5、ミッションリザルト1
二度にわたって行われた超能力戦争。それを止めた五人の英雄。彼らの世界では、その第二次超能力戦争の二ヵ月後、九月のことである。
炎天駅前広場にて、黒い亀裂が突如として出現。原因を探るべく、闘也と乱州は、亀裂へと飛び込んだ。
一方、ブレイカー達による地球侵攻作戦『エイプリルベース』が行われた世界でも、同様の亀裂が生じていた。そして、それに近づかずに様子を見ていたところに、二人の少年が現れた。互いの理解にずれが生じ、両者は戦闘へともつれ込む。チーム・スレイヤー隊長であり、侵攻作戦を止めた英雄、矢倉潤は、隊員と共に迎え撃つ。しかし、闘也と乱州の圧倒的戦闘能力を前に、敗北の二文字を叩きつけられる。戦闘終了後、闘也と乱州は亀裂へと飛び込む。元の世界へと帰っていった。
戦闘から一週間ほどした日、潤は父、正男と再会する。『エイプリルベース』で敵対し、殺したはずの父が生きていたことに驚愕を禁じえない潤であったが、それに構わず、正男の口から出たのは、この一連が起こったのは潤の血筋のせいであると告げる。世界破壊。正男が恐れていたことが起きてしまった。潤にはよく理解できなかったが、自分のせいであると認識させられたのは事実であった。
それから更に一週間の月日が経った頃、サイコストの方は、乱州を会談のため、北暦の世界に送り込む。そして、送り出した直後、サイコスト協会より、闘也達にミッションが下される。
大規模な、エスパー反乱兵を鎮圧せよ。
かつての戦友、紅蓮と共に、闘也、的射、秋人、由利の四人は、戦闘を開始。長期戦となったが、どうにかこれらの殲滅に成功した。
亀裂の先で早速周囲を取り囲まれた乱州であったが、どうにか潤とのコンタクトを取り、会談の申込を受託してもらう。
潤と乱州の会話の中には、不可解なものばかりであった。なんと、アメリカとソ連の対立の象徴たる冷戦の終結までが、全く同じ歴史なのである。そう、東暦では、超能力戦争が起きたことによって、北暦でエイプリルベースが行われたことによって、それぞれの世界で、別々の歴史が動き出したのだ。
若干の日にちのずれはあったが、基本的な時間は同じであることが確認できた。これによって、両者が得るものは、とても大きいものとなった。
しかし、乱州は知る術がなかった。潤はその時は知らなかった。
とある作戦が、クリエイターによって創られた組織、「ロント」にて、立案され、それが潤たちに下ろうとしていたことを。