寒い日
…学校なんてないって誰か言ってよ。
「叶、起きて。」
「絶対いやです。」
先生との無駄な争い。起きたくない私と起こさないといけない責任がある先生との布団の取り合い。大人しく起きればいいのに起きたくないのでこんなことを早朝からしております。冬の朝は真っ暗だし寒いし起きたくないし。冬至は過ぎたけど全然暗い朝、意味のない戦いが勃発中。
「素直に起きなさい。」
「寒すぎて死んでしまいそうです。」
もちろん私が負けるわけです。私も先生も神様も知っていること。つまり社会の常識。上着を着込んで朝ご飯の準備。まだお雑煮でいいでしょう、まだお正月だよ。おもち消費月間でもある。眠すぎて半分寝ながら作っている。ちゃんと起きてやらないとケガをするのでみなさまご注意を。
「あ。」
「ちょっと大丈夫?」
人参を切ったついでに指を切りました。前にもこんなことがあったような気がする。私は何年経っても成長しないということがよく分かった。先生に絆創膏を張ってもらったので1日幸せに過ごせそうだ。家事をしていたら絆創膏なんてすぐに剥がれてしまうのだけど。
「ちゃんと学校行くこと。なにかあったら連絡すること。」
新学期初日ということもあってかいつもより念を押された。そんなに心配しなくても大丈夫だよ、変な行動したらGPS経由で分かってしまうでしょ?どこでも監視されているのもなんだか問題があるような気がするがこうでもしないと私がなにかやらかすからね、仕方がないのです。制服を着て寒すぎて死にそうになりながら電車に乗ってちゃんと学校に行った、偉すぎる。反対方向の電車にでも乗りたかったが先生に絞められるので断念。
「叶〜」
帰ってくるなり先生が抱きついてくれた、幸せすぎる。この幸せな感情のまま死にたい。どうせ死ぬなら幸せだった、で終わりたいじゃん。ね?まぁ死なないんですけどね。
「今日もお疲れですね。」
頭を撫でながら晩ごはんを温める。脱ぎ捨てた制服を片付けていないことに気付いたけどこの幸せな状態では片付けられないよね、明日からもどうせ着るんだし放置でいいや。先生みたいな行動を取っているような気もするがずっと一緒に居たらそういうところも似てくるのだろう。
「寒いし暗いし早く帰りたかった。」
冬場は日が短いからなんだか気も焦ってしまう。早く帰りたいよねそうだよねずっとお仕事してるの辛すぎるもんね。朝から夜遅くまで働き詰めな先生を労らないと。
「片付けてないの珍しい、制服は座布団ではないと思うよ。」
床に座るのは身体が冷えるなということで制服を座布団代わりにしてみた。そんなに温かくなかった。やっぱり毛布に包まってひざ掛けを使って先生に引っ付くのが一番温かいんだよな、ずっとこのままで居られたらいいのにな。




