初詣
「あけましておめでとうございます!」
「おめでとう。」
「今年もよろしくお願いします!」
「よろしく。」
新年を迎えました。迎えてしまいました。はい。先生と私の温度差が激しいけど新しい一年のスタートです。今年もいい一年になりますように。
「叶は初詣行きたいとかないの?」
「行ったことないです。お参りもしたことないです。」
「お昼くらいにでも行こうか。私は眠いからね、寝よう。」
お昼に初詣行けます新年早々幸せすぎてだめです。先生は夜中に外に行きたくないらしい。寒いし人多いし眠いしね。うん、寝よう。
「叶〜、正月だからって寝過ぎだよ起きて。」
「あと一日…」
「寝過ぎだから起きて。」
布団を剥がされて冷たい空気が身体を襲う。寒すぎる死ぬ。布団暖かいからずっと寝ていたい。冬眠したい。
「おはようございます。」
「おそようの間違いでしょ。」
お昼前に起きてしまった。寝正月すぎる。いつも寝正月だったからな(言い訳)
「お雑煮食べますか?」
「食べる。」
お雑煮作ったことないから大失敗するかもしれない。雑に煮たらいい?
「美味しいかは保証できません。」
「珍しく弱気だね。」
「いつも保証してないですよ。」
あ、美味しい。温まる。おもちって美味しいんだな。初めて買ったけど美味しい。
「いつぶりに食べたかな。美味しいよ。」
「よかったです。」
お雑煮を食べて、身支度をして先生と初詣に行く。初めての初詣楽しみだな。
「叶三つ編みじゃん、珍しい。」
「練習しました。」
「かわいいよ似合ってる。」
心臓ぴょんぴょん跳ねるくらい嬉しい。練習してよかった。不器用すぎて全然できなかったけど諦めなくてよかった。
「混んでるね。はぐれないでよ?」
「子どもじゃないですから大丈夫です。」
冷たい風が吹いているがとてもいい天気。みんな初詣行くんだな。人多いな、はぐれないと言っておきながらはぐれそうで怖い。
「ほら、おいで。」
手差し出されてるんだけど繋いでいいってこと?心臓跳ねすぎて辛い、幸せすぎて辛い新年からこんなに幸せで大丈夫か?生きていけるか?繋いでしまったけども、ドキがムネムネするよ。
お賽銭を納めて願いを込める。ずっと先生と居られますように、先生が幸せで居られますように。どっちを願おうか。願いたいこと多すぎるけど欲を出すのも失礼だし。
「おみくじしようか。」
初めてのおみくじは中吉。先生は大吉。さすが先生幸せになってくれ。おみくじはちゃんと読んでおかないとな。
「楽しかったです、ありがとうございます。」
「それならよかった。またどこか行こうね。」
手を繋いで家に帰る。先生と手を繋げるとか夢のようだ。手汗大丈夫かなとか思うけど手袋してたな大丈夫か。今年も一年先生と幸せに生きれますように。




