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先生、恋人になりませんか?!  作者: 雨宮雨霧


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先生の帰宅

「ただいまー」

「おかえりなさい。」

先生がようやく帰ってきた。やっぱりあと一泊するとか言われて泣いたけど先生帰ってきたよかった。

「なにこれ?部屋どうした。」

「…さぁ。」

ゴミ屋敷かな?っていうくらいゴミやら物やら散乱している。この短い間でなにがあったというんだろう。畳まれていない服、撒き散らしてしまった画鋲(なんで)色々落ちている。先生の家よりやばいかもしれない。でもこういうもんだよね、家って。

「この薬の空き箱、なにかな?」

また箱捨てるの忘れてる。声のトーンが怖い。怒ってる、絶対怒ってる。怒らないでごめんなさいしぬから許してください。

先生の手が伸びる。私は思わず受身の姿勢を取った。

「叩くわけないでしょ。」

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。」

ごめんなさいだけを言いたいわけじゃない。なのにごめんなさいしか出てこない。

「怒らないから。大丈夫だから。」

震えが止まらない私をそっと抱きしめてくれた。さっきまであんなに暑かったのに今は寒気しかしない。でも先生はあたたかい。

「薬を大量に飲むのは前も言ったけどやめてほしい。私は叶とずっと居たい。辛いこととか言いづらいだろうけど言ってほしいな。力になれるかは分からないけどそばにいるよ。」

飲むのはやめられない止められない!ずっと居たい?私と?先生優しすぎるこんな面倒で馬鹿な元生徒見捨てないんだ。辛いことが何なのかも分からないよごめんね。そばに居てくれるのうれしいよ先生が存在してくれてるだけでありがたいよ。あぁ、先生が居ないとだめだな。

「やっぱり持つべきものは綾音様ですね。」

「そうか?そうでもないけどな。とりあえず薬没収です。あるなら持ってきなさい。」

「嫌です。薬も高いんですよ。」

「没収です。捨てます。」

残りの薬はそんなにない。2箱しかない。見逃してくださいな。

「やっぱり監視しないとなにしだすか分からないな。」

「監視はいいですよ、私なにもしないので。」

「なにかしてるから言ってるんだよ。」

呆れた顔で薬をゴミ箱にポイする先生。ショックです、私の薬が捨てられた。でも次やったら本当に雷が落ちそうだ。でも先生の目の前でやりたいなぁ、流石にだめだけど。

「なんで画鋲撒き散らしてるの?危なすぎるんだけど。」

「なんか散らばってましたね。」

片付けをして掃除機をかけて服を畳んで綺麗になりました。掃除はやっぱり嫌いだな面倒くさすぎる。

「叶に渡すものあるんだった。」

そう言って取り出されたのは綺麗な浴衣。先生からのプレゼントですかこれやばくね幸せすぎて死ねるわもう地獄に落ちたい。

「似合いそうだったから選んだ。」

「ありがとうございます一年中着ます。」

「いやそれはやめな。」

色々あったお留守番。最終的に幸せなのでいいです。そういえば課題どこいったっけ?まぁいいか。

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