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俺にはやっかいな血が流れている  作者: ユキ
1.やっかいな血
2/12

01.俺は平凡な中学生


「ふぁ〜あ....」



今日はいつにも増して天気がよかった。冬の寒さというものを吹き飛ばしてくれそうだった。


俺、戸塚魁斗(とづかかいと)中学1年生。朝から自転車漕いでます。




「魁斗君はよー!」



後ろから自転車が、凄い勢いで俺の横を通った。追風が来てすっげぇ寒い。



「はよ」



同じクラスの佐田美保(さたみほ)だ。



「アハハッ、朝から元気ないなぁ。じゃね!」



爽やかに一言放って去っていく。



佐田は部活の朝練があって朝は早いらしい。




「おう」と返事を返したけれど、佐田の姿はもう見えない。






体育の授業はバスケットの試合だった。



「なぁケンちゃん、どう思う?」




体育館の隅で俺たちは試合の順番待ちをしていた。



「何が?」



ケンは男子の試合を見ている。




「あそこにいるさぁ、佐田美保って可愛いなぁ〜って思わない⁈」




渉はケンの横で顔を赤らめにやにやしている。変態か。




「んー....胸がデカイな」




佐田美保を見て、真顔でケンは答えた。ケンも変態なんだな。顔が怖いよ。



「えっそこ⁈顔は⁈」




渉はこけて眼鏡をずらした。



「可愛いと言えば可愛いよな」




俺も恐る恐る話に入った。渉の顔がこっちを向く。




「かっ、魁斗君まさか....狙ってる⁈」




「黙れ眼鏡」





佐田美保はバスケット部に所属している。時期バスケット部のエース候補と、同じクラスの女子達は噂している。




身長が高くすらっとしていて顔も整っていて綺麗だ。性格も明るく、女子にも男子にも平等に人気がある。



ピーッ



試合終了のホイッスルが鳴った。俺たちの順番が回ってきた。




「あっ今日帰りミ○ド行かない?」



眼鏡ことアホ渉は中指で眼鏡を上げた。




「俺パス。今日ちょっと用事あるんだ」とケン。




「ケンいないなら俺もパース」



渉はちぇっと呟いた。



「じゃあ新発売のドーナツ1人で食べるよ」









学校が終わって家に帰った。



玄関を開けると何だか空気が重々しい。何だ....?



居間へ行くと、親がテレビもつけずただ無言で座っていた。




不自然に思いながらも中へ入った。




「どしたの?父さん、母さん」



.......................




沈黙の中、父さんが重たく口を開いた。




「魁斗。今までずっと隠していた事があるんだ」



「?」



「本当はまだお前に話すのは早いと思ったんだが、そんな事も言っていられない事態になってしまってな」



「え?」



「お前は....いや、俺たち家族には、”王族の血”が流れているんだ」




ーは?....


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