の中では、産まれたり、死んだりしないのです」「えっ、それはどう言う事ですか?ここにいる人は永遠に生き続けると言う事ですか?」「そうですね。先程も言いましたが、選ばれし者だけですが、その人数は決まっています。そして、人数に到達したら、もうここには、新しく緑人になる方は、入って来ないと言う事です」
そう話していた時に、店員がコーヒーカップを2つ運んで来て、ボク達の前に1つ1つ置いていった。
緑色・・。でも、香りはコーヒーと同じようだ、そして少し飲んでみたが、味も同じだ。「どうですか?前に見ていた色とは、大分違うと思いますが」と先輩緑人は微笑んで、カップに口をつけた。そして「すぐに慣れますよ」と付け加えた。
それは、とても穏やかな時間だった・・ここへ来た時もそうだったが、緑色になった事で、さらに心が穏やかになった。
ひと息ついた頃、先輩緑人は、ここのシステムについても色々教えてくれた。「前にも少しお話ししましたが・,」と話しを切り出し、システムについて話しだした。ボクもなんとなく気付いていた事ではあったが、改めて聞くことが出来て確信した。話しをまとめるとこうだ。
この村には、子供や成人そして老人、男や女といった区別そのものが、存在しない事である。歳も取らないし、病気もしないのだ、勿論子供が産まれる事も無いので、その意味では人が増える事は無いが、ボクの様に、選ばれてこの村に来て、ここの村の住民になる事で、人が増える事があるが、ある一定の人数に到達すれば、外からもこの村には、入って来なくなる為、必要以上に人が増える事は無い、と言う事だ。そして、緑人は絶命せず、ずっと生き続ける。その為、人数が一定から減る事も無いのだ。仕事は順番に回ってくるので、失業は無い。それよりも全てにお金が必要ないのだから、むしろその心配は、要らないのだ。
そしてボクは不思議な事に気付いた、この村には争い事が一切無いのだ。
でも考えてみれば、争いが事が起こる原因は大概、お金、性別などから出る嫉妬、妬みなんかで起こるのではないか。でもこの村には、それが無い事が関係してるのかもしれない。
それから毎日この村の事を色々教えてもらい、あっという間に研修最後の日が来た。
先輩緑人は最後の日に、最初に連れて行ってくれた喫茶店でボクを待っていた。ボクは、喫茶店の扉を開け、先輩緑人が座っている席へと歩いて行った。「おはようございます」と向こうから声をかけてもらったので、同じように繰り返して「おはようございます」と答えた。
そして先輩緑人は「とうとう研修最後になりましたね」と微笑んで、続けた。「名前の事ですが・・数字になります」そう言うとくじ引きをするような箱を机の上に置いた。「この箱に手を入れて、番号札を一つ取って下さい」「番号札をとる⁈」そうボクは呟き、言われた通りに手を入れて、札を一つ取りだした。そしてボクが引いた数は「3」だった。「その数は、あなたの名前になります」「あっ、その番号ですが、この村に来た順番とかでは無いですから、何故かと言うとこの村には、先輩、後輩などの上下関係は存在しないので」と先輩緑人。「そしてあなたが思っている、私が先輩だと言うことも、この後に記憶を消します」「記憶を消す?」「そうです。そして私の名前は、6です」そう言うと「ここまでの記憶は、終わりです。どうもありがとうございました」ボクも慌てて「ありがとうございました」と返答。そして先輩は、最後に「あなたに初めて会ったのは、不動産屋でした、この村を出なければいけない時は、緑色ではなくなるんです。でもこれも、仕事で出る為なので、勝手に出る事も出来ませんが・・まぁ出たくなる事も無いですけど」そう言って微笑んだ。「あの時の・・」そうボクが、繰り返すと、先輩は、3つ数えて手を叩いた。そしてその後から、ボクの記憶は、少しづつ消えていくようだった。
そして今度は、正式な緑人としての新しい1日が始まった。
1日の生活だか、朝起きた後、最初に見たラジオ体操みたいな、体操を朝から広場で行った後、ボクは毎月送られてくる仕事先のスケジュールを見て、その場所に向かい仕事を行う。食事などは、好きなものを頼み食べたり、飲んだりする。勿論、色は緑色だか、味は、自分が美味しいと思う味になっている。仕事の時間は毎日昼休憩の1時間を入れて5時間程度。自分の時間を、沢山取れるようになっている。そしてここの村には、幸せと思う事が無い、それは、不幸も無いからだ。そう、この村には比べるものが無いのだ。
この村は、ボクにとっての居場所。そしてきっと前と同じように「生活」をしている。誰かに「幸せか?」と聞かれたら、間違いなく、「わからない」と答えるだろう。だか、もう遠いい昔の事に感じる緑色では無かった時の思いが、まだ少し残っているボクの記憶を掘り出してみると・・ボクはここに来て、毎日、心から笑っている。そして緑人達も、いつも笑顔である。
野望や希望などの「望む」などの言葉とは無縁の村。
そして、ボクの記憶が完璧に無くなる前に、最後に残したい言葉として、ボクは「満足」している。この言葉は「幸せ」な気持ちを表す一種だと思っている。ボクはきっと、「幸せ」なのだろう。だが、この気持ちはボクの記憶と共に消えていく為、もう二度と口に出す事も考える事も無くなる。
もしもこの村に来たいと思ったら、全ての依存を捨てる事だ。そして、この村に来る事が出来たなら、それを望んだのは、自分自身である。そして、緑人の村に来た時に、あなたの望んだ本当の幸せを手に入れらるかもしれない。でも、その「幸せ」と言うその思いも、記憶から少しづつ消えていってしまうのだ。
消えてしまう記憶の中で、最後にボクは思った。
世の中には、様々な人々がいる。でもきっと、この村は人を救っている、もしかしたら、国を救うかも・・そして、最後には世界を救う・・かも知れない・・。
そしてボクは、この生き方を自ら望んで、ここにいる。そして、人にとって、1番大事なことは、いったい何なのか、そして、「幸せ」とは・・。
あれから1週間が経ち、2週間が経ち、1ヶ月経った頃、ボクは完璧な緑人になった、その時に薄れいく記憶も完全に消えていった。