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53.王宮への報告

本日最初の更新、少し遅くなってしまいました…

オパール公爵邸から、王宮へと到着したマークは早速国王のカイエルとサミエルとハミエルへとランドルが、負傷したものの無事に帰還した事を報告した。


「そうか…オパール公爵は無事に帰還したのだな。それは本当に良かった…隣国との戦いの帰り道に起きた事だった事もあり心配をしていたのだ…」


カイエルが、ホッとした様な表情で言った。


「父上の言う通りだ。本当に無事に戻って来てくれて良かった。一時は本当にだめかと肩を落としていたからな…ねぇ兄上?」


ハミエルも、ホッとした表情で言った。


「え?あぁ…そうだな…無事に戻って来てくれて何よりだ。しかし…またどうしてオパール公爵は助かったのだ?私達が捜索した際はもうだめかと思う程であったが…」


サミエルは、何故ランドルが無事に戻れたのか不思議に思いマークへと尋ねた。


「はい。本当に無事で良かったです。陛下ならびに皇太子殿下とハミエル殿下のお力添え心から感謝致します…今回は、私共も本当にだめかもしれないと思ってしまう程でしたが…オパール公爵夫人のルージュ様がオパール大佐の居場所を突き止めて下さったのです…」


マークは、丁寧にカイエル達へ感謝の意を示したあとにランドルが見つかった経緯を話した。


「ルージュがだと?!」


マークの話を聞き、サミエルが思わず声を張った。


「はい…ルージュ様がオパール公爵邸にある旧版の地図を見てオパール大佐の居た場所を突き止められた様です。」


マークは、サミエルが声を張ったので少し驚きながらも説明した。


「そうか…」


サミエルは、微妙な表情を浮かべながら言った。


「ルージュ嬢が突き止めたとは…驚いたな。さすがはパトリック辺境伯の娘だな。令嬢とは思えぬ程の行動力だな…」


カイエルは、マークの話を聞いてふむふむと頷きながら驚いた表情で言った。


「まったくです…オパール公爵を助けたい一心だったのでしょう。オパール公爵がもうだめかもしれないと思った際はルージュの事が心配でしたがきっと諦めなかったのでしょう…彼女らしいですね…」


ハミエルは、少しクスッと微笑んだ表情で感心しながら言った。


「私も、ルージュ様の行動力には驚ろきが隠せません。しかし、ルージュ様の諦めない気持ちがオパール大佐の生還に繋がったのかと思います。」


マークは、真剣な表情で言った。


「マーク大佐報告感謝する。オパール公爵の捜索や救出で疲れた事だろう…帰ってゆっくり休むといい。オパール公爵にはこちらから改めて連絡を入れるとふる。」


カイエルが、マークを労いながら言った。


「陛下…お心遣い感謝致します。では…私はこちらで失礼致します。」


マークは、一礼をして挨拶をするとその場を後にしたのだった。


「しかし…本当にオパール公爵が無事に戻って来てくれて何よりだ。オパール公爵が行方不明になった原因は怪我の具合などを確かめた後で報告してもらう事にしよう。ハミエル、後のことは任せた。」


カイエルは、改めてホッとした様な表情で言った。


「はい。父上。後の事はお任せ下さい。オパール公爵の体調を見ながら改めて話を聞きに行こうと思います。」


ハミエルが応えた。


「父上!この件に関しましてはハミエルではなく私にお任せ下さい。」


サミエルが横から、カイエルへと言った。


「何?!お前がか?!」


カイエルは、サミエルの言葉に驚き尋ねた。


「はい。」


サミエルが応えた。


「しかしな…オパール公爵はルージュ嬢の夫である…サミエルの勝手な行動により名誉を汚されたルージュ嬢に優しく手を伸ばしてくれた者だ。元・婚約者であるお前が動くとなるとルージュ嬢も良い気はしないだろう…」


カイエルは、困った表情を浮かべながらサミエルへと言った。


「父上の仰っている事はわかります…しかし、今回の事は私にも原因があります。ルージュには…確かに私の身勝手な行動により婚約破棄以外にもダース男爵親子の件でも辛い思いをさせてしまいました…それに加えて今回、オパール公爵の件でも悲しい思いをさせてしまう事になりました…せめて今回の件は私が解決してルージュに少しでも罪滅ぼしが出来たらなと思ったのです…」


サミエルは、真剣な表情でカイエルへと説明した。


「サミエル…お前はそこまで考えていたのだな。ふむ……分かった。それでは今回の件はハミエルではなくサミエルに任せる事にしよう。だが、今後はルージュ嬢に関わる事は避ける様にする事だ…サミエルがルージュ嬢と顔合わす事はオパール公爵もだが、パトリック辺境伯も良くは思わないだろうからな…」


カイエルは、真剣な表情でサミエルへと言った。


「はい………承知しております。」


サミエルは、一瞬顔を歪ませたがすぐに表情を戻してカイエルへと返事をした。


「父上、オパール公爵は本当でしたら隣国との戦いが終われば休暇を取られる予定でしたが今回の事がありましたので、取るはずだった休暇よりも数日多めに日数を取って頂こうと思うのですがよろしいですか?!軍の方も戦いが終わり今は落ち着いていますので。」


ハミエルが、ランドルの事を考えていカイエルに提案した。


「そうだったのか…そういえばオパール公爵とルージュ嬢の結婚式が戦いの数日前にあったのだったな…パトリック辺境伯はくら便りを貰っていたな。そうか…結婚式後すぐに軍の出動があったのだな…そうだな…新婚旅行もまだ行ってないのであれば休養も兼ねて休暇を少し多めに取らせてやってもいいだろう…」


カイエルは、ふむ…と考えながらハミエルへと応えた。


「父上…ありがとうございます。」


ハミエルは、カイエルへ感謝を伝えた。


そんな二人の横で会話を聞いていたサミエルは何とも言えない表情をしていた事に二人は気づくことなどなかったのだった…

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