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プロローグ



 まだまだ連載していないものばっかりなのに、ついつい書いてしまう物語です。


 私としても擬人化が大好きなので、(基本的にらぶらぶで甘々です。)皆様にも好きになってもらえたら光栄です。


 




 「……可愛い。何て可愛さなのかしら」



 そんなことを呟いた、およそこんな山中に居る筈も無いような美貌を持つ座り込んだ彼女の目線を辿れば、雨に濡れて風化した段ボールが。

 だが、勿論段ボールが可愛い訳がない。

 更に彼女の目線を辿れば、漆黒の毛並みを持つ猫と金虎模様の猫。

 灰と言うよりどこか銀色を思わせる犬がいた。



 涎を垂らさんばかりにその段ボールの中を見つめていた彼女はどうやら様子がおかしいことに気付く。

 「元気が無いわね。それに震えて……ってすごい熱じゃない!!」

 段ボールと同じようにびしょ濡れだった彼らに触れてみればすごい熱で。

 動物は人間みたいに顔に出ないのが祟ったのか。



 「すぐに医者に診せないと……」

 荒い呼吸を繰り返す小さな命を見捨てられない。

 と、いうよりもどうせ自分がこのまま見捨てられる訳もなく、どうせ家出なんていつでも出来るのだ。何ら問題無い。

 ……だが、あいつに馬鹿にされると思うと少々悔しい気もしたが。




 彼女は取り出した携帯電話を何処かにかける。

 すると1分もしない内に黒塗りの自動車が停まり、燕尾服を着た者が車から慌てて出てくる。

 『お嬢様!!』と心配そうにやってきた優男を軽くあしらい、彼女の命令により動物達が車に乗せられた。



 動物達は突然現れた者に対する恐怖故か、それまた別の理由か分からないが、全身の濡れた毛を立てて弱々しい声ではあるが唸り声を上げている。

 まだまだ若いであろう燕尾服の彼男が困ったような顔をして後ろを振り返れば、車に乗り込んだ彼女が手を伸ばす。

 その小さな身体の何処にそんな力が…と思うようなジャンプ力で。……いや、最後の力を振り絞って(?)三匹が彼女の胸に飛び込んで行くのを、年配の燕尾服の男が笑う。



 「そう言えば、お嬢様は確か家には戻らず、私共の助けも要らず迷惑も掛けない……などと今日聞いたばかりだった、とこの老いぼれは記憶しているのですが……どうやら聞き違いでしたかな。」


 「仕方無いじゃない! 今日はたまたまよ! 次こそは……」


 「その台詞、何度聞いたことか……しかし、どこからこのようなものを?」


 この腹黒翁じいっっ!! とは思ったが、口に出すと後々面倒なので黙っておくことにしよう。大人に近づけている証拠かしらね?


 「……さっき、そこで見つけたのよ。」


 「どうやらこの様子だと三匹は雄でしょうな。しかも、お嬢の事が余程お好きな様で。」


 「雄だとかそんなことは関係ないのよ。それより見て! 今までこんな種類の仔は見たことないわ。何て種類なのかしら……そんなことよりっ! 早く病院へ連れていかないと! 急いで頂戴!」


 こうして段ボールの中にいた三匹と家出を目論んでいた彼女との出逢いは唐突に起こったのでした。


 ――これが、7年前のことにございます。






 「今回、あとがきにて色々と補足をしていきたいと思います。私、 美桜と、」


 『お嬢様の執事、立川たちがわ りつでございます。』


 「次から(?)まだまだ未定ですが小話などしていけたらと思っていますので…」


 「『宜しくお願いします。』」


 3.3 修正致しました。




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