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先生、恋人になりませんか?!  作者: 雨宮雨霧


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新学年

…春休みの課題?そんなもの忘れていたよ。

「あーもう終わらない!」

「あらら。」

なんで春休みまで課題とかあるんだよおかしいよ。1年間の総復習とかやりたくないし。やっぱり私はギリギリに課題を終わらせる人間らしい、なにも成長していないことがよく分かった。できるだけ答えは見ずにやる、えらい。丸一日をかけてなんとか終わらせた、これはえらすぎる。

「終わらせたのすごいじゃん。」

自分が怠けていたのが悪いのに先生は頭を撫でてくれる。女神様だ…あ、明日なんですよ学校始まるの。流石にやばかった。焦れば焦る分分からなくなるしやる気もなくなる。もうやらなくていいかとか思ったけどやった。ギリギリセーフで生きていて大丈夫かな生きていけるかな。もう3年生なのにちょっとやばいな。

朝はあっという間に来てしまいまして起きたくありません。

「起きて。」

「無理です。」

また始まる無謀な争い。もちろん負けるのは私だ。布団を剥がされて強制終了、さっさと起きます。朝ご飯作るの面倒だなー、眠いなー、早く夜にならないかな。とか思いながら色々準備をしていく。先生とずっと居たいのに学校行かないといけないとか最悪すぎる。先生も仕事だから頑張るけどさ、いやだな。

「友達できるといいね。」

「絶対無理です、作る気もないです。」

新学期、新学年。つまりクラス替えがある。そんなものはどうでもいいし興味もない。友達と離れたくない、とか言っている人たちを見ながらぼっちライフを極めるつもりだ。

「じゃあ頑張って行くんだよ。」

「分かってます、いってらっしゃいませ。」

先生を見送って急いで身支度をする。久しぶりの制服が窮屈すぎて死にそう、ずっと寝巻きを着ていたい。先生がくれた指輪を首に通して髪を結んで終わり。前髪命じゃないからアイロンもしないしカーラーもしない。先生命だからそんな前髪ごときに時間を取られたくない。さて、久しぶりの学校に行ってあげますか。

せっかく来たのに人が多すぎて名前が見えない。群がって話しこまないでほしい、邪魔だ。そんなことを言えるわけもないから必死に目をこらす。あ、あった。担任また同じだし、3年間一緒かよ。なんでだよ。もう変わってよかったのになー、なんでなんだ。担任をチェンジできるならしたいものだ。別に悪い人ではないしいい人なんだけどさ。あの夏休み前の一件からもう嫌いになってしまった。悪気があったわけじゃないことくらい分かっている。善意だからこそ嫌なんだ。

「で、どうだった?友達できた?」

「できるわけないです。」

だよね〜という顔をしないでくれ。分かっているのにきいてくるんだから。先生しか話せる相手いません。それはそれで問題だけど別に困っていないからいいんだ。

「 また生徒の名前覚えないといけない…」

先生は保体担当だから全学年の名前を覚えないといけない。大変だなぁ…私なんてクラスの人の名前なんてなにも覚えていない。自己紹介もあったけど聞いてない。先生の妄想をしていたから。

「ひとまずお疲れさま。」

「お疲れさまです。」

お互い労りながら新学期も頑張ります。先生はお酒を片手に、私は先生をただ見つめて。短い夜はあっという間に過ぎていく。先生の家に住み着いて1年、先生と夜道で出会って2年。やっぱり先生と居られるのがとても幸せだ。

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