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始まり
いつも。
いつも。
楽しい日々が続いて欲しかった。
俺は仲間が欲しかった。
だが俺の事を仲間と呼んでくれるやつは居なかった。
俺から皆怖がっていた。
「やっぱり、やり直せないよな」
俺はそう言って本を読んでいた。
「この場所から離れるのに後悔なんてないな」
本を閉じて歩き始めた。
「次の学校は暖かで優しくありますように」
俺はそう言ってバイクに股がりアクセルを全開にして走り出した。
ーーー浦光市ーーー
俺は明日から通う高校をじっと見た。
「よろしくな」
俺はそう言って学生寮に向かった。
「あれ?」
後ろから誰かの声が聞こえた。
「ちわっ」
俺はそう言って走り出そうとした。
「ねぇ、君さ野球に興味ある?」
そう青色のポニーテールの女子学生は俺に聞いた。
「えっ?」
俺はそう頭を傾げた。
「野球しない?」
そう女子学生は俺に右手を差し出した。