ちょっと実家に
ネット見てたらあなたのパソコンはウィルスに感染していますとか出てきて大鬱。お前がウィルスなことくらい知ってるよ。私はそこまで馬鹿じゃない。ウィルスに感染してみた、みたいな動画を見ることもあるが私にはウィルスに感染したらもとに戻せない自信しかない。
勉強しながらネット見てネット見ながら先生の帰りを待つのが日常。ネット見てる時間のほうが長い。もうすぐ梅雨なのか最近の天気はどんよりしている。まぁでもまだ5月。梅雨じゃなくてただ天気が悪いだけか。先生が帰ってくるのを待ちながら久しぶりに実家に行ってこようかな。配達完了通知来てるから取りに行かないと。
窓を閉め切っているせいで空気が重い。私物が先生の家に連れて行かれたから少し物が減った。とはいえ先生の物もまだまだ溢れている。この紙の山とかどうするつもりだろう。あぁそれよりお届け物の紹介だ。中身は〜なんと〜薬!またこいつ薬買ってるよって思ったそこのあなた!それな!先生の目を盗んではいらんことしてる人間です最低すぎてごめんなさい。
「叶、なにしてるの?」
…まってペットカメラの存在忘れてた。そうだ、ペットカメラ置いて行ってたんだ。バレたので今から飲もうと思います。仕方がない没収されるよりマシ。カメラ置かれてないのはお風呂場だな、お風呂場で飲んでおこう。ちょっとだけだよ、そんないっぺんに飲んだら動けなくなるからね。LINEは見なかったことにしておいて。ふわふわしてきたら帰ります。薬は台所に隠しておいた。バレるかな。
「家帰ってたんでしょ?なにしてたの?」
「なにもしてないですよ。」
まだちょっとふわふわしてるのでね、ご飯は作り置きに頼りまして。先生の声いまいち聞こえてないです。頑張って聞き取ります。
「叶のこと信用してないわけじゃないけど一人でコソコソしてるの怪しいからね。何回もやられると私も疑うしかない。」
疑わないでください私は無罪です。別に悪いことしてないです。先生は心配性だな、大丈夫だよ〜!
「検索履歴また消してるし怪しいなとは思ってたんだけど。もうやらないでね。」
「はい。」
もうやらないでね。何回聞いただろう。何回言わせれば私は気が済むんだろう。もう先生も言わなくていいよ疲れるでしょ。振り回してごめんね。
「綾音様はいつも私のこと見てくれてますね、なんでですか。」
「なんでって。一応親代わりだし教師だし一応好きだし大切な人を見ないわけにはいかないでしょう。」
一応好きだって、先生らしい。大切な人だって、うれしいね。見ないわけにはっていうか先生監視してくるけどね。そのうち監禁でもしてね。してねじゃないな、したらさせたら駄目だな。
「自分のことは大切に、ね。」
「それは綾音様もです。大切にしてください。」
お互いにお互いを大切にしていかないとね。どちらかが欠けるようなことがあってはどちらも欠けるので。幸せになろうね。




