序章 パート0
皆さんはじめまして
ノーネームというものです。
この度小説を描かせていただくことになりました。
自分の自己満足で描いていきますが、皆さんに少しでも面白いと思っていただければ幸いです。
良ければ楽しんでいってください。
「よくぞ降臨してくださいました魔王様。
我々魔族は、この時を深く待ちわびておりました。」
薄暗い広場で、俺の目の前にいる人?は片膝をつき俺に頭を下げている。
俺は玉座のようなものに腰かけているため、まるで国王に話しかけている兵士のような感じであった。
辺りを見回すと、俺を中心として多くの生き物が同じように頭を下げていた。
生き物と例えたのには理由がなる。
明らかに人間ではない…ゲームの世界にいるようなモンスターにそっくりな魔物が混じっていたのだ。
例を挙げるなら、液状の身体を持つスライムに棍棒を武器とした小柄の魔物ゴブリン、自分の頭を脇に抱えている鎧デュラハンに3つの頭を持った番犬ケルベロスなどなど。
有名な魔物から見たこともない魔物まで、実に多種多様な魔物たちが、さも当然のように頭を下げていた。
俺が回りを見回し終わると、兵士らしき人物が腰に携帯している剣を抜き、俺に向かってその剣を掲げた。
「魔王様が降臨された今!我らには恐れるものは何もない!
さあ魔王様!出撃を命じてください!
今こそ憎き人間どもを血祭りにあげ!この世界を征するのにふさわしいのは、我ら魔族だと言うことを知らしめてやろうではないか!」
「そうだそうだ!」
「生意気な人間どもは皆殺し!」
「殺された仲間たちの仇!」
「さあ剣をとれ!そして人間どもに知らしめるのだ!」
「世界を征するのにふさわしいのは誰だ!」
「「「「「「魔王様!!!!!!!」」」」」」
どうやら兵士ではなく、隊長だったらしい。
彼の宣言に、他の魔族たちも呼応しライブ会場のような盛り上がりを見せた。
そして魔族たちは言うだけ言うと、俺をじっと見つめてきた。
俺がここで出撃命令を出すと、こいつらは嬉々として人間を皆殺しに行くだろう。
俺は大きく息を吸った。
魔族たちは唾を飲み込む。
そして緊張した顔つきで、俺の些細な行動全て見逃さないというように見ている。
この時間が30分かかったのか、それとも数秒の出来事だったのか。
この場の緊張感が最高に高まった瞬間、俺は声を張り上げてこう叫んだ。
「ふざけんな自称女神ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!」
俺は、この場にはいない全ての元凶に怒りをぶつけた。