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偏差値70は最強じゃない!  作者: 鮫の歯
序章 始まりの村
3/56

偏差値2 転生(後半)

 ザァーーーーーーーーーーーー。カッ ピッシャーン! ビュオォォォ!


鈍い黄色の雷が轟き、上下左右全方向から打ち付ける雨、どこに飛ばそうとしているのかわからない風が吹く。



嵐だ。 ガチの嵐だ。パンドラと世界の狭間を抜けたらしいが、嵐の中に出てしまったようだ。魂の状態なので見えるだけで感じない。時々雷光で周囲の状況がわかるだけだ。


パ「いやー、たまたま嵐の中に出てしまったみたいだね。」

軽い……


ソ「神様ならもっと普通の天気の時に出られないんですか? 」

管理神と名乗っていたのだ。できないはずはない。

するとパンドラは俺を抱き抱えた状態(ちょっと嬉しい)で苦笑いすると、


パ「できる神もいるけど、私は管轄外なんだよ。私は今2世界の管理をしているんだから。管理しているだけで全部把握しているわけじゃないんだ」


ソ「はぁ、で、転生ってどうやってするんですか?漫画みたいに光に包まれていつの間にか生まれ変わるんですか? 」

パ「そんな便利な感じじゃないよ!私の場合はねぇ、魂をつかんで、投げて、女の人のお腹に当てる!赤ちゃんになる!終了! 」



ソ「雑っ!!!てか手作業?!なんか、魔法陣的なものが出て転生! みたいな感じじゃないんですか!」

パ「だーかーらぁ!私は転生の神とかじゃなくて管理神なんだから!神様だったら誰だって転生させることぐらいはできるんだよ! でもやり方はそれぞれの方法でするの! 」


ソ「へぇー、神様にも得意不得意があるってことですか」

パ「そうだよ!じゃあ転生先の女の人を探すよ!」


ソ「え、決めてなかったんですか? 」

パ「いやー、アハハ。あなたの場合別に転生先の女性は誰でもいいんだよ♪体力よりも魔力重視だから肉体はどんなのでもいいんだよ!だから適当でも大丈夫! 」

いいの!?


ソ「そ、そうですか・・・」


そして空からパンドラと俺は女の人を探したが、なんせ嵐なので出歩いている人はいない。日本でいうと超大型台風直撃レベルだからな。早く見つけて転生して魔法で大活躍してみたいなー。

誰かいな・・・


パ「あ!いた! 」

パンドラが指さした先に嵐の中、なぜか剣の素振りしている少年。

とそれを止めに来たのであろう母親らしき人がいた。夜で見えないだろうに、今にも消えそうな松明を手にして少年に近づこうとしている。


パ「じゃああのひとにするね~ いってらっしゃ~い♪ っえいっ! 」


えっ!心の準備があぁぁぁぁぁ!!


ソ「って結構荒っぽい!うおぉぉぉぉ! 」

ふりかぶって野球の玉のように投げられた。


魂なので嵐の影響は受けない。まっすぐ俺の体は飛んでいく。


パンドラに投げられて、まさに母親らしき人に当たる瞬間。


俺とその人をつなぐ直線上、手前にいた、少年と俺に雷が落ちた。


ドン、という重い衝撃と共に目の前がパッと光る。


ソ(あ、死んだ?あ、もう死んでたわ、俺。)


目の前が真っ白になった。





その様子を見ていた管理神パンドラ。


パ「あーあ、まさか転生する前に雷に当たるなんて。あれじゃー衝撃で魂が吹っ飛んじゃったかな?

……ん?あの男の子の体に転生したのか。ふんふん。まあいいか。

ソウタくん転生成功だね! じゃあ目覚めたらまたお話しようかな♪ これから面白くなるな~♫・・・見てろよゼウス達ぃ~!!」


満足そうにケラケラと笑ったあと、パンドラは光に包まれて消えた。



続く。


読んでくれてありがとうございます!

© 2018 鮫の歯

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