4話
投稿遅れてすいません!
誤字脱字ありましたら言ってください!
この学校にはグラウンドと呼ばれるものが全部で4つある。第一、第二グラウンドはどこにでもある普通のバカでかいグラウンド。ただし、第3、第4グラウンドは実際に戦うこと想定した特殊グラウンドだ。
第三グラウンドは市街地、第四グラウンドは森林になっている。ここまでくるともはやグラウンドとは言えないと思うのだがそれは俺だけか?そして今、俺は第二グラウンドにいる。
「なにボーっとしてんだよ後1分もしないうちに始まるぞ?」
「ちょっと現実逃避をだな...」
「なにビビってんだよあの学園長と戦えるんだぜ?」
「英太みたいな戦闘狂と一緒にするな!俺はあまり戦いたくないの!」
だって能力色がないから戦ったら即ジ・エンドだし...どうやってこの2時間をくぐりぬけようかな
「そうか?俺は透の色を知らないからどんな戦い方をするのか楽しみなんだけどな。あとあいつも」
「あいつ?だれのこと?」
「島原だよ島原。特異色がどんな戦い方をするのか少し興味があってな」
「ふ~ん...」
ごめん英太、俺は戦わないよ...まだ死にたくない
「あ~いたいた大変なことになっちゃたね!まさかあの学園長と戦うだなんて...勝てる気がしないね~」
「そのわりにはあまりビビってる感じがしねぇじゃねーか」
「まぁね!自分が今どこまでやれるのか試したいし」
「美月...まさか美月も英太と同じ戦闘狂だったとは...」
俺の周りに普通の友達はいないのか
「そんなんじゃないって!」
「そうだぞ!俺は戦闘狂じゃない!戦うのが楽しいだけだ」
「それを戦闘狂って言うんだよ!!」
「そろそろ5分たつ。生徒は私語をやめ、戦闘に集中しろ。これは模擬戦とはいえ戦いだ一瞬の隙が命取りになる。それに学園長は過去に何度も本物の戦いを経験している。負けるなとは言わない、勝つ気で行って来い。」
「児島先生もなかなか良いこと言うじゃねーか。こりゃあ頑張らないとな」
「そうだな。」
今の児島先生の激励で皆なんかやる気だしっちゃてるよ...
「では始めましょうか児島先生、模擬戦開始の合図をよろしくお願いします。あ、うちの保健の先生はすごく優秀です。死ぬことはないので安心して下さい」
それって死ななくても、攻撃を食らったら死ぬほど痛いってことですか!?
「制限時間2時間学園長に攻撃を当てれば生徒側の勝利、当てれなければ学園長の勝利それでは...」
一瞬全員が緊張し、そして集中するのを肌で感じた。
「開始!!」
そして全員が学園長の所に走り出す...俺を除いて。
俺にとっての勝ちとは学園長を攻撃を当たらず2時間耐えること!そのためには相手の攻撃範囲の外にいればいいんだ。英太、美月、児島先生、そしてクラスの皆、ごめん。お前たちから見たらこれは逃げなのかもしれない、でも俺にとってはこれが勝ちなんだ。能力色を持たない俺には...
そして俺はグラウンドの端まで行くと近くにあった茂みに隠れ、準備時間の時に用意した双眼鏡で戦況を確認した。そこではちょうど英太が戦う所だった。
「あれ?透どこ行った?」
開始宣言されるとこまでは一緒にいたのに...
「いまはそんな事言ってる場合じゃない!よそ見してたらやられるよ!」
んなことわかってる。相手はなんたって学園長だからな
「わかってるって!じゃあまずは一発撃ってみるか!」
英太の左手の周りに赤い光が漂い掌に集中しサッカーボール程の大きさの球体ができあがる
「みんなー道をあけろー!炎弾普爆!」
お手並み拝見だぜ学園長。放った炎弾はまっすぐ飛んで直撃すると思いきや...消えた。
「消えた...?」
そのとき頭上で大爆発がおきた。皆の目線が爆発がおっこた場所へ集中したそのとき
「スピードも威力もそこそこありますね。」
な、いつに間に...まだ20mは離れてたのにもう目の前にいやがるだと...!
「ただみなさんよそ見は感心しませんね。隙がありすぎですよ」
しまった!すぐに視線を戻したがすでに遅かった
「黒色円波」
学園長を中心に黒色の波がもの凄い早さで押し寄せてくる。
あんなのよけきれ――――――
な...なんだよこれ...英太の放った技がなぜか頭上で爆発したとこまでは確認できた。そして学園長も能力を使ったのもわかる。ただ
「桁が違う...あの強さは反則だろ...どんな、どんな技を使ったらこんな大穴ができるんだよ!?」
みんながさっきまでいた場所がほんの一瞬目を離しただけで学園長の足場を残し全部えぐりとられてる...!
「そ、そうだみんなは!?」
俺はすぐさま英太達の所に行こうとした。しかし5歩も走らないうちに足を止めた。俺はなんのためにあっちに行く?行ったところでなにができる?ただでさえ能力色を持たないおれが能力色を持っていてもやられた相手になにができる?ただやられに行くだけじゃないか。それにこのままいけば相手に気づかれずに2時間耐えることができる。つまり俺にとっての勝利だ。その勝利をみすみす捨てるのか?昨日会ったばかりの人間のために?俺はどうする?俺は、俺は――――――
「あらあら少しやりすぎました。しかし全員やられるとは...とりあえず倒れてる生徒を移動させますか」
指をパチンっと鳴らすと黒い穴が出てき、生徒達が沈んでいく。
そのとき、いきなり大きな影が学園長の真上に出現した。その影はだんだん大きくなりしまいには地面がえぐれている範囲をすっぽりと覆い隠してしまった。
「ん?おっとこれはまずいですね」
空から落ちてくるのは大きな氷塊だった。
ズドーーーーーーン!!落ちた衝撃で地面が揺れ、砂埃が大きく舞い上がる。その中に二つの人影があった
「当たったかな?」
「油断はできない砂埃が舞っているうちに距離をとるぞ」
「ごめん、今ので力を使い切っちゃて...動けない」
「なに!?ちっ仕方ない運んでやるからこっちに...」
「い、いいよ!ほら、学園長にばれる前に...」
「かといってお前1人を置いていけるか!」
「貴方達でしたか。この氷を落としたのは」
「な、もう場所がばれてるだと!?急ぐぞ!」
1人が急いでもう一人をおぶって逃げようとするが
「逃げても無駄ですよ。赤城君、小見山さん」
すでに二人の目の前に学園長がいた。
「いや~正直驚きましたよ。まさかあの攻撃を避けてさらには反撃までしてくるとは...しかし、どうやらここまでですね。小見山さんは力を使い切り動けず、赤城君は逃げ遅れたのか体がぼろぼろ。」
学園長の周りに黒の粒子が集まり一気に収縮し小さい球体ができる。
「ゲームオーバーです。」
もうダメだと目を瞑り、もうくるであろう攻撃に身を備える。
......がしかしいつまでたっても衝撃が体にこない。おそるおそる目をあけるとそこに学園長はいなかった。
「どこに行った?」
「英太!はやく美月を連れて逃げろ!学園長は俺が惹きつける!」
そこには石ころを大量に抱えた透の姿があった。
「透!どこにいたんだ!そしてその大量の石ころはなんだ?」
「な、なんでもない!それより早く!」
「あ、あぁ行くぞ小見山」
「うん」
英太が美月を担いでその場をはなれる。
さて、どうしたもんかね...どうやってこの場を切り抜けよう?