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白い森の使者  作者: ゆきおんな
第一章
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エルの考察

 夜


 エルはひとり宿屋の一室にいた。

 リックたちがエルのためにもう一部屋とってくれたのだ。



(エル視点)

 異世界。

 私は異世界に来てしまったのか…。


 正直倒れてからこの宿屋を一歩も出ていないからなんとも言えないけど、そうなのかなぁ。言葉も通じているし宿屋の様子もたいして変わったところは見当たらない。

 ご飯もフィオールの街で食べられるものとほとんど同じだった。

 ……美味しかったな。



 いや、そうじゃなくて。

 そうじゃなくてこれは一体どういうことなんだろう。


 エルフがいないっていうならやっぱりここは異世界ってことで。つまりエルフである私はどうなるんだろう。

 おそらくあの妙な不調が関係していると思うんだけど……、わからないな。あの眩暈がなにかしらなんか、そういうあれなんだろうなぁ…………だめだ、さっぱりわからない。もういいか。




 今考えるべきことはこれからどうするかだ。

 リックたちがいい人そうでよかった。けれどさすがにずっと世話になるわけにはいかない。

 自分の身の振り方について考えないと何も始まらないよね。

 とりあえずギルドとやらに行って冒険者登録をすればなんとかなるといいんだけど。


 でも冒険者ってつまり何なんだろう。

 魔物退治とかそういう感じでいいんだよね?だったらまあたぶん大丈夫だと思うけど……「冒険」っていうのがなあ。

 古代神殿に眠る秘宝を探すとか新大陸の発見とかだったらどうしようすごい面倒くさい…。まさか魔王を倒せとか世界を救えとかじゃないよな…!とりあえず生活するために資金を得るのにそんな人生賭けるような大冒険しようとは思わないから。そもそも魔物退治もあまり気が進まないわけで…。平和主義だから私。

 

 でもでもそれなりの生活はしたいから収入は多いに越したことはないなあ。

 リックたちってどれくらいの収入があるんだろう。




 悩みは尽きない…。

 

 とりあえず明日ギルド行くし後はそれからかな。

 まだ何もわからない状態じゃ何もできない。


 








 それよりも白い森が気になる。

 どうなっているんだろう。主が異世界とか前代未聞だよ…。

 まあ誰も私の許可なくして勝手に入ることは出来ないから何がどうってことはないと思うけれど。

 

 




 ……紅茶が飲みたい。この世界に紅茶ってあるのかな?

 

 明日探そう…





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