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第34話:管理局の干渉、高橋の智謀


マラは消滅した。 皇居地下は、サラの聖なる光によって浄化され、清浄な空気に満ちていた。 その空間の中心で、魔核が眩い輝きを放っている。 俺の支配の象徴だ。

サラは聖なる力を使い果たし、高橋に支えられ、疲労困憊の状態だ。 ユウキも、精神的な負荷から回復しつつあるが、まだ本調子ではない。 だが、俺は最高の状態だ。 魔核の力を吸収する準備は整った。

俺は魔核へと一歩を踏み出した。 その瞬間、空間が歪む。 瘴気ではない。 人工的な、魔力と異なるエネルギーの波動だ。

「レグナ様、来る!」 ユウキが叫んだ。 彼の感知能力が、新たな脅威を捉えたのだ。 しかし、魔核の番人の気配ではない。

闇の中から、複数の影が再び姿を現した。 漆黒の戦闘服。 不気味なマスク。 管理局の影たちだ。

彼らはマラとの戦いで消耗したはずだった。 だが、その数は減っていない。 そして、その装備は、以前よりも強化されているように見える。 警戒すべき存在だ。

「しつこい奴らだ」 俺は呟いた。 管理局のリーダー格らしき一体が、俺たちの前に進み出る。 そのマスクの奥から、冷たい声が響く。

「黒須レグナ。我々の計画を邪魔するな」 リーダー格が言った。 「貴様が魔核を掌握すれば、世界の秩序は崩壊する」 偽善的な言葉だ。

「貴様らの『秩序』など、この俺には無関係だ」 俺は言い放った。 「俺がこの世界を支配する。貴様らごときが、それを阻むことは許さん」 俺の目的は揺るがない。

「そうはさせない」 リーダー格が言った。 「我々は、貴様の力を解析した。そして、その対抗策も用意した」 彼らの背中の装置が、不気味に輝き出す。

高橋の顔が、さらに険しくなる。 「まさか……『魔力抑制結界』か!」 高橋が叫んだ。 彼の声には、焦りが混じる。

管理局の影たちが、俺たちの周囲に展開する。 彼らが特殊な装置を地面に設置していく。 装置が光り、透明な壁が空間を覆っていく。 結界だ。

「レグナ、注意しろ!」 高橋が叫んだ。 「あの結界は、魔力を抑制する!君の力が弱まる!」 最悪の状況だ。

俺は魔力を集中する。 だが、結界が張られた瞬間、体内の魔力が鈍るのを感じた。 まるで、水の中にいるようだ。 体が重い。

「レグナ様、魔力が……弱まってる!」 ユウキが震える声で言った。 彼の感知能力が、俺の魔力の変化を捉えている。 管理局は、俺の弱点を突いてきたのだ。

サラが聖なる光を放とうとする。 だが、彼女の力もまた、結界によって阻害される。 聖なる光が、かき消されるように弱まる。 「私の力も……」 サラが愕然とする。

「彼らは、異界の力を持つ全ての存在を抑制する」 高橋が言った。 「聖なる力も、魔力も、彼らにとっては『管理すべき対象』なのだ」 管理局の理念だ。

リーダー格が、俺たちへと近づいてくる。 「これで、貴様は我々の手中に落ちた」 冷徹な声。 「その魔力は、我々が有効活用させてもらう」

俺は全身の魔力を解放しようと試みる。 だが、結界がそれを許さない。 圧倒的な魔力が、わずかにしか放出できない。 苛立ちが募る。

高橋が、冷静に管理局のリーダー格を見つめている。 彼の目には、確かな知識と、そして強い意志が宿っている。 「佐伯…貴様の愚かな思想は変わらないな」 高橋が、リーダー格に語りかけた。

リーダー格が、一瞬動きを止める。 「高橋…裏切り者がなぜここにいる」 その声に、怒りの感情が混じる。 因縁の相手だ。

「お前たちのやり方は間違っている!」 高橋が叫んだ。 「力で全てを管理しようとするお前たちのやり方は、この世界を滅ぼす!」 彼の信念がぶつかる。

「黙れ、高橋。貴様は理想論を語るだけの甘い男だ」 佐伯が言った。 「現実を見ろ。異界の脅威は、もはや制御不能だ。我々が管理しなければ、全てが滅びる」 彼らの歪んだ正義。

佐伯が、さらに特殊な装置を起動させる。 結界が、さらに強固になる。 俺の魔力が、さらに抑制される。 このままでは、手が出せない。

「高橋、あの結界を破る方法はないのか」 俺は問うた。 高橋は考える。 彼の頭脳が、高速で情報を処理している。

「あの結界は、魔力そのものを抑制するわけではない」 高橋が言った。 「特定の波長で、魔力の流れを乱しているだけだ」 弱点か。

「あの装置の出力を、一時的にでも乱せれば…」 高橋が続けた。 「だが、あの装置は非常に堅固だ」 物理的な破壊は難しい。

ユウキが、佐伯の背後の影たちを感知する。 「冷たい感じが、一番強いのは、あの装置を持ってる奴!」 ユウキが叫んだ。 「でも、動きがすごく速い!」

佐伯が俺たちに攻撃を仕掛けようとする。 彼の掌から、魔力抑制の光線が放たれる。 俺はそれを寸前で回避する。 動きが鈍っている。

「レグナ、サラ!」 高橋が叫んだ。 「私の合図で、一斉に攻撃を仕掛けろ!狙いはあの装置だ!」 彼の指示は明確だ。

「ユウキ、彼らの動きを正確に感知し続けろ!」 高橋が続けた。 「私の指示が、唯一の突破口だ!」 彼の智謀が試される。

俺は頷いた。 サラも、高橋の指示に従い、聖なる力を集中させる。 ユウキは震えながらも、感知に集中する。 信頼がなければできない連携だ。

佐伯は、俺たちの動きを見て、嘲笑した。 「無駄だ。貴様らに、我々の結界を破る術はない」 彼の言葉には、絶対的な自信が満ちている。

高橋は、佐伯の攻撃を冷静に分析している。 そして、その隙を見つけた。 「今だ!一斉攻撃!」 高橋が叫んだ。

俺は魔力を込めた拳で、佐伯へと突進する。 サラは聖なる光で、佐伯の動きをわずかに鈍らせる。 ユウキの感知が、佐伯の装置の脆弱な部分を正確に捉えている。 彼の指示に従い、俺は渾身の一撃を放った。

俺の拳が、佐伯の背中の装置に直撃した。 光が爆ぜる。 「馬鹿な!?」 佐伯の声が響く。

装置から、火花が散り、煙が上がる。 そして、結界が揺らぎ始めた。 魔力抑制の効果が、わずかに薄れるのを感じる。 チャンスは一瞬だ。

「よし!結界が弱まったぞ!」 高橋が叫んだ。 「その隙に、魔核へと向かえ、レグナ!」 彼の判断は正確だ。

俺は躊躇わない。 佐伯が崩れ落ちる装置を抱え、苦悶の声を上げている。 管理局の影たちは、結界の揺らぎに動揺している。 この隙に、魔核を掌握する。

俺は魔核へと向かって駆ける。 サラとユウキ、そして高橋も俺に続く。 佐伯の憎悪に満ちた視線が、俺の背中に突き刺さる。 だが、もう彼らに俺を止める術はない。

魔核が、目の前で輝いている。 その力は、俺の支配を完成させる。 管理局の干渉を退け、俺はついにこの場所へとたどり着いた。 全ての障害を打ち破り、俺は魔王として、この世界の全てを掌握する。



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