恋人
「叶、欲しいものは?」
「綾音様。」
「…他は?」
「恋人になりましょう。」
多分誕生日プレゼントなにが欲しいかを聞かれている。私の欲しいものは先生だよ。先生はものじゃないけどね、先生は先生だ。先生がいいの、プレゼント要らないから先生がいいの。
「叶は恋人以外に要求してこないよね。」
「要求していいんですか?」
恋人になりませんかは言うけどほかは言わないな。キスしようとか?言わないね言えないねそんなの言ったら頭爆破しちゃう。
「プレゼント要らないなら、ね。」
いやいや、なになに。プレゼント要らないなら恋人なってくれるんですか。なってくれないよねそうだよね知ってる。え、キスとか要求してもいいの?いやキスより抱っこのほうがいいかな。いやいやなに考えてるんだ。
「綾音様、恋人でもないのに要求していいんですか。」
「恋人なってくれって聞き飽きるくらい聞いたけどさ、なりたい気持ちは分かるけどさ。高校卒業するまでは我慢してね。」
いや、え?うん。我慢する。我慢したら付き合えるんですか待ってえどういうこと。先生付き合ってくれるの?
「卒業したら恋人になってくれるってことですか?」
「…なる。」
なる、なる?!先生正気か。病気か?!えだめだよ先生自分のことは大切にしないと。どうした先生なんで私なんかの恋人になるんだ。
「本当にいいんですか。後悔しません?」
「それは叶のほうじゃないの、私でいいの?」
「綾音様だからいいんですよ。卒業したらちゃんと告白しますね、頑張って勉強します。」
婚約ですかこれ違うか。恋人枠申し込めました。プレゼントは恋人枠…ってこと?本当にいいのか先生後悔しないでね。
「でもどうしたんですか急に。本当にいいんですね?」
「ずっと先生、恋人になりませんかって言ってたでしょ。早瀬も変なこと言うんだなって思ってたけど本気すぎてたから。叶、急じゃないんだよ。急なんかじゃないんだよ。」
泣いていいですかもう人生終わっていいかもしれない。急じゃないって花火大会行ってからなんか変わったときからってことでいい?語彙力終わってる嬉しすぎて駄目だ死ねる。
「先生、恋人になりませんか?!」
「頑張って卒業するんだよ。留年するなよ。」
現実見せてきたこの人!分かってるよ留年は流石に避けたいところですよ。夢のような時間が急に留年回避しろとかいう現実になったんだけど本当に先生と過ごすの飽きないな。
「綾音様、恋人ならないとか言わないでくださいね。」
「言わないよ。言えないよ。家事してもらってるのに言えるわけないでしょ。」
家事してもらうために恋人になるとか言ってるのか。それでいいけど。絶対恋人なりましょうね、先生。




