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先生、恋人になりませんか?!  作者: 雨宮雨霧


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留守番

「じゃあ叶、留守番よろしく。」

「行かないでください。」

先生は今日から帰省です。流石についていくのはやばいので大人しく留守番できるわけがありませんよね?ついていきたい。でも行けない。先生が行かないで一生一緒に居よう。

「ちゃんとご飯食べてね。写真LINEに送るんだよ。まぁ三日くらい大丈夫、すぐだからいい子にするんだよ。行ってきます。」

「行ってらっしゃい…」

三日も会えないなんて、これは永遠の別れに等しい。先生どこ?先生居ない?寂しい一人は孤独。そうだ一人旅でもしようか。いや暑いしいいや。なにして暮らそう。課題やらないとそろそろやばいんだけどね、私は優等生でもない陰キャだしやらなくてもいいかなって。あぁ、先生居ない。病んだ。

先生が居ないと生きていけない先生が居ないと病んじゃうよ先生が居ないとこの世の終わりかなってくらい辛いよ先生が居ないとだめなんだよ。

先生が居なくなった途端家の中が暗くなった気がする。先生パワーで眩しいくらいだったのに。なんかどす黒い。しにたい。

早瀬くんは悪い子なので〜、先生の居ない間に色々しちゃいますかね。とりあえず課題やっつけてしまえ。答え写して所々間違えてるふりして。こういうのバレてるって分かってるんだけどやってしまう。そこまでするなら自力でやればいいのにって言うけどさ。できないからこうしてるんだよ。

疲れたらおくすり飲みます。ちょっとふわふわするくらい。別に悪いことはしていない。うん。ただの休憩だもん。

気付いたら薄暗くなっていた。さっきまで朝だったのに。おかしいな?ちょっと飲みすぎたらしい、体調悪い。自業自得だなアホみたい。

スマホを開くと先生からLINEが来ていた。

「叶、昼ご飯の写真をお忘れでは?」

食べてないものの写真なんてあるはずなかろう。拾い画像送りつけてっと。もう一回ふわふわしよう。

案の定余計に体調が悪くなる。しんどいけどそのしんどさを越えたらハピネス。

暗い部屋の中、スマホの明かりが灯った。先生からの通知だ。

「実家だと電話できないからボイメ?送ってみるよ。」

ボイメ?ボイメだって。保存しないと。

「おやすみ、叶。ちゃんとご飯食べて寝るんだよ。」

先生の声。先生の声がこの小さなスマホとかいう機器から聞こえる。ナニコレ天国?保存保存、保存いっぱいしておかないと。先生の声好きだよ先生居ないと私はご飯食べないし寝る気もないよ。私は先生が居ないと生きられないんだよ。

ボイメを永遠に流していたら朝が来てしまった。いや寝てないんだけど。先生の声だけ聞いていたい。先生が帰ってくるまでずっと流しておこう。スピーカー買おうかな、先生の声もっと聞きたいし。流石に怖い?バレたら引かれる?まぁ、今更だよね。

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