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「これはまた……」
私は部屋を改造したコルに対して呆れをため息にして吐き出した。
家の外観が変わっていなかったのでそこまで変なことになってはいないだろうと思ってはいたけれど。
まさかだった。
「どうして私の部屋があんたの部屋になってんのよ」
扉を開けたら、そこには見知った私の部屋は無くなっていて、代わりに見たこともないような家具らしきものが置かれた部屋になっていた。
地球では見たことないようなものばっかり置いてある。そのどれもがピンク色で染まっていて目がおかしくなりそうだ。
「すごいでしょ~」
「凄いじゃなくてさ、どうして私の部屋がまるまるコルの部屋に入れ替わってるのかって聞いてんの」
未来から来た青色のロボットや押しかけ鬼娘やらとらぶるだらけのハーレムですら押し入れとかクローゼットくらいしか占領していないのに。
この狐耳の宇宙人は私の部屋を丸ごと乗っ取りやがった。しかも元の大きさより広いし。どうなってるんだよ。
「だいじょうぶだぁ」
「なめんな」
「痛い! 痛いよ夜夢ちゃん! こめかみ! こめかみに指埋まってる!」
私は掌でコルの頭を掴む。
握力はそんなにないけど、うまくやればそれなりのダメージにはなる。要はコツさえ分かってればいいのだ。
コルは必死に私の手をタップ。
十秒ほど掴んでから離してやると、床の蛍光ピンクなカーペットに膝をつきながら涙目で私の方を見上げてきた。
「いたた……ほんとに大丈夫だって」
「簡潔に説明して」
「夜夢ちゃんの部屋もちゃんと残ってるんだよぅ」
「影も形もありませんけど」
「まあ見ててって」
コルが部屋の端、電気のスイッチの横にあるボタンを押した。
すると一瞬のうちに部屋が見覚えのある景色に変った。
「じゃじゃーん。夜夢ちゃんの部屋に早変わり。夜夢ちゃんの部屋の裏位置にアタシの部屋を重ねたんだよ。宇宙の科学のたまものだよ!」
「今初めてあんたが宇宙人だって信じたわ」
「夜夢ちゃんヒデエ」
「……とりあえずそれ言っとけばいいと思ってる?」
「思ってる…………ちょっと夜夢ちゃんその手を構えるのやめようか」
私が近づくと、じりじりとコルも近づいたのと同じだけ距離を取る。そのうちに壁に背中がぶつかって逃げるところを無くしたコルが冷や汗を流し始めたところで私は構えた手を降ろした。
「はぁ、それでコルは裏位置? とやらの方が部屋ってことね?」
「え? 裏位置は人が住める場所じゃないよ?」
「は?」
「重力とか酸素濃度とか、月みたいなもんだからね」
「つまり?」
「いられる部屋は一緒だけど好きな部屋を選べるよ!」
えっへん。と私と大差ない控えめな胸を張りドヤ顔だ。
「どうやっても一部屋なわけね」
プライベートは私には皆無のようだ。
「どのみち夜夢ちゃん監視されるけどね」
うるさい。




