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黒羊  作者: 七西 誠
6/41

6 友として・・・

閲覧注意!!

BLです。昔youtubeであげていたストーリを文字にしてみました。


#溺愛  #執事



6 友として・・・


「お断りいたします。」・・・割と強めの口調で佐藤はハッキリと拒否をした。


”えっ・・・?!何で?!速攻で断りの返事。考える間もなく。・・・と思いながら

「いいじゃん、ダンスの練習くらい付き合ってくれても。」と言いながら

男性側のポーズで佐藤の手を取りながら腰に手を回した。


ダンスと言ってもブレイクダンスでもヒップホップでもない。・・・社交ダンスだ。


「うひゃぁ!」佐藤がビックリついでに、奇妙な声を上げる。

「お断りしたでしょう。不意に触れないで下さい。私、究極のこそばがりなんですから。」


佐藤は両手でグイグイと桜田との距離を離そうとしながら

「ダンスをお教えする事は出来ますが、練習のお相手をするのは無理です。」



「佐藤は丁度良いんだよな。小柄だからサイズ感もいいし・・ダンスが上手だと聞いてるよ。」


「ふみゃ~・・触らないで下さい。」


へぇ・・・面白い弱みを握った。そんな弱点があっただなんて・・・


「みゃー・・背中を撫でないでください!!!」


「悪い悪(笑)ちょっと、面白くなっちゃって。ごめん、今度から気を付けるから。」

「でも、社交ダンスは必要だろ?苦手なんだよ、何か手を考えておいてくれ。」


「判りました。何か対策を考えてみます。」



佐藤は、桜田のプライベートの時間が穏やかに過ごせるようにお茶を入れてくれている。


桜田は、少し後悔をしていた。本当は1人3役なんて、忙しいと言うか大変だなと思う。

無理を押しつけてはいないか?・・・


桜田の表情を察した佐藤は笑っていた。

「大丈夫でございますよ。私、こう見えて暇ですから・・・・」

「昨日の飲み会で仲良くなって。コック兼給仕の美作くんと、財務、ワインの数から万年筆のインクまで、全部を把握しているフットマンの小林くん。この2人で、屋敷の全てが回っております。」


余談ではあるが

小林君は本当なら、いつでもバトラーに昇格出来る程の人材だが・・・本人がそれを希望していない。


昨日の飲み会とやらは、とても楽しかったらしく

佐藤は、飲み会の様子込みで仕事の振り分けなどを説明してくれた。


その話を聞きながら桜田は

「昨日、飲み会なんてあったの?親睦会?主の私をのけ者にして?」と言った。


「主なればこそでございます。使用人達の親睦会でございますからバックヤードで行います。」

「まさか、バックヤードに入っては来られないでしょう?」


桜田は、何か納得のいかない顔をしながらも

「判ったよ。明日の仕事もあることだし、もう休もう。」と言った。


桜田の部屋と桜田の寝室、佐藤の部屋(寝室込み)は、全て中ドアで繋がっている。只不便なのは

桜田は全ての用事を、中ドアを使って済ますが

佐藤は一旦外に出て、廊下側のドアから出入りをするのである。まさに今も・・・

桜田の寝室の準備を終えて、一旦廊下側のドアからでて桜田の部屋へ行き寝室へと促し

また廊下側のドアより自分の部屋へ戻るのだった。



桜田の執事としての初日が終了。

「ふぅ、疲れた。」小さく呟いた。





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