好きなもの
久しぶりにスーパー行ったらもうクリスマス仕様になっててびっくり。もうそんな季節かー、1年が終わってしまう。早すぎて怖すぎる。今年は先生になにあげようかな。そんなことを考えながら安い食材を買っていく。先生が好きなもの、なんだろう?一緒に暮らしているのに全然知らないままだ。どうしたものか…
「綾音様の好きなものってなんですか?」
「目の前に居る人。」
うれしくて口角が緩んでしまっているけどそういうことを聞きたいんじゃない。でもうれしいのでお菓子あげます、最近あげすぎな気がするけど1週間抜きを守っていたしいいだろう。こうやって先生の罠に引っかかる。別にいい、先生の罠にならいくらでも引っかかっていい。
「好きなものって難しくない?叶だって同じこと言うよ。」
そうですね、その通りです。好きなものを聞かれても答えられないし先生に聞かれたら綾音様って答えるし。好きなもの、結構難しいな。考えたら考えただけ分からなくなる。「もの」っていう括りだから悪いのか?そうでもないか。
「別に考えなくてもいいですね、目の前に好きな人が居るから。」
「考えるだけ無駄だからやめよう。」
無駄ってことはないだろうけどもっと他のことに頭を使ったほうがいいだろう。勉強に頭使えって?嫌すぎる、先生のことだけ頭を使っていたい。先生大好きって脳内で連呼している方が絶対楽しいし幸せだ。勉強ができるのは幸せなことなんだろうけど正直楽しくない。全教科嫌いだし。
「そういえばもうすぐテストだよね?勉強してるの?」
え、えっと。まぁ、ね?勉強は一応しているけどなにも覚えていない。英語とかやっぱり苦手でなにも分からない。型に当てはめればいいんだろうけどその型が覚えられない。単語は多少覚えたけどやっぱり分からない。他の教科も覚えることしかないから頭がパンクしそうだ。みんなどうやって勉強しているんだろうか。塾も行ってない人間がいい点数を取れるわけもないのか…
「なんとかなります、多分。」
「本当かな、顔が物語ってるけど。」
顔に出てしまうくらいにはやばいっていうことだ。勉強はちゃんとやるようになったし偉いと思うんだけど(自分で自分を褒めるスタイル)ちゃんと理解しているかと言われると自信がない。小テストとかは半分以上は正解できている、でももう忘れた気がする。
「綾音様のテストっていつも難しかった気がします。」
「そう?それは叶が保体嫌いだったからじゃないの。」
そうかもしれない。中学の時まともに勉強していなかったし家に居るよりマシだから学校に行っていただけだったし。テスト前も廃人みたいな生活をしていたんだよな、そりゃ成績悪かったわけだ。
「ちゃんとやりなよ、やればできる子なんだし。」
勉強をする気にさせてくれるのは先生です、やっぱり。先生が居ないとなにもできないのでこれからもご指導よろしくお願いします。




