7. 実体験って必要か
実際を知らないからこそ、知っている人には思いつかないトリッキーな発想が出てくる。切実さがにじみ出る。
だから必要だとは思っていない。
ゆえに破綻しない程度、ディテイールや基本構造、仕組み等は勉強はすれども、
実際例を過剰には追跡しない。
妄想できる程度、おいらは余地を残していつも取りかかる。
何しろ体験がないだけに一度、入った情報に縛られたが最後、
想像が広がらなくなることを残念に思うからだ。
たまに「詳しい私から言わせもらえば、そんなことあり得ない」なんて抗議を受けたりするけれど、あまり気にしていないし、しなくていいとも思っている。
なぜならそれは百も承知の設定なわけで、
だのにあえて言うその人は実のところそうも詳しくないため書かれていることが全くの絵空事だと笑い飛ばせず、主張せざるを得ないのではないか、と思うからである。
もし本当に詳しい人なら「あり得ない」とすぐさま腑に落ちるわけで、
なら「ないからこそあったら面白いね」くらいの遊びで付き合ってくれるだろうと、目くじら立てるほど本気にはならないはずだと、考えるのである。
たまに陳腐なことも起こるが、これこそ「破綻しない程度」に達することのできなかった、勉強不足。
知る機会を得たと邁進すべきと感じたり。
ともかく、どうせやるなら転ぶくらいぶっ飛んだ方が面白いし、
転んでもタダで起きてはだめ、ということ。