偏差値34 サブ 卒業
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「ふっふっふ…まだ終わらせない」
真夜中、黒い影が二つ、動いた。
「所詮、男は……」
3つの影のうちの一つはある布団に潜った。
しばらくごそごそすると
「………固い!!」
「何が固いのでございますか?」
「まさか、ち……」
違うわ!ソウタのズボンが!
「そこまでだ!!!」
ソウタが指をならすと、部屋の行灯に火が点いた。
とっさに三人は寝たふりをしようとしたが、遅かった。
ソウタは体を起こすと
ソ「おい。もうばれてるから」
すると三人は観念してのかのそっと起きた。
マ「うー。寝てると思ったのにぃー」
ソ「寝てたよ。だけど一応魔法をかけておいた。絶対にズボンを下ろさせないようにする魔法。」
ク「そんな魔法あるの……?」
ソ「ないよ。組み合わせて発動させただけだ。一つの部屋のに俺とお前達三人。どーせなにかやってくると思っていたからな。全く、三年前と変わらないんだから」
マ「くっそー、こっそり忍び込むんじゃだめか~」
ソ「あのなー、いいとか駄目とかじゃなくてだな。するんじゃない。お前達のことが嫌いなんじゃなくて好きだからこそ手を出さないんだから」
ラ「主!そのことですが我たちは主にキズモノにされても構いません!むしろめちゃくちゃにしてほしいと常日頃考えているのでございます!」
ずい、と迫ってくる。
マ「そ、そうよ!言い方はアレだけどそうおもっているのよ!それにわたしは……ケイの方だし」
ソ「!!! ……………」
ややこしいが俺はケイの体に憑依、つまり体に居候している状態だ。
ケイが自分で動くより俺に任せた方が俺が年上なのもあって色々よい。何より体を操ってない方は見ているだけなので楽なのだ。
しかし、忘れてはならないのは俺は体を借りているだけであって本来はケイのもの。ケイの意思を尊重すべきである。
ソ「うっ……ケイ、お前はどうなんだ?」
ケ「…………(恥ずかしくて)言えないです」
マ「……ねぇ、ケイ?私じゃいや?私のこと嫌い?」
マインが近づいて言った。
ケ「い、嫌じゃないですけど……」
そうだな。
マ「その、殴ってたのは………照れ隠しで……たまに本当にケイはムカつくこというけど」
ケ「そ、そうですか?」
マ「そうよ! …………でも、本当はケイのことが大好きなんだから!ケイについていくのも一緒にいたいだけだし………私じゃいや?」
攻めるなぁ………ほら、ケイ。マインが言ったんだ。こうなりゃ男は………
ケ「…………!!僕もっ、マインのことが好きですよ!」
おぉ、言った!
マ「!!………」
マインは顔を紅くしている。
恐らくケイもだろう。
ずっとケイはマインのことが好きだった。最初は俺にも隠していたが、打ち明けてくれた。それに、マインがこの旅についてきた理由にはスキル以外のこともある。ケイは気付いていたが、恥ずかしくて言えなかったのだ。
マ「……………ありがとう」
ク「っしゃあ!これでケイはオッケィ! んで、問題はソウタね」
マ「………!!」
マインがビックリしてクレーネを見ている。
ソ「クレーネ、せっかくいい雰囲気になってたのをこわすなよ。」
ク「いやー、このままいくとマインとケイだけの世界になっちゃうじゃない?あ、別にぶち壊したい訳じゃないのよ。それだとさ、私たちはどうなるのってね」
ラ「そうそう。告白成功!結ばれてハッピーエンド! はめでたいですが、我たちはね、相手が違いますので」
と言ってじーっとこちらを見てくる。
ソ「うー………ケイは成人したし、するのは許可するが、俺は拒否する!俺だってラコンとクレーネのことは好きだ!興味がないっていったら嘘になる。しかし、だ」
ク「しかし………なんなのよ」
ソ「それでも乱れたことはしたくない。いや、してはならない。俺には使命がある。パンドラに託された使命が。こんな乱れたことをしているわけにはいかない!」
そう!清く正しく!
するとクレーネはにっこり…と笑ったあと、
ク「…ソウタ~?ちょっと耳を貸してくれる?」
ソ「?」
ク「……ね~ぇ、私の体を好きにしていいのよ?めちゃくちゃにして?あなたの愛に溺れさせて?(恐らく世の男性全てがのたうちまわるであろうレベルの色気をのせて)」
ソ「…(一瞬耐えた後)………グッフゥ!!」
マ・ラ・ケ「すんごいダメージ受けた!」
ソ「ガ、ガハッ………や、やめてくれ。その声は俺に効く」
リリエールさんとの修行で耐性があるとはいえ、この威力…!!
ク「ふっふーん!どう?ヤる気になった?」(ドヤ顔)
ソ「ちょっと待て。すーっ……セイッ!」
魔力を込めて!!
ケ「グホオッ!! なぜェっ!」
マ・ラ「自分を殴った!」
ソ「ハァ、はあ、すまんな、ケイ。これは本能との戦いなんだ。負けるわけにはいかない!」
ここで負けたら大事なもんを失う!
ラ「いやいやいや、主!そこまでの戦いじゃないでございますよ!どうしたのでございますか!」
ソ「男には、負けられない戦いがある。負けるわけには、いかねぇんだよ!」
マ「えーと、たぶんその戦いは他にあると思うよ?たぶんだけど。今は違うと思う!!」
ク「クッ………私の甘え声でも陥落しないとはね……やるじゃない、ソウタ」
ソ「ふっ……伊達にラコンのアピールに耐えてきた訳じゃないぜ?」
ラ(あ、耐えてたんだ。効いてなかった訳ではないのですね。うれしい!)
ク「ふーん、ずいぶん強気ねぇ?裏でオ○○ーしてたヘタレ童貞のくせに」
ソ「グホォァッ!」
マ「何か吐いた!……え?オ……?」
ク「耐えきれなくなって見えないところでやってたんでしょ?記憶は全部あるからね。それに、大それたこといってるけど要は怖いだけでしょ?この二十歳になっても彼女なし童貞が!」
ソ「グアァアアッ!!!」
ギャアアアアアアアアアアアアア!
ラ「あ、主が倒れた」
マ「え、彼女なし?……そういえばソウタから女の子関係の話は聞いたことないわね。クレーネ、知ってるの?」
ク「もちろん、ソウタの地球での記憶も全部しってるわ。女の子とまともに話したことすらないことをね」
ラ「………え?本当でございますか?」
ク「ホントよ。ソウタはこっちにくるまでの17年間、女の子と楽しそうに話すことなんて一度もなかったわ。バカにされたことはあったけどね」
ラ「……なかなかひどいでございますな。なるほど、我を拒んでいたのはそういう理由………」
ク「ンー、ちょっと違うわ。簡単に言うと『意地』なのよ、女の子に興味はあるんだけど関係を持ちたくないの。友達ならいいんだけどね。それ以上になりたくないの」
マ「なんかこじれてるわねー。でもあんなに拒否していたのはそういうことなのね」
ク「そ。だからこうやって体力を減らしてプライドをズタズタにすればそんな意地もなくなると思うの」
ラ「そうでございますかねぇ………あれ、主?泣いてる?」
ソ「ううっ………そうだよ。俺はヘタレ童貞だよ………勉強しかできないクズ野郎だよ………でもなにもそんなストレートに言わなくてもいいじゃん………」
マ「………うわぁ」
ラ「珍しい主のガチ泣きですね………」
ク「(σνσ)……ここまでする気はなかったんだけどなぁ……むしろ逆ギレからの襲われるを期待してたんだけど……」
ソウタはうつ伏せのまま泣きながら言った。
ソ「どうせ俺は女子に話しかけることすらできないヘタレですよ………そうです怖いんですよ、終わったあと『主、下手ですね』とか『そんな気持ちよくはなかったですね』とか言われると思ってたんですよ。童貞ですから。めちゃくちゃやりたいよ!俺だって。男だもん。でもさ、そんなん一日中しちゃうじゃん?ラコンはかわいいしさぁ、美人だしさあ?いつも主、主言ってついてくるんだもん。何も思わないわけないでしょう? クレーネだって俺にぶっ刺さるしさぁ~あ?やりたいよ。だけどね、そうですよ。おっしゃる通り何かにつけてやらないって言ってただけです。もう使命とかどうでもいいです。パンドラ様が邪魔しに来ないなら関係無いってことだからいいですよ。好きなだけ俺を使っていいですよ。うふふふふふふふふふふ(泣)…………」
ラ「あ、主が壊れた………途中言ってくださったことはうれしかったでございますけれど!」
ク「布団の上に横になって涙を流しながらだから余計かわいそうだわね。やりすぎちゃったかしら?」
マ「意外とソウタって弱いね……こんなに弱くなかったけどな…クレーネが言ったからかな?ほら、クレーネってソウタの理想の少女の姿をしているわけだし」
ク「あー、なるほどね~。…そっかーじゃあ………えぃっ!」
ソ「うわぁっ!」
クレーネは泣き崩れているソウタの上に覆うように乗った。
ク「そんな自分を悪くいわないの。ソウタはパンドラ様に選ばれた男でしょう? あなたが言うほど悪いのだったら選ばれないわ。ね、女の子としゃべれなかったとしても、ここにマインとラコンと、私、三人の女の子がいてソウタについていくって言ってるのよ?大丈夫。怖がらなくてもいいわ。私たちはソウタに愛されるだけで嬉しいの。ソウタと一緒にいるだけで幸せなの。大丈夫。そんなに私たちが好きなら、ね、その愛を証明してみて?あなたはできる人なんだから、心配しないで?」
耳元で優しく、語りかけた。
ソ「…………………………………………そう?」
ク「ええ。このウンディーネである私が言うんだもの。変な男には惚れないわ。ソウタは立派な男よ」
ソ「……………本当?」
ソウタは涙を流しながらもクレーネの方を向いた。
ク「本当よ。それにさっきヘタレ童貞って言ってごめんなさい。だけど、いましたらいいじゃない!女の子3人が自分から求めているのよ!卒業すればいいじゃない!」
ソ「…………いいの?」
これはこれでひどいと思う。(鮫の歯)
ク「いいに決まっているじゃない!こっちは大歓迎なのよ!」
少し考えた後、
ソ「…………わかった。する。だけど、その……旅の途中で子供ができちゃったら………」
ク「…………くくっ!」
マ「あはははは!」
ソ「何がおかしい!当たり前の心配だろ!」
ク「元気になったわね。心配ご無用!『避妊魔法』があるから!」
ケ「避妊魔法?」
ク「知らないの?仕組みは………」
ソ「いい。いい。三人ともそれは?」
マ・ラ・ク「使えまーす!!!」
ソ「じゃあわかった! 来い!!」
部屋の隅の行灯は男と女の影を壁に映して、清少納言でさえ、憎きものに数えたくなるであろう四つの影法師がゆらいでいた。庭で春告草が咲いていた。
バ「名月や 畳の上に 松の陰 いやぁ日本人は感受性が高いなぁ……… 月を見ながらの酒は旨い!!」
バンクさんは宿の一番端の部屋で引き戸を開けて村の田んぼを見ながら一杯やっていた。
これがバンクさんのお気に入りで、この村に立ち寄ったときは必ずしていた。
ト『よっ!バンクさん!月を肴に、夜酒かい?』
バ「誰だこんな時間に……おお、トルエノか。お前さんはしゃべれたんですかい?」
ト『テレパシーだ。明日もあるってのに酒を飲んでて大丈夫なのかよ。二日酔いはかんべんだぜ?』
バ「はっはっはっ大丈夫さ。これがあるからね。ウ〇ンの力Hyper。二日酔いにならんのさ」
ト『ほーう。それ、旨いかい?』
バ「うーん、まあ美味しくはないさなぁ。薬草の成分たっぷりでやすからな。それより、トルエノこそ、寝なくていいのかい?」
ト『俺様は普段寝てるから平気さ。とそろでバンクさん、今ソウタ達がね』
バ「ははあ、どうせこれだろ?」
バンクさんは特定の事を指で表した。
ト『そうそう。そうなりそうな予感がしたんで、抜けてきたんだ。俺様は気が利くだろ?』
バ「はっはっはっ!そりゃいいことをした。若旦那達はそういうお年頃ですからなぁ!そういやぁ、お前さんは竜の臭いが嫌いらしいが大丈夫かい?今ぷんぷんしてるだろ?」
ト『心配いらないぜ。さっきソウタに鼻がバカになる魔法をかけてもらったんだ。特に獣同士の臭いが気にならなくなる魔法をな』
前足で鼻を指して言った。
バ「へぇ、そんな魔法が。すごいですなぁ」
ト『なんか受容体がどうのとかいっていたが………あんたにゃ失礼だが竜の臭いはどうも』
バ「はっはっはっ、仕方がない。獣は竜を嫌うといいやすからな。そのために竜馬を使っているんでやすから。」
一杯ぐいっと飲み干した。
ト『そりゃそうだ。竜がいたら誰だって近づきたくねえからな。さすがパンゲア商会だぜ』
バ「大事な積み荷を運びやすからな。…………ところで。お前さんは酒はイケる口ですかい?」
杯を勧めて言った。
ト『俺様は神獣だぜ?酒をすすめるとは悪いお人だ。しかし、俺様も悪い獣だ。イケるぜ!』
バ「良かった。旅始めの祝いだ!飲みやしょう!」
月の光は優しく二人を照らし、
涼しい、やさしい夜風が吹いた。
作者は童○です





