新年
「1年終わるよ。」
「無理です終わらないでいいです。」
除夜の鐘をテレビで見ながら新年になりました。新年になったからといってなにかが変わるわけでもないがテレビの向こうに居る人々は歓声が上がっている。
「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。」
2人で丁寧にご挨拶。今年も先生と一緒に年越しができてよかった。それより眠たすぎる、テレビを消してすぐに布団に入った。初詣は行くか行かないかも決めていない。とりあえず寝るのが先だ、考える頭もない。先生と寝るのが幸せすぎてずっと引っ付いている。
さて、お正月だからといって寝すぎですね。もうお昼です。先生も私もぐっすり眠ってしまっていた。先生は日頃の疲れが溜まっているからゆっくり寝ていてもらいたいけど私はそんなに寝る必要がないはずだ。先生より忙しくないし疲れが溜まっているわけでもない。寝正月になる未来が見える、そんな未来はあまり見たくない。
「よく寝たね、おはよう。」
「おはようございます。寝すぎました…」
お正月なのでお雑煮を作ります。おせちは作る気になれなくて買う気にもならなくてありません。スーパーにもおせちが売られていたけど買わなかった。いつか買う日は来る、のかな。
「寒いからお雑煮の湯気で温まろう。」
暖房をつければいいのにつけていないから湯気で温まる2人。柚子の皮を入れたからかいい匂いがして一生湯気を被っている。食べたほうが温まるけど。
「なにしようか。」
「なにしましょう。」
何の予定もないお正月。どうやって過ごすかも決めていない。毛布に包まって震えながら考える。そろそろ暖房を入れたらいいのにリモコンまで辿り着かない。寒い、動きたくない。先生と引っ付いていたいし離れたくない。
「動きにくいからそんなにべったりしないで。」
引っ付きすぎて怒られました。先生温かいんだもん、ずっと引っ付いていたいんだもん。仕方ないじゃん。暖房を入れてテレビを付けてくれた先生に感謝。そうだよね私が張り付いていたら動けないよねごめんね。と今更反省会をしてももう遅い。テレビはどのチャンネルもお正月スペシャルだ。これといって好きな番組もないし特に見る気もないがぼーっと見つめる。
「どこか行く?」
「寒いです。」
寒いからどこにも行きたくなかったが先生に連れ出されました。冬の公園は寒い。日向ぼっこしながら身体を震わせるていると先生を見失った。どこ行った?
「フリスビーしよう。」
「またですか。」
背後から現れたフリスビーを片手に持った先生に驚きながら立ち上がる。新年はフリスビーで幕開けです。凧揚げでもなくコマ回しでもなくフリスビーをして遊びましょう。相変わらず私が下手すぎてどうしようもない。
「やっぱり下手だね。」
そう笑われてしまうくらいには下手だ。仕方がない、才能がなさすぎるんだ。先生が遠くまで飛ばすのを見ながら拾いに行くのを忘れながら。新年も幸せに過ごしたいものだ。




