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マホロバ堂書店でございます  作者: 木下秋
夏目、書店員になる
25/33

その男、倉田光 ②

 去年の十二月三十日。おれが初めて、倉田さんとレジに入った日のこと。


 バックヤードに現れた彼を見た第一印象は、『熊』だった。デカい。身長は赤木さんとあんまり変わらないくらいなのに、体積は二倍くらいありそうだ。


 太っているのではない。ガタイが良い。黒いダウンコートを着ているので、更に量増かさましされているように見える。太く、青いジーンズ。濃い赤のブーツはゴツい。短髪。眉が太く、濃く、瞳に近い所にあって、目力メヂカラがスゴい。



「オォ! 夏目くん!」



 そして、声がデカい。その声は低音の効いた、よく通る声だった。



「覚えてるかな? オレは倉田光! よろしくな!」



 弾けんばかりの笑顔に、圧される。



「よ、よろしくお願いします……」



 差し出された手に、左手で応える。


 少しも遠慮しない、握力だった。

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