第二話 姉の夫
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今日はお泊まりのため、子供たちは和室に敷いた布団に雑魚寝状態で就寝。子供たちが寝た後は大人の時間の始まりで、ダイニングテーブルの上にスナック菓子を広げ、ビールをコップに注ぎながら、職場の愚痴とか夫の愚痴とか、たわいもない事を話していたら、
「マミちゃん、私ね、離婚しようかなって考えることが最近多くなっているの」
と、突然姉がそんなことを言い出した。
「あのね、貴文さん、阪神淡路大震災の被災者だったでしょう?」
「うん・・・」
姉の旦那さんは阪神淡路大震災の被災者で、あの大地震の時にご両親が揃って亡くなられて苦労された人だった。
「それで、今でも地震が起きたっていうと、泊まりがけでボランティアに行くこともあるんだけど・・」
「はっは〜ん、もしかして貴文さん、浮気したの?同じくボランティアで訪れた若い子と良い雰囲気になって浮気しちゃったのかな?」
なにしろ一流企業に勤めている上に、熱心にボランティアに参加する人徳者でもあるわけで、貴文さんもクラクラ〜、若い子もクラクラ〜とかあるかもしれない。私が義理の兄と若い女性の不倫現場を妄想していると、
「その方が良かったかも・・」
と、姉は言いながら自分の顔を手で覆ったのだった。
「え?不倫の方が良かったの?私は不倫の方が何よりも嫌だけど」
「あのね、これからマミちゃんにちょっとだけ怖い話をするけれど、見捨てないで最後まで聞いてくれる?」
「えっと〜」
私よりも遥かに頭が良い姉は、一流大学に進学し、一流企業に就職し、同じ職場の貴文さんと結婚したことになるんだけど・・そんな姉がする怖い話とは一体なんなのだろうか?
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