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56.初夜のやり直し

ランドルが戻って来てから、二週間が経とうとしていた。


ランドルの怪我は、ルージュの看病とランドルの驚異の回復力でほとんど完治していた。


腕の縫った傷口もしっかりとくっつき先日抜糸も終わっていた。


打撲の方も随分と良くなり体も動かせる様になっていた。


ランドルが戻って来てから、ルージュはランドルの体調や怪我を考慮して寝室は分けようとしていたが、ランドルがそれを拒否した為に変わらず同じベッドを使っていたのだった。


この日も、変わらず二人は同じベッドに入り話をしていた。


「こんなに早く、ラン様の体調もお怪我も回復傾向にあるので驚いていますがホッとしています。」


ルージュは、ランドルの方へと体を傾けて言った。


「ルーが、毎日献身的な看病をしてくれたお陰だ。私自身も回復の早さに驚いている程だからな…」


ランドルも、無理のない程度に体をルージュの方に傾けて言った。


「私は…ただ、少しでも早くラン様に元気になって欲しいと思っていただけですわ。それに…少しでもラン様との時間を過ごしたかったのもあります…」


ルージュは、頬を赤らめながら恥ずかしそうに言った。


「ルー…そんなかっ…可愛い事を言うなど反則だぞ…私はルーの気持ちを聞いてから今まで以上にルーの近くに居たいし、ルーとの時間を大切にしたいと思っているんだ。そんな可愛い事を言われたら…その気持ちが抑えられなくなり…その…ルーに触れたいという思いが募るのだ…」


ランドルは、ルーから言われた言葉に嬉しさが止まらなくなり自分も顔を赤くしながら照れ気味に言った。


そんなランドルの言葉にルージュは、更に頬を赤らめた…


「では…その…抑える必要など…ありませんわ…」


ルージュは、耳まで真っ赤にして俯き気味に照れながら言った。


それを聞いたランドルは、ゴキュッと喉を鳴らした…


「おっ…おいっ!ルー…君は何を言っているのかわかっているのか?!」


ランドルは、ルージュの言葉に慌てて言った。


(そんな事わかってるわ…そういう事だって…でも、不思議と本当に気持ちを抑えてくれなくてもいいと思ったのよね…自分の気持ちに気づいてから、ラン様に触れたいし触れられたいって思ってしまう様になったのよね…人を好きになるだけでこんなにも気持ちに変化があるのよね…不思議…今はラン様と身体を重ねるって事に対してまったく怖いなんて思わないわ…)


ルージュは、ランドルに問われるとそんな事を考えていた…


そして………


「はい…」


ルージュは、俯きながら小さく頷き言った。


「ルー……」


ランドルは、ルージュの言葉に思わずルージュを抱きしめたのだ…

ルージュも、ランドルを優しく抱きしめ返した…


そして、二人は顔を見つめ合いゆっくりと唇を近づけキスをしたのだった…


「ふふ…ラン様とキスするのは結婚式以来ですね…」


ルージュは、クスッと微笑みながらランドルへと言った。


「こっ…これからは毎日出来るさ。」


ランドルは、少し慌てた表情で応えた。


「はい…そうですね。これからは毎日出来ますね。本当に目の前にラン様がいてこうしてお互いの体温を確かめ合うというのは幸せですね…」


ルージュは、今の状況を噛みしめる様に優しい表情で言った。


(本当に今幸せな気持ちだわ…前世の両親も、お父様もお母様もお互いを想い合ってこんな幸せな気持ちになっていたのね…きっと…)


ルージュは、幸せを実感しながらそんな事を考えていた…


そんなルージュの言葉に、ランドルは胸が締め付けられるほどルージュの事を愛おしく思った…


「本当に幸せだ…これからもずっと変わらずルーを愛してる…」


ランドルは、ルージュの頬に優しく手を乗せて言った。


「私も、今もこれからも…ずっと変わらずラン様を愛しています…」


ルージュも、ランドルの頬へと優しく手を乗せて言った。


そして、ランドルはルージュに優しくキスをした…


「初めてだが…優しくするから…」


ランドルは、ルージュから唇を離してルージュの髪を優しく撫でながら言った。


「はい…」


ルージュは、自分の髪を優しく撫でてくれているランドルの手にそっと自分の手を添えて言った。



この日、ランドルとルージュは心身ともに本当の夫婦となったのだった…

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